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絵じゃないかおじさんぐるーぷ
けれども、子供たちにとっては、道端で牛が草を食んでいるだけのこと、いつもの見慣れた光景である。このオッさん、何を寝呆けているのかと小馬鹿にしたような顔をして、横目でちらちら夫婦を見ながら、牛の傍を通り過ぎてしまった。
「おお、ボーボー」
イモンガーが追いついた途端、また牛は走りだした。龍はんたちの横を、後を振り返り振り返りしながら、嘲るように走り去っていった。龍はんは、その牛の様子を食い入るように観察して、目を少しも離さなかった。イモンガーは、その龍はんを観察している。牛が走ったぐらいで、人は死なないと思ったに違いない。
その夜、やはり龍はんは、その部分を書き直したそうだ。蹴殺されたから、怪我をしたに変えたようだ。
第一の関門は、二人の努力で何とか突破出来たようだ。
つづく