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サンチャゴ・デ・コンポステーラ大聖堂の聖なる門の上に立つ聖ヤコブの像
Statue of St.James standing above Holy Gate of Santiago de Compostela Cathedral 風物編-4 ガリシア州
今回は、2010年巡礼の旅の最終行程です。第14日目にガリシア州最初の村オ・セブレイロから巡礼を続け、5日間で約160kmを歩き、ついに念願の聖地サンチャゴ・デ・コンポステーラに到達しました。この行程で見かけた現地の風物を、写真と共にご紹介します。
第14日(5月10日) オ・セブレイロからサモスへ
この日も雨でした。8時頃にオ・セブレイロを出発して、パドルネール村、フォンフォリーア村、ビドゥエード村へと、水たまりや泥んこだらけの山道を下ってゆきました。
13時過ぎに到着したトリアカステーラの街で昼食休憩。そこからサンクリストバルまでの巡礼道は、自動車道に沿ったなだらかな傾斜の小道となりました。道の両側には、青々とした森が広がっていました。
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サンクリストバル付近の山道
サンクリストバルからは、自動車道から分れた谷側の巡礼道を進みました。林に囲まれた中に現れた墓地を通り過ぎると、この日の目的地、サモスに到着しました。
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サモス修道院
第15日(5月11日) サモスからポルトマリンへ
残念ながらこの日も夕方頃まで雨が続きました。サモスから2時間半ほどで、サリアの町に入りました。
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サリア郊外の丘に立っている石碑
サリアから巡礼者は激増します。サンチャゴ・デ・コンポステラまで100km以上の距離を歩くと、巡礼証明書を入手することができるので、団体ツアーなどでこの町からサンチャゴ・デ・コンポステラまでのルートを歩く旅行者が多いのです。
ポルトマリンまでの行程は概ね平坦な道でしたが、丁度上り坂に差しかかった頃、どしゃ降りに見舞われました。
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滝のように雨水が流れ落ちる巡礼道
フェレイロスを過ぎると下りの道となり、午後5時頃ポルトマリンに到着しました。
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ミニュ川の向こうに見えるポルトマリーンの街
第16日(5月12日) ポルトマリンからポンテ・カンパーニャへ
この日の行程は、オスピタル・デ・ラ・クルースまでは緩やかな上り道、その後ポンテ・カンパーニャまでは下り道となっています。久しぶりに、天気はほぼ曇りで助かりました。
ポルトマリンを出発後まもなく、林に囲まれた道路を歩いていると、巡礼者の馬に追い越されました。
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馬に乗った巡礼者
その後しばらくしてから、自動車道に沿った見通しのよいセンダに出ました。時には、菜の花畑なども見かけました。オスピタル・デ・ラ・クルースからパーラス・デ・レイを経由してポンテ・カンパーニャに至る道筋は、牧場や林など緑があふれる風景が続きました。
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パーラス・デ・レイに向かう道中の緑滴る景色
午後4時にポンテ・カンパーニャに辿り着いたところで、農家を改造したアルベルゲに宿を取りました。時々陽光が射す裏庭のテーブルに座り、仲間のスイス人とともにビールを飲みながら疲れを癒しました。
第17日(5月13日) ポンテ・カンパーニャからアルスーアへ
ポンテカンパーニャのアルベルゲを出発したのは、8時20分でした。小さな谷川を渡るとすぐに上り坂です。この日は曇り空でしたが、5月半ばというのにとても寒い日でした。
ポンテカンパーニャから1時間経った頃、レボレイロの村に着きました。ここでルーゴ県からコルーニャ県に変わります。この村には、13世紀に建てられたロマネスク様式の素朴な教会が建っていました。
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レボレイロ村で見かけたロマネスク様式の教会
ここからは、メリーデの町に向かいます。メリーデに入る手前の川には、中世の石橋が架かっていました。
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メリーデの入り口に架かる中世の橋
メリーデの町に入ると、あちこちに校倉造りの小さな小屋が目立つようになりました。それは、オーレオと呼ばれ、アルスーア地方独特の穀物貯蔵庫でした。
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アルスーア地方でよく見られるオーレオ
アルスーアは人口7千人ほどの町ですが、メインストリートには鉄筋のビルが並んでいました、ここで泊まるアルベルゲも近代的なホテル風の建物でした。
第18日(5月14日) アルスーアからモンテ・ド・ゴソーへ
この日の目的地はかなり厳しい目標ですが、38km先のモンテ・ド・ゴソーとしました。
雨の中、朝8時にアルスーアを出発し、背丈の高いユーカリ林の道、次には羊の牧場に沿った道など、風景が交互に入れ変わる様な巡礼道を進みました。
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羊の放牧場
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ユーカリ林の中を進む巡礼たち
サンタ・イレーネ、ラバコージャを通過し、16時半にはモンテ・ド・ゴソーの丘、別名”歓喜の丘”に到着しました。歓喜の丘と呼ばれるのは、ここから聖地サンチャゴ・デ・コンポステーラの町を見渡すことができるからです。
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歓喜の丘に聳える巨大なモニュメント
モンテ・ド・ゴソーには、スペイン最大規模のアルベルゲがあります。全体で500人分の収容能力があるというからビックリです!
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モンテ・ド・ゴソーの斜面に並ぶ多数のアルベルゲ棟
この日は、この巨大なアルベルゲ団地の一角に宿泊です。
第19日(5月15日) モンテ・ド・ゴソーからサンチャゴ・デ・コンポステーラへ
大きなレストランで朝食をとった後、8時少々前にモンテ・ド・ゴソーを出発しました。この日は、雨にもたたられず、幸いでした。
坂道を下り15分ほど歩くと、サンチャゴ・デ・コンポステーラの標識がありました。そのすぐ先の広場には、四角柱の大きなモニュメントがありました。モニュメントの側面には、聖人の彫刻が彫られていました。
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聖人の彫刻が彫られたモニュメント
8時半頃には、巡礼路の門(Porta do Camino)に到着しました。広い道路を横切ると旧市街に入ります。狭いの坂道を登ってゆくと、遠くに大聖堂のタワーが見えてきました。
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旧市街の上に見える大聖堂のタワー
念願の大聖堂に到着したのは、9時でした。その時になり始めた時鐘の音を聞きながら、しみじみと感慨を噛みしめました。
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大聖堂のクロックタワー
その後、大聖堂の周りをゆっくりと散策した後、巡礼事務所に向かい、巡礼証明書(クレデンシアル)を発行してもらいました。
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巡礼事務所
昼食を済ませてから、ホテルを探すことにしました。大聖堂に近い旧市街のホテルをいくつかを尋ねましたが、どこも満室御礼でした。結局、旧市街に隣接するガリシア広場でやっと空室を見つけることができました。
重たい荷物から解放され元気を取り戻したので、旧市街に出かけてブラブラしながら再び大聖堂方面に向かいました。すると、どこからか賑やかな音楽が流れて来ました。その方角に近づくと、太鼓部隊の一群が行進していました。続いて、ヒガンテス(Gigantes:巨大人形)のパレードがやってきました。その次には、民族衣装に包まれた女性たちの長い行列が続いていました。この日はたまたま何らかのお祭りが催されていた様です。
この夜は、途中で親しくなった巡礼仲間の人たちと聖地到着の祝杯を挙げ、巡礼で味わったいろいろな苦楽を語り合いました。
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1 キンタナ広場で入場を待つ巡礼たち
2 オブラドイロ広場から見た大聖堂
3 インムクラダ広場から見た大聖堂
4 太鼓隊の演奏
5 ヒガンテスのパレード
6 民族衣装に包まれた女性たちの行進
7 旧市街
8 旧市街
9 旧市街のレストラン
10 大聖堂が見えるFonseca大学の中庭
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