2013年7月30日(火)~8月2日(金)
八ヶ岳はこれまでに何度も訪れている。赤岳など高山の気分を満喫できる南八ヶ岳、苔むした針葉樹の森に池が点在する北八ヶ岳、それぞれに魅力がある。今まではどちらかだけを訪れていたが、北から南までテント泊で静かな山旅がしてみたいと思い立った。
北八ヶ岳で森林浴を楽しみながら、次第に高度を上げて、急峻な岩場の南八ヶ岳に至り、最後はなだらかな山容の編笠山の頂に立って下山、という長いルートをテント2泊と山小屋1泊の3泊で歩いた夏山レポートをお届けします。
7月30日(火)のち霧
稲子湯~ニュウ~天狗岳
長野新幹線の佐久平経由で、小海線の松原湖下車。バスで稲子湯まで行く。途中、黒くて大きな親子連れの動物に遭遇。熊?と思ったら、バスの運転手さん「カモシカの親子です。よく見かけますよ」とのこと。ミドリ池入口で僕以外の乗客は皆降りてしまった。
稲子湯に着いて「さあ出発!」と地図を見ると、なんとミドリ池入口で降りたほうが30分も歩程を稼げたことがわかった。みんなミドリ池入口で降りたわけだ。仕方なくバスで来た道をミドリ池まで戻った。15分ぐらいで着いたのでとり合えずヤレヤレだ。
今日の目的地は黒百合平のテント場。途中で展望を楽しめて、北八ヶ岳を象徴する池、白駒池を眺められるニュウを経由するシャクナゲ尾根のルートを取る。
途中から急坂になってきて息が上がる。でも、どこまでも続く深い森の風景には癒される。眺望が開ける場所は殆どなく、木々の密度がとても濃い森林浴コースだ。
白駒池から登ってくるコースと合わさると、道はなだらかになる。ここからニュウまでは3年前に家族と歩いたところ。やがて深い森から突然明るい岩ばった稜線に出ると、ニュウはもう目の前。大きな岩が組み上げられた絶好の展望台。足元から深い森がビッシリ敷き詰められ、その中ほどに白駒池の水面が輝いている。明日登る天狗岳も見える。
ニュウでお昼を済ませてコースを進むと、再び樹林帯に。敷き詰められた苔が美しい。中山峠のすぐ手前にある見晴台に立つと、天狗岳と硫黄岳を見渡すことができた。
ここから木道を5分ほど歩くと、今日の宿泊地、黒百合平テント場に着いた。
「この後ヘリが来る予定なので、テントを張るときは気をつけてください。」と小屋の人に言われたので、テントを張るのは後回しにして、小屋から岩場を登ってすぐのところにあるスリバチ池に行ってみた。池といっても水は涸れていて、その後ろに天狗岳の双耳峰が聳える眺めはなかなかダイナミックだった。
やがて静かな夜が訪れた。「キョキョキョ」という妙な鳴き声の鳥が近くを通過した。標高2400mのテン場の気温は15度。朝方には10度まで冷えてシュラフにくるまっても寒くて途中で一枚ウールを着た。
7月31日(水)のち霧
天狗岳~赤岳
4時半起床。上空は晴れているようだがガスも漂っていてちょっと天気が読めないが、朝めしを食べて朝露で濡れたテントをそのままたたんで出発。スリバチ池経由で天狗岳へ。天気は大丈夫!溶岩台地の中を通るこのコースは、ずっと東と西の天狗岳が眺められる好展望。
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せっかくだからここでスケッチすることにした。テントを乾かすのもちょうど良い。岩と山が織りなす風景はスケッチの構図的にもグット。
スケッチした場所から1時間で東天狗山頂に到着。眺望は素晴らしい。硫黄岳、赤岳といった南八ヶ岳の峰々はもちろん、中央アルプス、南アルプス、雪を戴く槍・穂高、御岳、乗鞍まで全部見えた。
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双耳峰の天狗岳は今立っている東天狗より、下の写真に写っている隣の西天狗の方が標高が高い。
当然西天狗まで往復するつもりだったが、ここからの眺めをスケッチしたくなった。今日のルートは長いし、体力も温存したほうがいいので、西天狗には行かずスケッチすることにした。pocknとしては画期的な選択。今までならスケッチも西天狗も両方やっていたところ…
スケッチし終えて絶好の展望を楽しみながら、ハイマツの稜線歩きを楽しむ。今回、最も長い展望ルートを好天に恵まれたのはラッキー。行く手の遠景は、仙丈、甲斐駒、北岳など南アルプスの山並み。
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夏沢峠へ下ると再び樹林帯に入り、そこから硫黄岳までは一気に急登。これはかなりコタえた。硫黄岳の広い山頂に出ると、目の前にかつての噴火による爆裂を物語る噴火口が飛び込んでくる。これは何度見ても迫力。
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山頂からの展望もダイナミック。来し方を振り返ると天狗岳の双耳峰がよく見える。ここから見ると行かなかった西天狗の方が明らかに高くてちょっと悔しい。
そしてこれから向かうほうへ目を向けると、横岳、赤岳、阿弥陀岳といった南八ヶ岳の岩ばった頂が峰を連ねている。その背後は南アルプス。赤岳の背後にはガスが上がってきた。
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お昼を食べてここで今日3度目のスケッチをした。こんなのんびりしてちゃんと赤岳まで着けるのだろうか? ガスってきそうだし… 1時50分に硫黄岳山頂を出発した。
そして、そこから横岳へ向かう稜線周辺に、またコマクサの群落があった。
午前中に根石小屋周辺でコマクサの群落に出会って驚いていたが、ここのコマクサはそれより遥かに大規模でとにかくすごい。歩けど歩けどコマクサの群落が続く。
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登山道に沿ってこれほどたくさんコマクサが咲いているせいできっと盗掘の被害も多いのだろう。群落がある場所は殆どネットが張られていて景観的にはあまり美しくない。上の写真もネットの間から撮ったもの。
心無い者のせいでコマクサが自生する自然な姿を眺めることができないのは残念。盗掘する奴が一番許せないのは当然だが、それを買う者がたくさんいるから盗掘が後を絶たないのだろう。
雄大な稜線歩きが続いたあと、横岳に近づくとにわかにごつごつとした岩山の様相を見せてきて、道は岩ばってくる。鎖や梯子の連続となり、神経を使う。お昼頃から赤岳の脇から雲が立ち込めてきているのが見えたが、取りあえずまだ視界は良好。赤岳が近くにそそり立つ姿がカッコいい。
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この眺望も赤岳展望荘に差し掛かるころにはすっかりガスで覆われてしまった。赤岳展望荘到着は16時23分。硫黄岳山頂を出発して2時間半が経過。5時までに小屋に着きたかったので、ここは休まず一気に赤岳山頂を目指した。赤岳山頂にある山頂小屋には辛うじて17時前に着いたが、最後の急坂の30分はなかなかキツかった。。赤岳山頂付近にはテント場はないので、今夜は小屋泊だ。
しばらくぶりの赤岳頂上山荘、外観は以前と変わっていなかったが、中は床が真新しいピカピカのフローリングになっていて気持ちいい。外はガスっていたので小屋のなかにいたら、「カモシカがいる」という声が聞こえた。声がする方へ行ってみると、大きなカモシカが小屋のすぐ前にいた。
八ヶ岳でカモシカといえば、以前権現岳の小屋の近くに来たことがあったが、ここは更に標高が高い。3000m近い厳しい気象条件で植物もろくに生えていない場所で、こんな大きなカモシカが何を食べているんだろうか。わずかな草をムシャムシャ食べ、時々こちらにカメラ目線を向けつつしばらく小屋の前で楽しませてくれた。
夕食は生姜焼きにシュウマイ、おでんなどおかずがたくさん。小屋の食事はありがたい。
8月1日(木)のち⇒霧
赤岳~権現岳~青年小屋テント場
目が覚めると外は大雨!外は真っ白け。天気予報では晴れてくるそうだが…
今日の行程はキレットを越えて権現岳経由で青年小屋。アップダウンはきついがコースタイム的には4時間弱と短いので、わざわざ雨の中を出るのはやめて、ここでできるだけ粘って天気が回復するのを待つことにした。朝食のあとも食堂に長居して、山の雑誌などを読んで過ごす。ここで飲んだコケモモジュースは濃厚でうまかった!
山頂にしつこく張り付いていたガスはようやく本格的に移動を始め、阿弥陀岳もこれから向かう権現岳も見える頻度が増えてきた。遠方には時おり富士山も顔を出す。もっとパーっとガスがどいて、赤岳山頂からの大絶景を見せてほしかったが、さすがにこれ以上は長居できない。赤岳山頂に別れを告げて出発した。
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八ヶ岳の主なピークには全て立っているが、赤岳と権現岳を結ぶルートを歩くのは初めて。ここはたいした距離はないが、標高差が大きい。赤岳山頂から、最低鞍部のキレット小屋までは460mを一気に下る。どんな道だろうか…
正面にはこれから越える権現岳が立ちはだかっている。ルートを目で追うと、谷底まで下ってからの登りということが見て取れる。キツそうだ。。
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実際、ここからキレット小屋までの道のりは、ずっと下りではあったが予想以上にキツかった。足場が安定しないルンゼ状のガレ場の連続で、重いザックを背負っている分なおさら安定感を保つのに労力が要り、鎖がないところでは特に緊張を強いられるせいもあってかなり体力を使った。赤岳山頂からキレット小屋までのコースタイムは1時間10分だが、30分近く超過してキレット小屋に辿り着いた。
キレット小屋は赤岳と権現岳の鞍部にあり、樹林帯に抱かれるようにひっそりと佇む落ち着いた小屋。近くにテント場もある。来し方を振り返ると、シラビソの木々の向こうに大天狗小天狗の岩峰が並ぶ姿がよく見える。
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今日はまだ2時間も歩いていないにしてはずいぶん疲れてしまった。ここでゆっくりしたいところだが、ここから権現岳に登り、更にその向こうの青年小屋のテント場まで行かなければならないので、小休止だけ取って先へ進んだ。
長い上り坂が始まる。回復してきたはずの天気だったがなんだかまたガスってきて視界も良くない。赤岳から460メートルを下って着いたキレット小屋から、今度は登り返して権現岳までの標高差は275メートル。ルートはアップダウンもあり、相変わらず鎖が点在する急峻なザレ場でなかなかキツい。
ガスで眺望はないが、残された行程を歩くためにここで20分弱の休憩を取った。ここからは鎖場もある小ピークをアップダウンしながらも下り基調で険しさもひと段落。青年小屋のテント場にはコースタイムよりやや早めに辿り着いた。しかし17時半過ぎ。テントを設営して、水も必要なので水場まで汲みに行ったが、これすらかなりこたえた。
昨日の黒百合平から赤岳までのコースに比べれば今日は時間的にもコースとしてもずっとラクなはずだったのにどうしてこんなに消耗してしまったんだろう… 去年の北アルプスでもこんな日があったことを思い出した。数年前の体力のつもりで行動しているとちょっとヤバい。気を付けないといけない。
いつもなら夕食のときはビールを飲むのだが、もう小屋まで缶ビールを買いに行く気力も体力もなかった。水を汲んできてテントに入ったあとはもう一歩もテントから出ることなく、簡単に食事を済ませてすぐに寝た。
8月2日(金)
青年小屋テント場~編笠山~観音平
4時に起きた。星空に月も輝き天気は良さそう。サッサと身支度を整え、テントはそのままにして目の前に聳える編笠山へ向かう。昨日の疲労は取れた感じ。編笠山の山頂で日の出を迎えよう。
大きな岩がゴロゴロと積み上げられたコースを進む。ヘッドライトの灯りだけでルートのペンキの目印を見つけるのはたいへんだし、足元の状態もわかりづらい。危なっかしい足取りで一つずつ岩の上を歩いているとき、「アッ!!」と言う間もなく、片足が岩と岩の間にズボッと取られてしまった。「イテテ。。。」膝の靭帯を痛めた。。幸い歩けないほどではない。気をつけなければ。。東の空がだんだん赤らんできた。岩の積み重ねのルートからハイマツ帯に入ると頂上は近い。約35分で編笠山(2523.7m)の広い山頂に到着した。山頂は風が強くて寒い。
編笠山の山頂からは360度のパノラマが広がっている。昨日たいへんな思いをして歩いてきた赤岳から権現岳方面の八ヶ岳連峰が、背後から射す朝日を受けてくっきりとしたシルエットを浮かび上がらせていた。
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八ヶ岳の峰々を左の方へ目を移して行くと、一番奥になだらかな蓼科山がぽっかりと浮かんでいる。
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編笠山の山頂も朝日に照らされ始めた。三角点付近は特に風が強い。背後は南アルプス連峰。
太陽が昇るにつれて峰々は柔らかなヴェールを纏ったような表情を見せ始めた。表情は刻々と変化して行く。
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編笠山からの南アルプスは、峰々がきれいにまとまって連なって見える。青空のキャンバスに雲がいい具合に模様を描く。
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雲の層と層のあいだにぽっかりと浮かぶ富士山。
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太陽が昇るにつれて八ヶ岳にも日差しが当たり、山肌の表情がよくわかるようになってきた。こうして見ると八ヶ岳は標高が高いところも緑に覆われているのがわかる。
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朝飯を済ませ、コーヒーを淹れてスケッチタイム。三角点付近は風が強いが、周囲のハイマツ帯のあたりは風も穏やか。今日はもう下山するだけなので、時間はたっぷりある。まず南アルプス方面をスケッチ…
それからやっぱり峻嶺が連なる八ヶ岳方面のシーンもスケッチブックにおさめておきたい。途中から赤岳のあたりにガスがかかってきてしまったが、ガスが晴れるタイミングをみながら何とか仕上げた。
テント場に戻り、朝露もすっかり乾いたテントをたたんで下山。編笠山を巻いて押手川の分岐に至り、観音平へ下る。
北八ヶ岳の登山路とおなじように、この下山路も苔蒸す針葉樹の原生林のなかの森林浴を楽しみながら歩ける。苔にもいろいろ種類があって、近くで見ると箱庭のようなミニチュアの世界を作っているのがわかる。
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雲海展望台に着いて観音平までの所要時間がだいたいわかったのでタクシーの迎車を電話で申し込もうとしたら、「観音平に着いてから電話してください」と言われた。タクシーを呼んでおいてなかなか現れない人が多くて懲りてるのかな。そこから約30分で観音平に到着した。途中の休憩も含めてテント場から約2時間20分。
ここでタクシーを呼んだが、少しでもタクシー代を節約するために車道をテクテクと下って行ったら、20分ぐらいでタクシーと行きあった。スパティオ小淵沢までタクシーに乗り、温泉にゆっくり浸かった。4日ぶりの風呂!スパティオ内で遅い昼飯に天丼を食べ、小淵沢から中央高速バスで帰路についた。
《歩行タイムデータ(休憩を除く)》
1日目
稲子湯→(2:56)ニュウ→(1:07)中山峠→(0:05)黒百合平テント場
2日目
黒百合平テント場→(1:27)東天狗→(0:25)根石岳→(0:46)夏沢峠→(0:58)硫黄岳→(1:05)横岳奥ノ院→(1:03)赤岳展望荘→(0:33)赤岳頂上山荘
3日目
赤岳山頂→(1:38)キレット小屋→(1:40)権現岳→(1:02)青年小屋テント場
4日目
青年小屋テント場→(0:36)編笠山→(0:20)青年小屋テント場→(1:02)押手川→(0:29)雲海展望台(0:31)観音平
【過去の夏山登山】
2013 北アルプス最奥縦走の4泊5日(野口五郎岳~水晶岳~雲ノ平~双六岳~笠ヶ岳)
八ヶ岳はこれまでに何度も訪れている。赤岳など高山の気分を満喫できる南八ヶ岳、苔むした針葉樹の森に池が点在する北八ヶ岳、それぞれに魅力がある。今まではどちらかだけを訪れていたが、北から南までテント泊で静かな山旅がしてみたいと思い立った。
北八ヶ岳で森林浴を楽しみながら、次第に高度を上げて、急峻な岩場の南八ヶ岳に至り、最後はなだらかな山容の編笠山の頂に立って下山、という長いルートをテント2泊と山小屋1泊の3泊で歩いた夏山レポートをお届けします。
7月30日(火)のち霧
稲子湯~ニュウ~天狗岳
長野新幹線の佐久平経由で、小海線の松原湖下車。バスで稲子湯まで行く。途中、黒くて大きな親子連れの動物に遭遇。熊?と思ったら、バスの運転手さん「カモシカの親子です。よく見かけますよ」とのこと。ミドリ池入口で僕以外の乗客は皆降りてしまった。
稲子湯に着いて「さあ出発!」と地図を見ると、なんとミドリ池入口で降りたほうが30分も歩程を稼げたことがわかった。みんなミドリ池入口で降りたわけだ。仕方なくバスで来た道をミドリ池まで戻った。15分ぐらいで着いたのでとり合えずヤレヤレだ。
今日の目的地は黒百合平のテント場。途中で展望を楽しめて、北八ヶ岳を象徴する池、白駒池を眺められるニュウを経由するシャクナゲ尾根のルートを取る。
道はそれほど急ではない。大きな石がゴロついている。苔むしたシラビソの樹林帯の中のコースは森林浴気分満点。野鳥たちがさえずりながら枝を飛び交い、苔やキノコを見るのも楽しい。 「シャクナゲ尾根」の名にふさわしく、シャクナゲの木がたくさん自生している。花はおおかたおしまいのようだが、所々でまだ咲いているのも見ることができた。 |
途中から急坂になってきて息が上がる。でも、どこまでも続く深い森の風景には癒される。眺望が開ける場所は殆どなく、木々の密度がとても濃い森林浴コースだ。
白駒池から登ってくるコースと合わさると、道はなだらかになる。ここからニュウまでは3年前に家族と歩いたところ。やがて深い森から突然明るい岩ばった稜線に出ると、ニュウはもう目の前。大きな岩が組み上げられた絶好の展望台。足元から深い森がビッシリ敷き詰められ、その中ほどに白駒池の水面が輝いている。明日登る天狗岳も見える。
ニュウでお昼を済ませてコースを進むと、再び樹林帯に。敷き詰められた苔が美しい。中山峠のすぐ手前にある見晴台に立つと、天狗岳と硫黄岳を見渡すことができた。
ここから木道を5分ほど歩くと、今日の宿泊地、黒百合平テント場に着いた。
「この後ヘリが来る予定なので、テントを張るときは気をつけてください。」と小屋の人に言われたので、テントを張るのは後回しにして、小屋から岩場を登ってすぐのところにあるスリバチ池に行ってみた。池といっても水は涸れていて、その後ろに天狗岳の双耳峰が聳える眺めはなかなかダイナミックだった。
テント場に戻ってもまだヘリは来る様子がないので、テントを張り始めた。でかいスノコが積んであって自由に使えたので、これを敷いてその上にテントを設営した。なかなか快適。 テント場には家族連れが一張と、山ガール2人組みが一張でスキスキ。持っていたチョコクッキーを差し入れて山ガールとおしゃべり。テント場ではお隣さんとおしゃべりするのは楽しいが、それがキレイな姉ちゃんなら言うことなし! |
6時半を過ぎてようやくヘリが来た。小屋の人が「テントに入ってくださーい!」と叫んでいる。でも見たいし、写真も撮りたいので、テントから顔を出していたら、頭上をヘリが通過。ものすごい砂ぼこりが顔を攻撃され、あわててテントに入った。テントが激しくあおられてどうなるかと思ったが、ヘリはすぐに行ってしまった。 |
やがて静かな夜が訪れた。「キョキョキョ」という妙な鳴き声の鳥が近くを通過した。標高2400mのテン場の気温は15度。朝方には10度まで冷えてシュラフにくるまっても寒くて途中で一枚ウールを着た。
7月31日(水)のち霧
天狗岳~赤岳
4時半起床。上空は晴れているようだがガスも漂っていてちょっと天気が読めないが、朝めしを食べて朝露で濡れたテントをそのままたたんで出発。スリバチ池経由で天狗岳へ。天気は大丈夫!溶岩台地の中を通るこのコースは、ずっと東と西の天狗岳が眺められる好展望。
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せっかくだからここでスケッチすることにした。テントを乾かすのもちょうど良い。岩と山が織りなす風景はスケッチの構図的にもグット。
スケッチした場所から1時間で東天狗山頂に到着。眺望は素晴らしい。硫黄岳、赤岳といった南八ヶ岳の峰々はもちろん、中央アルプス、南アルプス、雪を戴く槍・穂高、御岳、乗鞍まで全部見えた。
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双耳峰の天狗岳は今立っている東天狗より、下の写真に写っている隣の西天狗の方が標高が高い。
当然西天狗まで往復するつもりだったが、ここからの眺めをスケッチしたくなった。今日のルートは長いし、体力も温存したほうがいいので、西天狗には行かずスケッチすることにした。pocknとしては画期的な選択。今までならスケッチも西天狗も両方やっていたところ…
スケッチし終えて絶好の展望を楽しみながら、ハイマツの稜線歩きを楽しむ。今回、最も長い展望ルートを好天に恵まれたのはラッキー。行く手の遠景は、仙丈、甲斐駒、北岳など南アルプスの山並み。
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「北アルプスと比べると花が少ないなー」と思っていたら、根石小屋近くの砂地にコマクサを発見。八ヶ岳にコマクサが生えているなんて知らなかった。 根石小屋に近づくと群生と言えるほど広い範囲でコマクサがそこここに咲いていた。しばし撮影タイム。山小屋の人に「自生してるんですか」と訊くと「もちろん!」 八ヶ岳のコマクサ、なかなかのものじゃないか。 |
夏沢峠へ下ると再び樹林帯に入り、そこから硫黄岳までは一気に急登。これはかなりコタえた。硫黄岳の広い山頂に出ると、目の前にかつての噴火による爆裂を物語る噴火口が飛び込んでくる。これは何度見ても迫力。
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山頂からの展望もダイナミック。来し方を振り返ると天狗岳の双耳峰がよく見える。ここから見ると行かなかった西天狗の方が明らかに高くてちょっと悔しい。
そしてこれから向かうほうへ目を向けると、横岳、赤岳、阿弥陀岳といった南八ヶ岳の岩ばった頂が峰を連ねている。その背後は南アルプス。赤岳の背後にはガスが上がってきた。
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お昼を食べてここで今日3度目のスケッチをした。こんなのんびりしてちゃんと赤岳まで着けるのだろうか? ガスってきそうだし… 1時50分に硫黄岳山頂を出発した。
15分ほどで硫黄岳山荘に差し掛かる。花の印象は薄い八ヶ岳だが、この辺りは高山植物が多く、小屋の裏手には庭園が造られているが、今回はパス。 登山道にもいろいろ花が咲いている。このタカネツメクサは岩ばったところによく咲いていて、イワツメクサとともに高山の厳しい気象条件にひたすら耐えているイメージの可憐な花。 |
そして、そこから横岳へ向かう稜線周辺に、またコマクサの群落があった。
午前中に根石小屋周辺でコマクサの群落に出会って驚いていたが、ここのコマクサはそれより遥かに大規模でとにかくすごい。歩けど歩けどコマクサの群落が続く。
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登山道に沿ってこれほどたくさんコマクサが咲いているせいできっと盗掘の被害も多いのだろう。群落がある場所は殆どネットが張られていて景観的にはあまり美しくない。上の写真もネットの間から撮ったもの。
心無い者のせいでコマクサが自生する自然な姿を眺めることができないのは残念。盗掘する奴が一番許せないのは当然だが、それを買う者がたくさんいるから盗掘が後を絶たないのだろう。
雄大な稜線歩きが続いたあと、横岳に近づくとにわかにごつごつとした岩山の様相を見せてきて、道は岩ばってくる。鎖や梯子の連続となり、神経を使う。お昼頃から赤岳の脇から雲が立ち込めてきているのが見えたが、取りあえずまだ視界は良好。赤岳が近くにそそり立つ姿がカッコいい。
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この眺望も赤岳展望荘に差し掛かるころにはすっかりガスで覆われてしまった。赤岳展望荘到着は16時23分。硫黄岳山頂を出発して2時間半が経過。5時までに小屋に着きたかったので、ここは休まず一気に赤岳山頂を目指した。赤岳山頂にある山頂小屋には辛うじて17時前に着いたが、最後の急坂の30分はなかなかキツかった。。赤岳山頂付近にはテント場はないので、今夜は小屋泊だ。
しばらくぶりの赤岳頂上山荘、外観は以前と変わっていなかったが、中は床が真新しいピカピカのフローリングになっていて気持ちいい。外はガスっていたので小屋のなかにいたら、「カモシカがいる」という声が聞こえた。声がする方へ行ってみると、大きなカモシカが小屋のすぐ前にいた。
八ヶ岳でカモシカといえば、以前権現岳の小屋の近くに来たことがあったが、ここは更に標高が高い。3000m近い厳しい気象条件で植物もろくに生えていない場所で、こんな大きなカモシカが何を食べているんだろうか。わずかな草をムシャムシャ食べ、時々こちらにカメラ目線を向けつつしばらく小屋の前で楽しませてくれた。
夕食は生姜焼きにシュウマイ、おでんなどおかずがたくさん。小屋の食事はありがたい。
8月1日(木)のち⇒霧
赤岳~権現岳~青年小屋テント場
目が覚めると外は大雨!外は真っ白け。天気予報では晴れてくるそうだが…
今日の行程はキレットを越えて権現岳経由で青年小屋。アップダウンはきついがコースタイム的には4時間弱と短いので、わざわざ雨の中を出るのはやめて、ここでできるだけ粘って天気が回復するのを待つことにした。朝食のあとも食堂に長居して、山の雑誌などを読んで過ごす。ここで飲んだコケモモジュースは濃厚でうまかった!
雨も上がり上空に青空も覗くようになってきた。外でガスが晴れるのを待つ。やがてガスの合間から隣の阿弥陀岳が姿を現した。「よっしゃ!」と思ったらまたガスの中… という繰り返しは山ではよくあるパターン。 そこへ大きな荷物を背負ったおじさんが登場。ザックから何やら道具を取り出し、山頂に建つ祠の柱にしがみついて、黙々と汚れを削り始めた。登山者の安全を祈念する祠をこうしてきれいに保ってくれる人がいる。 |
山頂にしつこく張り付いていたガスはようやく本格的に移動を始め、阿弥陀岳もこれから向かう権現岳も見える頻度が増えてきた。遠方には時おり富士山も顔を出す。もっとパーっとガスがどいて、赤岳山頂からの大絶景を見せてほしかったが、さすがにこれ以上は長居できない。赤岳山頂に別れを告げて出発した。
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八ヶ岳の主なピークには全て立っているが、赤岳と権現岳を結ぶルートを歩くのは初めて。ここはたいした距離はないが、標高差が大きい。赤岳山頂から、最低鞍部のキレット小屋までは460mを一気に下る。どんな道だろうか…
赤岳山頂から清里方面へ下る真教寺尾根へのルートを分け、ひたすら下る道はゴツゴツした岩の斜面だ。鎖場も連続して緊張するが、ガスも晴れて眺望は良好、高山植物も多い。 |
正面にはこれから越える権現岳が立ちはだかっている。ルートを目で追うと、谷底まで下ってからの登りということが見て取れる。キツそうだ。。
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実際、ここからキレット小屋までの道のりは、ずっと下りではあったが予想以上にキツかった。足場が安定しないルンゼ状のガレ場の連続で、重いザックを背負っている分なおさら安定感を保つのに労力が要り、鎖がないところでは特に緊張を強いられるせいもあってかなり体力を使った。赤岳山頂からキレット小屋までのコースタイムは1時間10分だが、30分近く超過してキレット小屋に辿り着いた。
キレット小屋は赤岳と権現岳の鞍部にあり、樹林帯に抱かれるようにひっそりと佇む落ち着いた小屋。近くにテント場もある。来し方を振り返ると、シラビソの木々の向こうに大天狗小天狗の岩峰が並ぶ姿がよく見える。
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今日はまだ2時間も歩いていないにしてはずいぶん疲れてしまった。ここでゆっくりしたいところだが、ここから権現岳に登り、更にその向こうの青年小屋のテント場まで行かなければならないので、小休止だけ取って先へ進んだ。
長い上り坂が始まる。回復してきたはずの天気だったがなんだかまたガスってきて視界も良くない。赤岳から460メートルを下って着いたキレット小屋から、今度は登り返して権現岳までの標高差は275メートル。ルートはアップダウンもあり、相変わらず鎖が点在する急峻なザレ場でなかなかキツい。
そのキツさの極めつけは権現岳山頂手前にあるこの長い梯子。「ゲンジー梯子」という名がつけられているこの梯子を見たときはちょっと気が遠くなったが、上らないことには先へは進めない。 重いザックを背負って垂直に近い梯子を一段一段数えながら上っていく。「59、60、61!」やっとのことで梯子を登り切った。61段!ここだけで何メートル上ってきたんだろう。下を覗きこんだが、ガスっていて梯子の下まで見下ろすことはできなかった。 権現岳の山頂に着いた時はもう16時半を過ぎていた。 |
ガスで眺望はないが、残された行程を歩くためにここで20分弱の休憩を取った。ここからは鎖場もある小ピークをアップダウンしながらも下り基調で険しさもひと段落。青年小屋のテント場にはコースタイムよりやや早めに辿り着いた。しかし17時半過ぎ。テントを設営して、水も必要なので水場まで汲みに行ったが、これすらかなりこたえた。
昨日の黒百合平から赤岳までのコースに比べれば今日は時間的にもコースとしてもずっとラクなはずだったのにどうしてこんなに消耗してしまったんだろう… 去年の北アルプスでもこんな日があったことを思い出した。数年前の体力のつもりで行動しているとちょっとヤバい。気を付けないといけない。
いつもなら夕食のときはビールを飲むのだが、もう小屋まで缶ビールを買いに行く気力も体力もなかった。水を汲んできてテントに入ったあとはもう一歩もテントから出ることなく、簡単に食事を済ませてすぐに寝た。
8月2日(金)
青年小屋テント場~編笠山~観音平
4時に起きた。星空に月も輝き天気は良さそう。サッサと身支度を整え、テントはそのままにして目の前に聳える編笠山へ向かう。昨日の疲労は取れた感じ。編笠山の山頂で日の出を迎えよう。
大きな岩がゴロゴロと積み上げられたコースを進む。ヘッドライトの灯りだけでルートのペンキの目印を見つけるのはたいへんだし、足元の状態もわかりづらい。危なっかしい足取りで一つずつ岩の上を歩いているとき、「アッ!!」と言う間もなく、片足が岩と岩の間にズボッと取られてしまった。「イテテ。。。」膝の靭帯を痛めた。。幸い歩けないほどではない。気をつけなければ。。東の空がだんだん赤らんできた。岩の積み重ねのルートからハイマツ帯に入ると頂上は近い。約35分で編笠山(2523.7m)の広い山頂に到着した。山頂は風が強くて寒い。
編笠山の山頂からは360度のパノラマが広がっている。昨日たいへんな思いをして歩いてきた赤岳から権現岳方面の八ヶ岳連峰が、背後から射す朝日を受けてくっきりとしたシルエットを浮かび上がらせていた。
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八ヶ岳の峰々を左の方へ目を移して行くと、一番奥になだらかな蓼科山がぽっかりと浮かんでいる。
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編笠山の山頂も朝日に照らされ始めた。三角点付近は特に風が強い。背後は南アルプス連峰。
太陽が昇るにつれて峰々は柔らかなヴェールを纏ったような表情を見せ始めた。表情は刻々と変化して行く。
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編笠山からの南アルプスは、峰々がきれいにまとまって連なって見える。青空のキャンバスに雲がいい具合に模様を描く。
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雲の層と層のあいだにぽっかりと浮かぶ富士山。
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太陽が昇るにつれて八ヶ岳にも日差しが当たり、山肌の表情がよくわかるようになってきた。こうして見ると八ヶ岳は標高が高いところも緑に覆われているのがわかる。
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朝飯を済ませ、コーヒーを淹れてスケッチタイム。三角点付近は風が強いが、周囲のハイマツ帯のあたりは風も穏やか。今日はもう下山するだけなので、時間はたっぷりある。まず南アルプス方面をスケッチ…
それからやっぱり峻嶺が連なる八ヶ岳方面のシーンもスケッチブックにおさめておきたい。途中から赤岳のあたりにガスがかかってきてしまったが、ガスが晴れるタイミングをみながら何とか仕上げた。
コーヒーを飲んでスケッチをしつつ、編笠山山頂からの素晴らしい眺望を心行くまで楽しんだ。5時に頂上に着いて9時すぎまでここでのんびり過ごした。 上空の風に煽られていたイワガラスが、ハイマツの枝の先端にとまって一休み。イワガラスもこの景色を眺めているのかな? |
テント場に戻り、朝露もすっかり乾いたテントをたたんで下山。編笠山を巻いて押手川の分岐に至り、観音平へ下る。
北八ヶ岳の登山路とおなじように、この下山路も苔蒸す針葉樹の原生林のなかの森林浴を楽しみながら歩ける。苔にもいろいろ種類があって、近くで見ると箱庭のようなミニチュアの世界を作っているのがわかる。
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雲海展望台に着いて観音平までの所要時間がだいたいわかったのでタクシーの迎車を電話で申し込もうとしたら、「観音平に着いてから電話してください」と言われた。タクシーを呼んでおいてなかなか現れない人が多くて懲りてるのかな。そこから約30分で観音平に到着した。途中の休憩も含めてテント場から約2時間20分。
ここでタクシーを呼んだが、少しでもタクシー代を節約するために車道をテクテクと下って行ったら、20分ぐらいでタクシーと行きあった。スパティオ小淵沢までタクシーに乗り、温泉にゆっくり浸かった。4日ぶりの風呂!スパティオ内で遅い昼飯に天丼を食べ、小淵沢から中央高速バスで帰路についた。
《歩行タイムデータ(休憩を除く)》
1日目
稲子湯→(2:56)ニュウ→(1:07)中山峠→(0:05)黒百合平テント場
2日目
黒百合平テント場→(1:27)東天狗→(0:25)根石岳→(0:46)夏沢峠→(0:58)硫黄岳→(1:05)横岳奥ノ院→(1:03)赤岳展望荘→(0:33)赤岳頂上山荘
3日目
赤岳山頂→(1:38)キレット小屋→(1:40)権現岳→(1:02)青年小屋テント場
4日目
青年小屋テント場→(0:36)編笠山→(0:20)青年小屋テント場→(1:02)押手川→(0:29)雲海展望台(0:31)観音平
【過去の夏山登山】
2013 北アルプス最奥縦走の4泊5日(野口五郎岳~水晶岳~雲ノ平~双六岳~笠ヶ岳)