copyright (c)ち ふ
絵じゃないかおじさんぐるーぷ
海も凪いでおりました。
とにかく、小島から離れるように、
必死で小舟を漕ぎました。
怪物が、泳いで追い掛けて来るかもしれません。
手に豆が出来、
その豆が潰れたころに、
陽が、昇ってまいりました。
遠くには、見慣れた山々も見えております。
こうして、コウゾウは、
無事に港に帰りついたそうであります。
コウゾウが見た怪物とは、何だったのでしょう。
彼は、本当に見たのでしょうか。
橋立のバートが、
小舟が流れ去ってゆくのを、黙って見ておれず、
夢の中で教えたように、思われてならないのですが、
バートに聞きますと、とぼけて答えてはくれません。
そんな、取るに足りないような、ささやかな行為、
たくさんしているので、
一々覚えてないのでしょうかねえ。
この項おわり
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます