絵じゃないかおじさん

言いたい放題、自由きまま、気楽など・・・
ピカ輪世代です。
(傘;傘;)←かさかさ、しわしわ、よれよれまーくです。

仮想はてな物語 五ヶ所湾太平洋は、きらめきて (2/3)

2015-12-10 07:49:07 | 仮想はてな物語 

copyright (c)ち ふ
絵じゃないかおじさんぐるーぷ
                       

 五十鈴川沿いに走っている。
 ひんやりとして寒い。
 20kmぐらいのスピードで、ゆっくりゆっくりと進んでいく。
 対向車にも会わない。

 中学生の言葉を聞いていなかったら、
 即、引き返したいような道だ。
 蝮や蛭が、今にも飛び付いて来そうな感じがして、
 そんなことを想像するだけでも、
 背筋がぞくぞくとしてくる。
 何としても抜け切らなければならない。

 [行くぞ、サヤカ]
 サヤカは答えない。
 こんな山のなかにでも1km以内に人が居るのだろう。
 誰かが山仕事でもしているのだろうか?
 わずか20kmあまりの道程なのに1時間以上かかった。
 目の前に五ヶ所湾が見えた時には、ホッとした。
 ドライブ・インでカツカレーを食べ時間を見たが
1時過ぎであった。

 民宿を見て帰っても、十分時間が余りそうだったので、
 国道260号を離れて、海岸沿いの小道に入った。

 太平洋は穏やかだった。
 海面がキラキラキラッと光り輝いている。
 私は、サヤカのエンジンを切り、海岸を歩いてみようと思った。

 その時である。
 [キー切らないで!]



つづく


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