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弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

高市早苗大臣が岸田政権の防衛費増のための防衛増税論に対して「先に財源論で戸惑った」と批判。しかし外交・安全保障の中身よりも「先に防衛費増ありき」の軍国主義的な議論の方がよほど問題だ。

2022年12月12日 | 憲法9条改憲・安保法制・軍拡反対

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 岸田首相が2022年12月8日に

「令和9年(2027年)度以降、防衛力を安定的に維持するためには、毎年度約4兆円の追加財源の確保が必要となります。

 約4分の1の約1兆円強については、国民の税制でご協力をお願いしなければならない」

と、防衛費=軍事費の激増のための増税について明言した件。

岸田首相が「防衛費増額分のうち1兆円強については国民の税制でご協力を」と軍事増税を明言。年額5兆円以上も防衛費を増やすのに1兆円の増税で済むわけがないし、防衛費増額が必要なのかから考え直すべきだ。

 

 

 そもそも軍事費を5年間で2倍にするというのが無茶なのですが、これまで軍事費増を言い募ってきた安倍派も紛糾。

 佐藤正久元外務副大臣(自民党外交部会長)は

「このままだと防衛が悪者になる。防衛力の抜本的強化の中身を国民に説明する前に増税というのは順番が逆だ」

などと、自己保身から猛批判をしだしています。

槍と盾?日本の防衛戦略の軌道 2022年5月3日火曜日午前10時〜午前11時 CSIS本部

右からジョン・E・メロウ外交問題評議会上級研究員、小野寺五典自由民主党安全保障調査会長・元防衛大臣、 佐藤正久自民党外交部会長、シーラ・スミス氏。

もはやアメリカのスパイと化している小野寺氏と佐藤氏。

佐藤正久自民党外交部会長が、北海道に日米の中距離ミサイルを置くことを米ネオコン研究所CSISで提案。ロシアの攻撃目標になるのは必定!「反撃能力」=敵基地攻撃能力を具体化することがいかに危険かは明白だ。

 

 

 

 その安倍派に安倍晋三元首相の生前にも入れてもらえなかった高市早苗経済安全保障担当大臣も、ここにきてツイッターで岸田政権を猛批判。

西村大臣や佐藤議員らを巻き込んで反論するところが、杉田水脈総務省政務官に通じる極右らしい卑怯さ(笑)。

 

 

 当然、話はツイッターだけで終わるわけもなく、TBSからは

『官邸幹部は「政治生命を懸けるなら辞表を出すべき」とけん制』

という報道も出ました。

 閣内不一致という声も当然上がり、松野博一官房長官は12月12日の記者会見で

「(岸田首相の考えは)閣内でも共有されている」

と閣内は一致しているとしたのですが、高市大臣は直後の囲み取材で、

「アポイントメントを何度も入れていますが、岸田総理の日程が厳しいということでお会いはできていません。国家安全保障戦略の内容、全体像も私どもは知らせていただいていません」

と、ちゃぶ台をひっくり返してしまいました。

 

 

 同じ囲み取材の中で高市氏は

「先に財源論が出たので戸惑ったのが実態だ。

 順を追って説明し、多くの国民が納得した上で負担してもらうのが大事なプロセスではないか」

と言っていますが、それこそ話は逆です。

 高市氏が自民党政調会長だった6月に書いた下の記事でも触れたように、そもそも防衛予算に限らず国の歳入歳出を決める予算というものは、必要なものを積み上げて決めるべきものです。

【極右!】高市早苗自民党政調会長が「防衛費は必要なものを積み上げていったら、どちらにしても10兆円規模にはなっていく」「経済安全保障法の中にスパイ防止法を組み込むことが必要だ」と完全に軍国主義。
 

 

 それなのに、岸田首相にしても高市氏にしても安倍派にしても根本的に間違っているのは、先に軍事費をGDP2%=11兆円にすると決めてしまって、あとからこれから増やす5兆円をどの分野に振り分けるかという議論をしていること。

 高市氏の言い方に倣っていえば、先に防衛費増があるのがそもそもおかしいのです。

ここだけ見たら岸田首相の方が高市氏らよりはマシ。しかしそれだけの金をねん出できるなら医療・福祉や教育に使うべき。

社会福祉や教育を切り捨てて防衛費2倍増をめざす岸田政権。しかも、所得倍増のはずが防衛費増のための所得税増税など大増税。日本の市民は軍拡のために「身を切る」ことを本当に望んでいるのか。

 

 

 もし、年額5兆円も防衛費を増額するというなら、むしろ増税が必要なのは当たり前で、そのことを認めたこと自体はむしろ岸田首相の言っていることの方が一理あります。

 高市氏や佐藤氏らのように、財源も確保しないでとにかく軍事費だけ何兆円も増やせ、増やせるという方がよほど無責任。

 そもそも防衛費増が必要なのかという事から議論しない岸田政権の方向性が全くおかしいのに、もう防衛費増は既定の事実として、そのために増税するのかしないのかという議論に誘導されてしまっているマスコミの報道の仕方は超危険と言えるでしょう。

 これでは岸田政権の思う壺であり、高市氏ら軍国主義者らの思う壺でもあります。

岸田政権なんて潰れてしまったらいいのだが、その後が軍国主義者の高市氏や新自由主義者の河野太郎氏ではまた最悪だ。

 

【#軍国主義】自民党が参院選の公約を正式発表。高市政調会長「自民党としてあえて争点を一つ挙げれば外交・安全保障」。「未来を創るとは憲法改正のこと」。物価高で苦しむ国民に背を向ける自民党は要らない。

 

【#平気で嘘をつく高市早苗】れいわに「デタラメを公共の電波で言うのはやめていただきたい」と罵倒した高市氏の方がデタラメ。消費税の支出は社会保障限定ではなく、法人税減税の穴埋めに使われていることは明白だ

 

 

高市政調会長が首相になっても靖国神社参拝を続けると明言。「途中で参拝をやめるといった中途半端なことをするから相手がつけ上がる」。憲法の政教分離原則違反を今から公約する高市氏は今すぐ国会議員を辞職せよ。

 

統一教会との関係を誤魔化すために、急にバカのふりをし始めた高市早苗、萩生田光一、杉田水脈、松井一郎氏ら統一教会かつ右翼の面々(笑)。ま、元からそんなに頭は良くないわけだがwww

 

 

安倍晋三氏の劣化版。

 

高市氏の次の今の政調会長が安倍派の重鎮萩生田氏。こんなのしか自民党にはおらんのか。

統一教会の「親族」と言われ、統一教会の解散に反対している萩生田光一自民党政調会長が、山際大志郎前大臣を新型コロナ対策本部長に横滑りさせ、統一教会被害者救済法を任されているという岸田自民党の現実。

 
 

「高市早苗、立つ!」

とばかりにネトウヨは狂喜乱舞しているのですが、高市氏は無派閥だし党内基盤はないしなので、右翼界隈の支持を受けて今度は総裁選で勝つ。。。という夢でも見ているのでしょう。

市民にとっては悪夢でしかありませんが。

まだ記事には書いていませんが、ここのところ同じく右派の萩生田光一自民党政調会長も台湾で蔡総統に会ったり講演したりするなど、完全に「岸田後」狙いが露骨です。

自分が統一教会と超ズブズブで岸田政権を揺るがしたのに、あれだけ迷惑をかけておいてようやるなあと思うのですが、こんな人たちが岸田首相の後に控えているとなると、自民党政権を倒すしか解決方法はないですね。

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高市早苗氏、増税検討指示に「理解できない」「会議に呼ばれず」…現役閣僚として異例の批判

 高市経済安全保障相は10日、岸田首相が防衛費増の財源として増税の検討を指示したことについて、自身のツイッターに「(首相が指示した)会議に呼ばれなかった。突然の増税発言。反論の場もないのかと驚いた」と投稿した。

高市経済安全保障相
高市経済安全保障相

 政府が法人税の増税を検討していることを踏まえ、「(企業の)賃上げマインドを冷やす発言を、このタイミングでした真意が理解できない」とも強調した。

 首相の方針に閣僚が公然と異を唱えるのは異例で、波紋を呼びそうだ。増税の検討指示を巡っては、自民党内で安倍元首相に近い議員らを中心に反発が広がっている。高市氏も安倍氏に近いことで知られる。

 

 

「火事場泥棒だ」 自民、1兆円超増税で紛糾 防衛費増額

自民党の政調全体会議であいさつする萩生田光一政調会長=9日午後、東京・永田町の党本部(矢島康弘撮影)

党本部9階で開かれた会議では55人の議員が発言し、「バカヤロー!」という怒声が階下に聞こえるほど白熱した。松本洋平政調副会長によると、約40人が増税に異を唱え、十数人が増税を容認する意見を表明したという。

首相は来年度は増税をせず、9年度以降に約4兆円の財源確保が必要になると説明。そのうえで4分の3を歳出改革、決算剰余金、国有資産の売却益などを活用する「防衛力強化資金(仮称)」の創設などで賄い、残り1兆円超を増税で賄う考えを表明している。

これに対し、9日の会議で柴山昌彦元文部科学相は「唐突に党で議論していない金額が降りてきて、増税1兆円が必要で、年末までに決めろという主張は疑問に思う」と述べた。ほかにも「経済回復の途上なので、増税で景気を冷え込ませるべきではない」「選挙で公約として信を問うていない」などと異論が相次いだ。閣僚経験者は政府の姿勢について周囲に「火事場泥棒だ」と酷評した。

佐藤正久元外務副大臣は記者団に「このままだと防衛が悪者になる。防衛力の抜本的強化の中身を国民に説明する前に増税というのは順番が逆だ」と語った。

死去した安倍晋三元首相が国債での対応を主張していたこともあり、国債を選択肢から外し増税を前提としている政府や公明党に対する批判があった。

青山繁晴参院議員は記者団に「防衛国債を発行することで日本の財政破綻が起きる状況ではない。財務省が増税のきっかけをつかもうとしているように見える。首相の発言に反対だ」と語った。一方、「広く薄く、国民が防衛を考える意味でも増税という選択肢は避けて通るべきではない」(稲田朋美元防衛相)と増税を容認する意見もあった。

結論の出ない会議は萩生田光一政調会長が「政府に意見を伝える」と引き取り、終了した。

自民の閣僚経験者はつぶやいた。

「岸田政権の終わりの始まりかもしれないね」

 

 

「政治生命を懸けるなら辞表を出すべき」官邸幹部、高市氏をけん制 防衛増税で閣内から反発も「総理は絶対折れない」【記者中継】


12/12(月) 11:41配信

TBS NEWS DIG Powered by JNN

防衛費増額の財源を増税で確保するとの岸田総理の方針に自民党内だけでなく、閣内からも反発の声があがっています。今後の政権運営の見通しについて国会記者会館から中継です。

岸田総理の増税方針に週末、高市経済安全保障担当大臣が「総理の真意が理解出来ない」などと厳しく批判しましたが、官邸幹部は「政治生命を懸けるなら辞表を出すべき」とけん制しました。

また萩生田政調会長は、きのう訪問先の台湾で防衛費の財源について、国債の償還費の一部を活用する案を検討する必要性に言及し、増税以外の手段についても十分な検討を尽くすべきとの意向を示しました。

さらに財源のひとつに「復興特別所得税」の一部を活用する案については、秋葉復興大臣はきのう「復興財源が防衛費に使われることは断じてない」としています。

こうした政府・自民党内からの反発に岸田総理周辺は、「総理は絶対に折れない。ここで折れたら政権が潰れる」と話しています。岸田総理の強気の姿勢は連立を組む公明党が増税方針に理解を示し、国債以外の財源を求めているということも背景にあります。

防衛費の財源を巡る議論は今週山場を迎えますが、閣内・党内の異論を封じ込むことができるか、岸田総理にとって大きな局面となりそうです。

TBSテレビ

 

 

 


高市早苗経済安保担当大臣
「アポイントメントを何度も入れてますが、岸田総理の日程が厳しいということでお会いはできてません。国家安全保障戦略の内容・全体像も私どもは知らせていただいていません」

高市大臣は、おととい自身のSNSで総理の増税表明に反発する内容を投稿したことについて、「国家安全保障戦略の全文を見せてもらっていない。その中で先に財源論が出たので驚いた」と苦言を呈しました。

一方、松野官房長官はきょうの会見で、防衛費増額における財源確保についての岸田総理の考えは「閣内でも共有されている」と述べましたが、高市大臣は「少なくとも歳出部分に関しては伺っていない」と反論しました。

 

 

防衛財源めぐり高市早苗大臣反発「一定の覚悟を持って申し上げております」


12/12(月) 17:10配信

TBS NEWS DIG Powered by JNN

防衛費の増額に向けて岸田総理が表明した増税の方針が、閣内にも波紋を呼んでいます。

週末、「総理の真意が理解できない」と批判するツイートをした高市大臣。きょう改めて記者団に…

高市早苗 経済安保担当大臣
「私達閣僚もどういう内容で国防力を強化しようとされているのかすら知らされておりませんので、先に財源論が出たので戸惑った」

高市大臣は、防衛力強化の具体的内容を示したうえで財源の議論をするなら分かるが、「まだ全体像を見せてもらってない」と改めて指摘しました。

これについて、松野官房長官は…

松野博一 官房長官
「防衛費の財源については、総理も述べられているとおりであり、その考えは閣内でも共有されている」

これに高市大臣は…

高市早苗 経済安保担当大臣
「歳出部分に関しては伺っておりません。少なくとも。(Q.閣内でこういった発言されるのは異例だが、どういう思い?)それは一定の覚悟を持って申し上げております」

きのう、自民党の税制調査会は、法人税とたばこ税、東日本大震災の復興特別所得税の3つを防衛費増額の財源の軸とすることで一致しました。ただ、震災復興の財源を活用することに秋葉復興大臣は…

秋葉賢也 復興大臣
「復興財源が防衛費に使われるということは断じてない」

政府は、復興特別所得税の徴収が終わる時期を2037年から延長するなどし、復興財源の総額は確保したうえで、一部を防衛費にあてる方向で調整を進めています。

TBSテレビ

 

 

高市早苗氏「先に財源論で戸惑った」 防衛費増税

高市早苗経済安全保障担当相(松井英幸撮影)

高市氏は、国家安全保障戦略(NSS)など「安保3文書」の閣議決定前には閣僚にもそれらの全文を示すべきだとし、「閣議署名は大変重いことだと思う。閣僚が意見を言う場所を設けていただけるとうれしい」と話した。閣僚としては異例ともいえるツイッターの投稿に関しては、「一定の覚悟を持って申し上げている」と語った。

高市氏は10日に自身のツイッターで、首相が防衛費の増額に関し、令和9年度以降、1兆円強を増税で賄う方針を明らかにしたことに対して「再来年以降の防衛費財源なら、景況を見ながらじっくり考える時間はあります。賃上げマインドを冷やす発言を、このタイミングで発信された総理の真意が理解できません」などと投稿していた。

 

 

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2 コメント

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平和「ボケ」 (ゴメンテイター)
2022-12-12 21:55:17
軍事力増強で平和を手に入れられると思っているこんな人たちには、あきれるしかありません。
歴史に学ばない、歴史を改ざんするこんな人たちに、未来は託せません。
返信する
Unknown (ewkefc)
2022-12-13 00:12:37
『高市早苗大臣が岸田政権の防衛費増のための防衛増税論に対して「先に財源論で戸惑った」と批判。しかし外交・安全保障の中身よりも「先に防衛費増ありき」の軍国主義的な議論の方がよほど問題だ。』に対する意見
https://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/095cbf8164fcc39be5c4af961b3f797f

>それなのに、岸田首相にしても高市氏にしても安倍派にしても根本的に間違っているのは、先に軍事費をGDP2%=11兆円にすると決めてしまって、あとからこれから増やす5兆円をどの分野に振り分けるかという議論をしていること。

もしも本当に国民の生命が危機に晒されているというのであれば、危機に備えることではなく、危機を取り除く努力のはずだ。
しかし、そもそも国民の生命が危機に晒されている事実は存在しない。存在するというのであればその危機とやらを具体的に示し、本当に危機なのかを国会で議論しなければならないが、馬鹿野党も危機だと認めてしまっているのだからお話にならない。
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