鍵穴ラビュリントス

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春の漢詩

2013-03-19 08:31:40 | 詩~中原中也など~
今日は漢詩を紹介します。
もう春の訪れがささやくころとなりましたので、
「春暁」「春夜」
この二つの漢詩を以下に載せたいと思います。



春暁

   孟浩然


春眠不覚暁
処処聞啼
夜来風雨声
花落知多

[五言絶句]

【書き下し文】
春眠暁(しゅんみんあかつき)を覚えず
処処啼鳥(しょしょていちょう)を聞く
夜来風雨(やらいふうう)の声
花落つること知んぬ多少ぞ

【訳】
春は朝が来たのも知らず(朝が早いので)つい寝過ごしてしまう。
あちらこちらで鳥のさえずりが聞こえる。
昨夜は嵐の音がすごかった。
花もいくらか散ってしまったことだろう。

*「声」…音
 「音」…声
   と訳すことが多い



春夜

   蘇軾

春宵一刻直千
花有清香月有 
歌管楼臺聲細細
鞦韆院落夜沈

[七言絶句]

【書き下し文】
春宵一刻直千金(しゅんしょういっこくあたいせんきん)
花に清香(せいこう)有り月に陰(かげ)有り
歌管楼臺聲細細(かかんろうだいこえさいさい)
鞦韆院落夜沈沈(しゅうせんいんらくよるしんしん)

【訳】
春の宵はほんのわずかな時間が千金もの価値がある。
花には芳香がただよっており、月はおぼろにかすんでいる。
先ほどまで歌を歌ったり、楽器を奏したりして、にぎやかだった高殿も、今はかすかに聞こえるばかり。
ぶらんこが一つある中庭に、夜は静かにふけていく。

*「鞦韆」…ぶらんこ
 「院落」…中庭


*オリーブ色の字がそれぞれ韻






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1 コメント

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 (ビスケット缶)
2013-03-24 12:40:36
もうすっかり春ですね~

花粉はツラいですが、ぽかぽか暖かく幸せな気分になります

昔の人も春を満喫していたんでしょうね

私の地元の桜の開花はまだまだなので、待ち遠しい・・・
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