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1月B定期 (指揮:ヘルベルト・ブロムシュテット)

2006年02月08日 | N響公演の感想(~2016)
12 2月8日(水)ヘルベルト・ブロムシュテット指揮 NHK交響楽団
《1月Bプロ》 サントリーホール

【曲目】
1.モーツァルト/ピアノ協奏曲第23番イ長調K.488 
 Pf:ラルス・フォークト
2.ブルックナー/交響曲第3番ニ短調(第1稿)

今月の既に行われたブロムシュテットの公演はAプロもCプロもえらい評判なので、このBプロにも期待した。まず、ドレスデン・シュターツカペッレのペーター・ミリングが客演としてコンマス席に座った弦が素晴らしい。パートを先導するように浮き立って聴こえるミリングのヴァイオリンの音が、後ろのプルトへどんどんと伝わり、パート全体がミリングと一緒に歌い、奏でる。それは弦全体へと伝わり、弦パート全体が浮き上がって聴こえてくる。センシティヴで新鮮でアクティヴな弦に聞き惚れた。

こんな素敵な弦がモーツァルトで鳴り響けば、この珠玉の23番のコンチェルトのお膳立てとしては申し分ないのだが、いきなりホルンが伸ばしの入りでコケた上に、ミの音にアルペッジョで登るところもコケてガックリ来た。その後もミスが目立った。 N響のホルンは松崎さん以外どうも頼りない。おとといの東響のホルンを見習ってもらいたい気分。オケ全体としては活き活きとしてエレガントなとても素敵な演奏で、フォークトのソロが映えた。フォークトはモーツァルトということか、これまでの印象に比べ随分大人しい。玉をころがすような優雅で穏やかな演奏なのだが、欲を言えばもう少し「ここはこうだ!」と言った主張があってもいい。でもそうした控えめな演奏が第2楽章では最大の効果をもたらした。深く深く、瞑想の海の底に、大きくゆっくりとしたうねりに身をまかせながら沈んで行くような気分で、時間を越えたような霊感を感じる演奏にどっぷりと浸かった。

ブルックナーはブロムシュテットらしいがっちりとしてしなやかな演奏。音色が輝いていること、音が瑞々しく立っていること、パワーが凝縮されて実際の音量以上のインパクトを伝えていることなど、いろいろな素晴らしい要因が結集した演奏だったと思う。ホルンを始め金管もこちらでは立派だった。ただ、ブルックナー狂ではない僕にとってはこの曲は殆どなじみがないし、どうもつかみどころがない、という感じではあった。別の定期でやったモーツァルトのハ短調ミサやブラームスの1番を聞けなかったことがますます残念な気分。

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2 コメント

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ブロムシュテット (一静庵)
2006-02-10 23:30:58
あら、またしても同日に!

私ごときが申し訳けないのですが、A,B,Cとも聴きました。私は、ブラームス1番が一番好きでした。
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武満徹没後10年 (pockn)
2006-02-18 12:38:13
一静庵さん、いつもコメントをありがとうございます。20日で武満徹が没後10年になりますね。私はN響を聴きに行きますが、もしいらっしゃるようでしたらまたコメントお待ちしています。
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