武田家ゆかりの一蓮寺

2023-06-25 12:29:07 | 紹介
週末は30度を超えて蒸し暑い盆地特有の気候にもかかわらず、
多くの方で信玄ミュージアムも賑わっています。
開催中の信玄公没後450年企画展の後期展示は、通年開催の中でメインの展示で、
信玄公の遺品を中心とした、普段なかなか見ることができない資料を取り揃えての展示です。
関西からは高野山、長浜市からもお借りしていますが、甲府市内からも貴重な資料をお借りさせていただきました。
信玄公が描いたとされる「渡唐天神像」をお借りしました
甲府市太田町にあります一蓮寺様です。


一蓮寺は、武田氏と関わりの深いお寺で、一条小山と呼ばれた現在の甲府城跡地にありました。
新羅三郎義光から始まる甲斐源氏は、甲斐武田氏の祖となる源義清・清光親子が
常陸国から流されて土着したところから始まります。
一つ前の大河ドラマでも登場した武田信義の頃、甲斐の盆地内に勢力を拡大。
その子、一条忠頼が拠ったのが一条小山とされ、頼朝に誅殺された忠頼の居館
跡地にその夫人が建立した尼寺が一蓮寺の始まりとされています。

時宗の道場として甲斐国内では遊行上人らも立ち寄る有力な寺院で、
門前町も栄えていたことがわかっています。
信虎公による躑躅が崎への館移転と甲府開創の理由の一つに、一蓮寺の存在も
考慮されたことが研究で指摘もされています。
戦国時代の記録で『甲陽日記』には、大永4年(1524)に信虎公によって一条小山に
城を築くために、山上にあった諸堂宇を麓の小山原に移したことが記録されています。
武田氏滅亡後、豊臣政権下での甲府城築城に伴い太田町へ移転し、
明治に入って境内地の一部が県有地となり、遊亀公園が整備されました。
やがて甲府市に移管されて現在に至り、園内の遊亀動物園は、日本で4番目に開園したとされる動物園です。
リニューアル工事中ですので、再開後が楽しみです。

一蓮寺は、代々武田家からの庇護も厚く、武田家との関わりや甲斐国内の動静を知る上で
貴重な手がかりを与えてくれる『一蓮寺過去帳』など、貴重な文化財を保管されています。
遊亀公園も含め、一度訪れてはいかがでしょうか。
いろいろとありまして、今回は新規投稿がかなり遅れました。
いつもご覧いただいている方々にはご迷惑をおかけしました。


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