4月2日(土)長谷川企画室内楽コンサート番外編 vol.2 
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いろいろ聴きたい!~同じ楽器のアンサンブルを楽しむ~
ティアラこうとう小ホール
*ホルン*
♪ ライヒャ/ホルン三重奏曲 Op.82~ 第2、10、18、13番
Hrn:松田伸栄、松田吉将、窪川啓二
*ヴァイオリン*
♪ テレマン/カノンソナタ第3番ニ長調 TWV40-120
Vn:原彩子、長谷川淳子
*トランペット*
♪ ヴィヴァルディ/2本のトランペットのための協奏曲ハ長調 RV.537
Tp:池田周太郎、長倉穣司/愉快な弦楽器の仲間たち
*チェロ*
♪ スワート/エレジー
♪ ワーグナー/エルザの大聖堂への行列
♪ ショスタコーヴィチ/セカンドワルツ
Vc:神田尚己、谷口仁宏、林恭代、松浦晴子
*ヴィオラ*
♪ バッハ/野平一郎編/4つのヴィオラのためのシャコンヌ
表参道あるとキュイジーヌ(Vla:岡本美保、窪川智子、三宅倫子、小田正雄)
*おまけ*
♪ 宇宙戦艦ヤマト
表参道あるとキュイジーヌ+長谷川淳子(Vla)
音楽仲間のハセジュンさんの企画で、同じ楽器によるアンサンブルを色々並べた、普段は一つのプログラムに乗せるのが難しい興味深い演奏会が行われた。
最初は3人のホルン奏者によるライヒャの作品。美しいハーモニーで安定感のある演奏が繰り広げられ、控え目な印象のライヒャの曲が、生き生きと息づいていた。フーガで出来ている第18番の、3人が対等に複雑に絡み合う楽曲は3声以上にも聴こえ、ポリフォニーの描き分けと共に統一感もある演奏に仕上がっていた。
次はヴァイオリンのデュオでテレマンのカノン。原さんと長谷川さんのヴァイオリンは瑞々しく艶やかな音色で対話を交わしていった。カノンでセコンドを担う長谷川さんは、プリモの原さんの旋律にちょっとした味付けや装飾を施し、知的なゲームを楽しんでいる様子がうかがえ、インスピレーションに富んだ充実したデュオとなった。
2本のトランペットが主役のヴィヴァルディのコンチェルトでは、池田さんと長倉さんの小型のトランペットが華やかで輝かしい妙技を楽しませてくれた。2人の演奏は堂々としてかつ伸びやかで、晴れがましい。弦楽四重奏によるオケパートが、2人のソリストをしっかりサポートして、引き立てていた。
プログラム後半は、4人のチェリストによるアンサンブルで始まった。チェロだけのアンサンブルは珍しい。プログラムノートに書いてあったように、チェロは音域が広く、太い低音の響きから、ピーンと張りつめた高音域の音までが一度に鳴らされることで、広がりのあるサウンドを聴かせた。朗々と伸び伸びと歌うワーグナーや、哀愁を帯びたショスタコのダンスなど、多彩な顔を楽しむことができた。
最後は更に珍しい4人のヴィオリストによるアンサンブル。曲はバッハの無伴奏ヴァイオリン・パルティータから超有名&超難曲の「シャコンヌ」。これはアレンジも演奏も素晴らしかった。ヴィオラばかりが4人集まって生まれる響きがこんなに豊かで深いことに驚いた。内声パートが奏でる歌や語りも雄弁で、全体がしっくりと噛み合い、潤いをもたらしてくれる。
この多声楽曲を4挺のヴィオラのために編曲した野平の手腕も見事。ヴィオラの持ち味を生かし、新たな声部を加えてそれぞれに美味しい歌を与え、ヴァイオリニスト一人ではどうしても頑張らなければならないフレーズも滑らかに運ぶ。それを高い完成度の演奏で聴かせた表参道あるとキュイジーヌのメンバーの腕前にも拍手!
最後に長谷川さんもヴィオラで加わって演奏した「宇宙戦艦ヤマト」もカッコ良かった。
普段はオーケストラや室内楽で活動しているアマチュアのプレイヤー達の新たな楽しみや可能性を伸ばす機会ともなったであろうこの演奏会は、聴き手にとっても多くの発見があり、楽しめる演奏会だった。
♪ブログ管理人の作曲のYouTubeチャンネル♪
最新アップロード:「マーチくん、ラストラン ~33年乗った日産マーチとのお別れシーン~」
拡散希望記事!やめよう!エスカレーターの片側空け
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いろいろ聴きたい!~同じ楽器のアンサンブルを楽しむ~
ティアラこうとう小ホール
*ホルン*
♪ ライヒャ/ホルン三重奏曲 Op.82~ 第2、10、18、13番
Hrn:松田伸栄、松田吉将、窪川啓二
*ヴァイオリン*
♪ テレマン/カノンソナタ第3番ニ長調 TWV40-120
Vn:原彩子、長谷川淳子
*トランペット*
♪ ヴィヴァルディ/2本のトランペットのための協奏曲ハ長調 RV.537
Tp:池田周太郎、長倉穣司/愉快な弦楽器の仲間たち
*チェロ*
♪ スワート/エレジー
♪ ワーグナー/エルザの大聖堂への行列
♪ ショスタコーヴィチ/セカンドワルツ
Vc:神田尚己、谷口仁宏、林恭代、松浦晴子
*ヴィオラ*
♪ バッハ/野平一郎編/4つのヴィオラのためのシャコンヌ
表参道あるとキュイジーヌ(Vla:岡本美保、窪川智子、三宅倫子、小田正雄)
*おまけ*
♪ 宇宙戦艦ヤマト
表参道あるとキュイジーヌ+長谷川淳子(Vla)
音楽仲間のハセジュンさんの企画で、同じ楽器によるアンサンブルを色々並べた、普段は一つのプログラムに乗せるのが難しい興味深い演奏会が行われた。
最初は3人のホルン奏者によるライヒャの作品。美しいハーモニーで安定感のある演奏が繰り広げられ、控え目な印象のライヒャの曲が、生き生きと息づいていた。フーガで出来ている第18番の、3人が対等に複雑に絡み合う楽曲は3声以上にも聴こえ、ポリフォニーの描き分けと共に統一感もある演奏に仕上がっていた。
次はヴァイオリンのデュオでテレマンのカノン。原さんと長谷川さんのヴァイオリンは瑞々しく艶やかな音色で対話を交わしていった。カノンでセコンドを担う長谷川さんは、プリモの原さんの旋律にちょっとした味付けや装飾を施し、知的なゲームを楽しんでいる様子がうかがえ、インスピレーションに富んだ充実したデュオとなった。
2本のトランペットが主役のヴィヴァルディのコンチェルトでは、池田さんと長倉さんの小型のトランペットが華やかで輝かしい妙技を楽しませてくれた。2人の演奏は堂々としてかつ伸びやかで、晴れがましい。弦楽四重奏によるオケパートが、2人のソリストをしっかりサポートして、引き立てていた。
プログラム後半は、4人のチェリストによるアンサンブルで始まった。チェロだけのアンサンブルは珍しい。プログラムノートに書いてあったように、チェロは音域が広く、太い低音の響きから、ピーンと張りつめた高音域の音までが一度に鳴らされることで、広がりのあるサウンドを聴かせた。朗々と伸び伸びと歌うワーグナーや、哀愁を帯びたショスタコのダンスなど、多彩な顔を楽しむことができた。
最後は更に珍しい4人のヴィオリストによるアンサンブル。曲はバッハの無伴奏ヴァイオリン・パルティータから超有名&超難曲の「シャコンヌ」。これはアレンジも演奏も素晴らしかった。ヴィオラばかりが4人集まって生まれる響きがこんなに豊かで深いことに驚いた。内声パートが奏でる歌や語りも雄弁で、全体がしっくりと噛み合い、潤いをもたらしてくれる。
この多声楽曲を4挺のヴィオラのために編曲した野平の手腕も見事。ヴィオラの持ち味を生かし、新たな声部を加えてそれぞれに美味しい歌を与え、ヴァイオリニスト一人ではどうしても頑張らなければならないフレーズも滑らかに運ぶ。それを高い完成度の演奏で聴かせた表参道あるとキュイジーヌのメンバーの腕前にも拍手!
最後に長谷川さんもヴィオラで加わって演奏した「宇宙戦艦ヤマト」もカッコ良かった。
普段はオーケストラや室内楽で活動しているアマチュアのプレイヤー達の新たな楽しみや可能性を伸ばす機会ともなったであろうこの演奏会は、聴き手にとっても多くの発見があり、楽しめる演奏会だった。
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