ナムチェの村
エベレスト街道トレッッキング(18) モンジョへ
第12日目:4月8日(水) 晴れ
行程 ; キャンジュマKyangjuma (3,550m)→ ナムチェ・バザールNamche Bazar (3,440m) → ジョルサレJorsale(2,740m) →モンジョMonjo (2,835m)
行程距離 ; 約 12km
毎日、高山病などのトラブルに見舞われたトレッカーを救出するために、頻繁に救護ヘリが飛んでいます。今朝も7時頃から救護ヘリが飛んでいました。3,000mを超える高地を登って行くエベレスト街道は、危険と隣り合わせです。
朝食時、オーストラリアからやって来たご婦人と隣り合わせになりました。私が日本人であることを知ると、このご婦人は、“日本の湯沢に行ったあることがありますよ!”とか“今度は京都へ行ってみたいわ。”などと、親しげに話してくれました。
今朝は8時半頃に宿を出ましたが、道路の向かい側では、シートの上に並べてあるいはロープに吊り下げて土産品を売っている青空市がありました
お土産を売っている青空市
さて、ここからナムチェ・バザール(3,440m)に向かうのですが、まずは針葉樹が茂る山道を登り峠越えをすることになります。
針葉樹が茂る山道
展望の開けている箇所では、アマ・ダブラムやタムセルクなどの展望を楽しむことができました。
アマ・ダブラム
タムセルク
峠に到着するとチョルテン(仏塔)がありますが)、ここからはエベレストなどを展望できるので、エベレスト・ビュー・ポイントと呼ばれています。好天だったので、大勢のトレッカー達が立ち止まって、広大なヒマラヤの景観を眺めていました。
ヒマラヤの景観を眺めているトレッカー達
ここから少し道を下った辺りで、健気に咲いている紫色の高山植物を見かけました。
さらに、なだらかな道を下ってナムチェ・バザールの村に近づいてくると、極彩色が目立つ大きなマニ車が現れました。
ヒマラヤを背景にした極彩色のマニ車
この付近からは、ナムチェ・バザールの市街地を俯瞰することができました(記事冒頭の写真参照)。
ナムチェの街に入ると、日本人が経営しているとガイドブックに紹介されていた“フレンドシップ・ロッジ”に立ち寄りました。このロッジには、運よく日本語を話すオーナーがいらっしゃいました。まずは、海老クラッカーをおつまみにしてビールを飲みながら、昼食として注文した料理が出来上がるのを待つことにしました。注文したのは焼き鳥でしたが、焼けあがった焼き鳥の香ばしさと、日本を思い出すご飯の食感を味わいながら、満足感が溢れるひと時を過ごしました。
フレンドシップ・ロッジ の内部 ロッジで食べた焼き鳥
ところで、往路のナムチェ・バザールでは“The Nest”と称するロッジに泊まりましたが、その後のトレッキングで身軽になるため、必要性が低い荷物をまとめて、そのロッジに預けていました。その荷物を受け取ると、これからのトレッキングでの負担が大きくなるので、フレンドシップ・ロッジのオーナーにポーターの手配をお願いしました。その結果、1,500ルピ―で手配して頂きました。引き受けてくれたのは、まだ子供のような少年でした。
The Nestのロッジに立ち寄って、ポーターに荷物を託した後、今日の目的地を目指して再出発しました。かれこれ1時間ほど歩いたころ、荷物を積んだロバに出会いました。高度の高いところではゾッキョだけでしたが、この付近ではロバも活用されているようです。
荷物を運ぶロバたち
もう少し進んだところで、長い吊り橋を渡りました。
深い谷の上に架かる吊り橋
その後、ジョルサレを経由して、本日の目的地であるモンジョに向かいましたが、近づくにつれて次に示す通り、人里を感じさせる風景となりました。
河原で草を食むヤギたち ドゥドコシ川の流れ
菜の花が咲いていたジョルサレ付近の畑 モンジョ郊外で見かけた水田
モンジョに到着すると、ロッジの近くでは桜が満開だったので、突然、春の世界に迷いこんだ気分でした。
モンジョで宿泊したロッジ
ロッジの近くで咲いていた桜
モンジョに到着したのは16時頃でした。つまり、歩行時間は昨日に比べると3時間半も少ない7時間半でした。かつナムチェ・バザールでは日本人オーナーのロッジで1時間以上もゆっくりとくつろいだので、この日は体力的に十分な余裕が残っていました。従って、モンジョの中心街を散策しましたが、街外れまで往復しても30分程度の小さな集落でした。
マンジョの光景(1) マンジョの光景(2)
ところで、16時頃になってもまだ救難ヘリが飛んでいる音が聞こえました。この日はいつもより救難ヘリが飛行する回数が特に多かったように思います。私の大雑把なカウントでは、延べ30機から35機くらい飛んでいました。昨日は私の限界に迫る体力の消耗を経験しましたが膝を痛めることもなく、救難ヘリのお世話にならずに済んだのは幸いでした。
ロッジに戻って食堂ホールに入ると、ストーブの火が灯されており暖かでした。既に欧州系と思われるトレッカーの先客が、ビールやワインを飲んで盛り上がっていました。お酒を飲む人を見かけるのは、今までは見慣れない光景でした。彼らと同様に私もビールを飲んでひと時を過ごした後、Chicken Dal Bhatと言う鶏肉料理の夕食を取りました。
Chicken Dal Bhat
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