大韓チャンギ協会東京支部長の宋正彬氏に声を掛けて頂き、中国遼寧省の撫順市で開催されたチャンギの国際大会(2016年10月15~6日)に参加してきました。
この大会は、「第2届 中国・抚顺 朝鲜族传统象棋国际大赛」と銘打たれた国際大会で、世界各地から選手を招いて予選リーグと本戦を行い、チャンギ世界一の座を競いました。
会場は撫順市にある石油化学大学の体育館です。
でかい広いの中国だけあって、構内は東京ディズニーランドくらい(?)の大きさでした。
建物もやたらと馬鹿デカイです。
図書館だけでこの大きさ。
構内には4車線の道路まであります。
参加国は、中国、韓国、アメリカ、日本の4カ国で、それぞれ代表選手が出場しました。
韓国と中国は、それぞれトーナメントで代表選手を選出しましたが、競技人口の少ない日本では、ある程度の実力があれば参加できる形となりました。
韓国からはプロ棋士が多数参加し、韓国以上に層が厚く実力者が揃っているといわれる中国では、朝鮮族の多い東北三省(遼寧・吉林・黒竜江)で選抜試合を行い、代表が選ばれました。
今回、開催地が中国なので、北朝鮮にも選手派遣を打診したそうですが、参加は叶わなかったようです。
開会式は民族舞踊や音楽演奏、各国代表の挨拶などがあり、「第2届 中国・抚顺 朝鲜族传统象棋国际大赛」が盛大に開幕しました。
まず、大会の初日は、リーグ戦で一日7試合を行い、上位16名が翌日の決勝大会に残ります。
広い会場で繰り広げられる熱戦の数々。
この写真の試合は、短い動画でも撮影しました。
今回、チャンギ世界一の座を競うのはプロの部門で、他にアマチュア部門、子供部門の対局もありました。
中国の朝鮮族の学校では、民族文化教育の一環としてチャンギが行われているそうです。
会場の舞台には、大きなスクリーンが設置され、試合の模様が映し出されていました。
大会運営側は、日本チームの為に、日本語堪能な朝鮮族の通訳を用意してくれたので、全く不自由無く試合をすることができました。
親日と称される中国の朝鮮族の人々ですが、通訳の人によると、かつては殆どが学校の選択科目で日本語を学んでいたのですが、現在は1/5程に減少してしまい、英語を選択する人が増えているそうです。
韓国で選手の名札が作られたので、日本語に間違いがあり、これには朝鮮族の通訳の方も大喜び。
外国選手同士の対戦は、韓国のチャンギ専門チャンネル・ブレインTVにより撮影されました。
韓國將棋(チャンギ)協会の金会長と中国朝鮮族象棋協会の劉会長の会長対決。
決勝は、中国選手と韓国選手の試合となりました。
決勝に残った中国選手とは、予選で対戦しましたが、強さを感じさせない指し方で、自分でも善戦したと錯覚する程でした。
他のスポーツ競技でも毎回優勝しているような強者と対戦すると、何故か実力紙一重と思えるものの、決して勝てないということがあります。
実は物凄く強い選手程、強さを感じさせないということが往々にしてあると思います。
この決勝に残った選手は、まさにそのような真の強者の典型で、僅差のような戦いで勝ち進んでいきました。
対戦したこともあり、この選手を決勝で応援していたのですが、試合の結果は韓国選手の勝利で、見事優勝。
参加賞として素晴らしい記念品を頂きました。
今回、日本人が参加しているというだけですごく歓待され、試合会場では色々な人と一緒に記念撮影をお願いされました。
各国選手が宿泊した先でも、チャンギを愛好する多くの人達と素晴らしい交流ができて、至福の時を過ごすことができました。
第三回のチャンギ世界大会は、来年ソウルで行われる予定だそうです。