3月2日(金)ベルリン・フィルハーモニー・ブラス・クィンテット
獨協大学35周年記念館アリーナ
【曲目】
1.ガーシュウイン/ガーシュイン・メドレー
2.ワーグナー/エルザの大聖堂への行進
3. バッハ/前奏曲とフーガ ホ短調
4. バッハ/前奏曲とフーガ ハ短調
5. ビゼー/カルメン幻想曲
6. カルヴァート/「モントレジャン・ヒルズ」組曲
7. ビートルズ/「マジカル・ミステリー・ツアー」、「ペニー・レイン」、「オブ・ラディ・オブ・ラ・ダ」
8. ワーグナー/楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲
9. 近衛秀健/獨協ファンファーレ
アンコール:ヴァレンドルフ/地下鉄ポルカ
【演 奏】
ベルリン・フィルハーモニー・ブラス・クインテット(Tp:タマシュ・ヴァレンツァイ、マルティン・クレッツァー/Hrn:クラウス・ヴァレンドフル/Tb:クリストハルト・ゲスリング/Tub:パウル・ヒュムペル)
【共 演】
獨協埼玉高校吹奏楽部(1)、獨協中学校・獨協高等学校吹奏楽部(2)、内山祥広指揮獨協大学管弦楽団(8,9)
4回目となる獨協大学でのベルリン・フィルのメンバーによるコンサート、今回はブラス・クインテットの登場。はじめに中学生、高校生とのアンサンブルが2曲組まれたが、生徒達はなかなか健闘していた。このかけがえのない経験を是非次のステップへつなげて欲しい。
次はいよいよベルリン・フィル・ブラスの単独ステージ。柔らかく落ちついた音色とハーモニーのバッハは実に格調高い演奏。カルメン幻想曲は場面毎に音色が多彩に変幻。艶やかな響きはとりわけインパクトが強い。金管だけのアンサンブルがこれほどに様々な情景を描き分けることに舌を巻いた。ヴァレンツァイのトランペットの何とも滑らかな語り口と甘い音色には惚れ惚れ。カルヴァートの組曲でも色々なタイプの音楽が楽しめた。ビートルズも良かったが、3曲で終わってしまったのは残念。
獨協の学生オケとの共演でも、ベルリン・フィルの存在感はアリアリで、演奏を下からも上からも支えていたのと同時に、オケにも気合いが入り、金管はもちろん弦や木管も立派な演奏を聴かせた。力みのない柔らかな演奏をしていたと思うが、世界一のアンサンブルプレーヤーと一緒に呼吸し、共演した賜物に違いない。
ただ、マイスタージンガーにしても獨協ファンファーレにしても、獨協のオケの普段の持ち曲だが、こんなすごいプレイヤーと共演できる稀有のチャンスなんだから、新しい曲に何ヶ月もかけて取り組んで披露するぐらいの気概を見せて欲しいもの。
それと、この会場ではPAを使うのはやむを得ないにしても、スピーカーから出る音が随分とキンキンしていたのと、大げさななリヴァーヴをかけていたのはいただけない。音量を多少補強する程度に留めるべきだ。
今回のコンサートはこれまでの3回に比べるとちょっと盛り上がりに欠けた。この一番の原因はプログラミングにあるのではないか。最初の生徒達とのステージは、何か前座的な印象になってしまったし、ベルリン・フィル・ブラスの単独ステージも中心になる曲がなく、いろいろやりましたという感じ。それに獨協ファンファーレは、近衛先生のユニークで聞き映えのするオーケストレーションではあっても、獨協関係者以外には全く馴染みのない学園歌でコンサートを締めくくるというのはどういうことだろう?おまけに、せっかく拍手が続いているのに、余興的なアンコール1曲だけで(もちろんこれはすごく面白いし楽しいが…)照明を上げてしまったのにもがっかりした。
本来なら音響の優れたホールで聴くべきものを、こうした巨大な体育館でやる分、プログラミングに盛りあがる工夫がないと苦しい。
獨協大学35周年記念館アリーナ
【曲目】
1.ガーシュウイン/ガーシュイン・メドレー
2.ワーグナー/エルザの大聖堂への行進
3. バッハ/前奏曲とフーガ ホ短調
4. バッハ/前奏曲とフーガ ハ短調
5. ビゼー/カルメン幻想曲
6. カルヴァート/「モントレジャン・ヒルズ」組曲
7. ビートルズ/「マジカル・ミステリー・ツアー」、「ペニー・レイン」、「オブ・ラディ・オブ・ラ・ダ」
8. ワーグナー/楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲
9. 近衛秀健/獨協ファンファーレ
アンコール:ヴァレンドルフ/地下鉄ポルカ
【演 奏】
ベルリン・フィルハーモニー・ブラス・クインテット(Tp:タマシュ・ヴァレンツァイ、マルティン・クレッツァー/Hrn:クラウス・ヴァレンドフル/Tb:クリストハルト・ゲスリング/Tub:パウル・ヒュムペル)
【共 演】
獨協埼玉高校吹奏楽部(1)、獨協中学校・獨協高等学校吹奏楽部(2)、内山祥広指揮獨協大学管弦楽団(8,9)
4回目となる獨協大学でのベルリン・フィルのメンバーによるコンサート、今回はブラス・クインテットの登場。はじめに中学生、高校生とのアンサンブルが2曲組まれたが、生徒達はなかなか健闘していた。このかけがえのない経験を是非次のステップへつなげて欲しい。
次はいよいよベルリン・フィル・ブラスの単独ステージ。柔らかく落ちついた音色とハーモニーのバッハは実に格調高い演奏。カルメン幻想曲は場面毎に音色が多彩に変幻。艶やかな響きはとりわけインパクトが強い。金管だけのアンサンブルがこれほどに様々な情景を描き分けることに舌を巻いた。ヴァレンツァイのトランペットの何とも滑らかな語り口と甘い音色には惚れ惚れ。カルヴァートの組曲でも色々なタイプの音楽が楽しめた。ビートルズも良かったが、3曲で終わってしまったのは残念。
獨協の学生オケとの共演でも、ベルリン・フィルの存在感はアリアリで、演奏を下からも上からも支えていたのと同時に、オケにも気合いが入り、金管はもちろん弦や木管も立派な演奏を聴かせた。力みのない柔らかな演奏をしていたと思うが、世界一のアンサンブルプレーヤーと一緒に呼吸し、共演した賜物に違いない。
ただ、マイスタージンガーにしても獨協ファンファーレにしても、獨協のオケの普段の持ち曲だが、こんなすごいプレイヤーと共演できる稀有のチャンスなんだから、新しい曲に何ヶ月もかけて取り組んで披露するぐらいの気概を見せて欲しいもの。
それと、この会場ではPAを使うのはやむを得ないにしても、スピーカーから出る音が随分とキンキンしていたのと、大げさななリヴァーヴをかけていたのはいただけない。音量を多少補強する程度に留めるべきだ。
今回のコンサートはこれまでの3回に比べるとちょっと盛り上がりに欠けた。この一番の原因はプログラミングにあるのではないか。最初の生徒達とのステージは、何か前座的な印象になってしまったし、ベルリン・フィル・ブラスの単独ステージも中心になる曲がなく、いろいろやりましたという感じ。それに獨協ファンファーレは、近衛先生のユニークで聞き映えのするオーケストレーションではあっても、獨協関係者以外には全く馴染みのない学園歌でコンサートを締めくくるというのはどういうことだろう?おまけに、せっかく拍手が続いているのに、余興的なアンコール1曲だけで(もちろんこれはすごく面白いし楽しいが…)照明を上げてしまったのにもがっかりした。
本来なら音響の優れたホールで聴くべきものを、こうした巨大な体育館でやる分、プログラミングに盛りあがる工夫がないと苦しい。