真央ちゃんありがとう

伊藤みどりさんのときから、フィギュアスケートが好きで、詳しくはないけれど試合はいつも楽しみに見ていました。
そして、真央ちゃんがシニアデビューしてからの「ノクターン」の演技を見て、その美しいスケートに魅了され、陰ながら応援してきました。
だから、昨年の世界選手権での台落ちを見たときは、本当に私も落ち込んじゃって・・・
それまで、真央ちゃんの演技は好きだとは思っていたけれど、こんなに自分が落ち込んじゃうほど好きだったのかと初めて気づいてしまいました。
そのときから、色んな情報を集めて、真央ちゃんが今どのような状況に置かれているのかを知って愕然となり・・・
ジャッジやマスコミなど、周りの全てが真央ちゃんの味方ではないということにショックを受けました。

今年のシーズン初めからの不調もあっても、それでもみんなが無謀だと言っていた３Aを飛び続け、オリンピック前の４大陸選手権にはフリーでは２本クリーンに飛んで来て、なんというすごい調整力、そして挑戦する気持ちは本当にすごいなあと思っていました。

そして、オリンピックのフリー。
３Aを決めたけれど、ほかのジャンプのミスが出てしまって、完璧には滑りきれなかった悔しさで泣いていた真央ちゃんを見て、私ももらい泣き。
真央ちゃんは金メダルをとることも、もちろん目標だったとは思うけど、それよりも自分の満足する演技をすることを考えているのがわかっていたので、本当にそれが悔しかったんだろうなあと思いました。

私がどうしても自分が悔しいなあと思うのは、真央ちゃんの良さというものの評価があまりにもなかったこと。
私は真央ちゃんのスケーティングの美しさがとても好きなのですが、どうしてもう少し高い評価にあまりつながらないのかなあと。
みんなの美しさの好みというのはそれぞれだとは思うのですが、それに点数をつけるというのはやっぱり難しいことだということがこのフィギュアスケートという競技を通してはっきりわかりました。
点数をつけられて、この人より低いから芸術性が足りない・・・と思われてしまうのは、とても悲しいです。

そして、３Aへの加点が本当に少ないこと。
女子では、他に誰も飛んでいない難しいジャンプで、それもきれいに飛んでいるのに、そのことに対するリスペクトはないのだろうかと思うと、やりきれないです。

だけど、やはり私の中では、真央ちゃんの演技は一番心に残る演技でした。今までの苦しかった過程も見てきたから、よくここまで立て直してきたなあという思いもあるし、気迫がとても感じられました。
だから、点数や順位などは関係なく、自分が美しいと思ったものが自分にとっての一番だと改めて思いました。
自分を高めていくために努力する、そして負けても言い訳をしない真央ちゃんを尊敬します。


話はちょっと変わりますが、うちの娘はとても負けず嫌いで、人よりできないところがあるのを嫌がります。
例えば、人とゲームなどをして負けるとほぼ絶対泣きます（笑）
負けず嫌いというはそれはそれでいいとは思うのですが、往々にして人と比べての勝ち負けを意識していることを感じるので、
親としては人と比べるのでなく、自分の満足のために努力してほしいと思うのです。
でも、「誰かに負けたくない」という気持ちは、人間はもっているものだとは思うので、それをどううまく昇華させるのかというのは、なかなか難しいものだとは感じます。
特にこの１年の真央ちゃんを見ていて、何が何でも勝ち負けだけにこだわるという姿勢ではなく、自分が向上していきたいために努力している姿は本当に人間として美しいなあと思いました。
私も、娘をそういう気持ちになれるように、毎日の生活の中で導いてあげれたらなあと思いました。

真央ちゃんのそのスケートに対する姿勢から、私もいろいろなことを気づけたと思います。
マスコミも・・・偏っている報道をするということがよくわかりましたしね・・・

真央ちゃん、銀メダルおめでとう。そして、いろいろなことを教えてくれてありがとう。