絵じゃないかおじさん

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あ@仮想はてな物語(逸話) Sサヤカが、パールロード上空を飛んだ?!(1/3)  

2019-02-04 09:10:54 | 仮想はてな物語 


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 * Sサヤカが、パールロード上空を飛んだ ?! (005)


 その日は、国道25号、伊勢自動車道、23号、167号から
 パール・ロードに入った。

 夏も終わりに近かった。
 パール・ロードには、初秋の風が吹いていた。
 赤トンボが、あちらこちらに群れをなして飛んでいた。
 左前方には太平洋が拡がっている。

 快適、快適! 爽快だった。
 私は、60km前後で景色を見ながら走っていた。
 天気は快晴で、土曜日の昼前。
 車はほとんど走っていない。

 少しシーズンをはずれているせいでもあるのだろう。
 その時、
 [アクセル・グリップを回して]という声が聞こえたように思った。
 [もっと強く]

 60、70、80、90・・100・・スピード・メーターが上がってゆく。
 免停だ、と思った瞬間、サヤカが空に舞い上がったのだ。
 バランスは崩れない。
 眼下には、太平洋の切れ端が拡がっている。


                             つづく



あ@仮想はてな物語  Sサヤカが、パールロード上空を飛んだ?!(2/3)  


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 赤トンボの群れに突っ込み、飛ぶわ飛ぶわ。
 気持いーいっ。
 左前方下方には、太平洋がゆったり拡がっている。

 [グリップを弛めないで]

 また、声が聞こえてきた。
 空中を走る不安定さもない。

 [少しだけ戻して]

 ゆっくりとサヤカは下りてゆく。
 すーっと頭が軽くなるようだが、目を回すほどでもない。

 [もう少し、ゆっくり]

 パール・ロードに向かってサヤカは近づいてゆく。
 ガードレールにぶつかりそうだ。



                             つづく



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 [ちょっと上げて]

 ガードレールすれすれに、サヤカはパール・ロードに着地した。
 コの字形のパール・ロードを飛びこえるようなかたちで
 サヤカが空を飛んだのだ。
 その飛距離、数100m。

 そんな離れ業を見せつけておきながら、
 サヤカは、何事も無かったように、
 澄ましたままで、走り続けていた。



 太平洋 眼下に見下ろす 宙走に
  赤とんぼ散る パール・ロード晩夏
                           ち ふ



                    
   この項おわり


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