今、玄関を叩く音がした。「ごめんください」が繰り返される。体がぎゅうとしぼられた感覚に陥る。怖い怖い。年末の取り立ての恐怖がよみがえる。すぐに出ることができない。体が動かないんだ。どうしようと思っていると玄関横の窓をコンコン。勝手口に回って「ごめんください」。俺の部屋の近くで「ごめんください」。怖い。
今、取り立てられる借金はない。税金関係は遅れているものの、年度末にはなんとか支払う旨を伝えている。まだウロウロしている。このままでは母がそれに気付き、出てしまう。もし何らかの金銭関係、役所の何かだったらまた嫌な思いをさせてしまう。それはダメだ。意を決して立ち上がる。一気に口の中が干上がる。
玄関を出る。そこにいる人に声をかける。自分でも驚くくらい、しゃがれた声だった。返ってきた答えは、道路工事をするので家の入口に社用車を止めさせてもらっていいか、とのこと。安堵した。目元がつり上がるような表情筋だけで作った笑顔で答えて、部屋に戻る。
さぁこんな脱ニート者の、ちいさく短い一日が始まる。
今、取り立てられる借金はない。税金関係は遅れているものの、年度末にはなんとか支払う旨を伝えている。まだウロウロしている。このままでは母がそれに気付き、出てしまう。もし何らかの金銭関係、役所の何かだったらまた嫌な思いをさせてしまう。それはダメだ。意を決して立ち上がる。一気に口の中が干上がる。
玄関を出る。そこにいる人に声をかける。自分でも驚くくらい、しゃがれた声だった。返ってきた答えは、道路工事をするので家の入口に社用車を止めさせてもらっていいか、とのこと。安堵した。目元がつり上がるような表情筋だけで作った笑顔で答えて、部屋に戻る。
さぁこんな脱ニート者の、ちいさく短い一日が始まる。
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