つぶやき城ー。のブログ

日本の城、歴史的建造物の旅日記
※個人的観点

白河小峰城@福島県

2023-10-20 14:00:00 | 100名城
2023年10月20日

東北城巡りの一城目は福島県白河市の小峰城。日本100名城です。

東北新幹線の新白河駅で降り、白河駅に向かいますが電車のタイミングを逃して1時間待ち。

約3kmの距離を歩いて行くことにしました。

小峰城が表舞台となったのは幕末。

南北朝時代に結城親朝によって築かれ、江戸時代の初代藩主丹羽長重によって、石垣の近世城郭に改修されました。

幕末の戊辰戦争で本丸やシンボルの三重櫓が焼失して落城。



30分以上歩くと石垣と水堀が見えてきました。
なかなか立派な石垣が見えてきます。

当時は11基の櫓と18の門があったとされているので、規模としては大きめの城だったと考えられます。



早速、入城です
入城したら会津門があり、その先に二の丸があります。

現在、二の丸には茶屋と資料館があります。



月見櫓跡の石垣です。
打込接の布積み。



水堀前の石垣。
ここには一つの魅力があります。



場所によって石垣の積まれ方が違います。
半円を描くような積み方で、芸術性を感じます。



さすが11基の櫓があっただけあって、櫓台の跡が至る所にあります。


復元はされていないものの、入城の際の正面入り口は清水門。
現在復元プロジェクトが進行中。

いつか復元される可能性が高いです。



東日本大地震によって、小峰城も石垣が倒壊し大きなダメージを受けました。
しかし、震災から8年後に修復が完了。

二の丸の資料館に修復の軌跡を見ることができます。

石垣一つ一つを調べて元の位置に戻す作業。
気の遠くなるような作業ですが、こうして現代にも遺産が残っているのは、人の手によって大事に守られてきたからだと実感。



本丸には桜ノ門より入りました。
コンパクトな城ながら、見事な虎口もあります。

今は門がありませんが、当時は相当な圧迫感がある門だったと想像できます。



石垣の距離感が近いので、攻め入る際は気持ち的に圧迫され怯んでしまいそうです。



桜ノ門を抜けると本丸と三重櫓が見えてきます。

二の丸のさらに高台にそびえ立っているので、櫓というより天守閣にみえます。



本丸の正面にあたる前御門。
1994年に復元されました。

本丸よりも一段低くなった虎口となっています。



三重櫓下からのショット。三階が極度に狭くなっていて、綺麗な層を描いています。

付櫓があるので複合式の層塔型になりますかね。
三重櫓自体は三重三階。



三重櫓脇からのショット。
白河市の街並みも綺麗に見えます。



彦根城同様、窓は三角の縦格子。部屋内側を三角に施すことで可動範囲が広がることで、銃や弓矢の狙える範囲が広がります。



狭間もあり、防御力を高めます。



石落としもあります。
まさに三重櫓は小峰城最後の砦。



三重櫓は1993年に復元されました。
素晴らしき木造での復元。

コンクリート復元が多い中、木造復元は櫓でも貴重です。


建物全体の歪みを防ぐブレース(火打ち材)も入れてます。

現代では天井の導水板や天井下地を吊るしたりするときに用いる吊りボルトも、ちゃんと木材で吊り下げてます。



階段はやはり急勾配。


外の前御門側から見ると分かるのですが、三重櫓にの二階部分に一重の櫓が付いたような変わった作り。



櫓の張り出した箇所は一つのスペースとして
石落としや狭間が設けられています。



最上階はかなりコンパクト。天井の複雑な作りも間近で見ることができました。





帰りは正面入り口となる前御門から帰ります。



前御門と三重櫓が繋がっているので、とても櫓とは思えないほど迫力ある建物に見えますね。



角度によって見え方がすごく変わる美しい城です。



そして、先ほど内部で見た二階の張り出した部分を見ると、他ではなかなか見ることのできない程前に出ています。

櫓の上に櫓を付けたように見えます。



本丸の石垣は高さ約10m。石垣だけでも見どころ満載の名城です。



二の丸からの三重櫓。

小峰城は奥羽街道の要となっていて、幕末には奥羽越列藩同盟軍と新政府軍の熾烈な戦いが繰り広げられた舞台となりました。

白河口の戦いです。

会津攻略を阻止するために、同盟軍としては何としても突破させるわけにはいかない最重要拠点だったんですね。

会津藩に加え、新撰組隊長の斎藤一が130名の隊員を率いて合流。次々と攻略して北上してくる新政府軍を迎え撃つために、守りを固めました。

一度は新政府軍を退けるも、最終的には陥落。
そして、小峰城は石垣のみが残る状態で全て消失。

その後、奪還作戦も実らず同盟軍は退却。河口の戦いは幕を閉じます。
この時点で戊辰戦争の大勢は決したと言われています。

そんな幕末の主戦場となった小峰城ですが、門も櫓も木造で復元され、現代に歴史は語り継がれている。
今では美しい城郭として、歴史と共に守られています。


城×食事
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白河といえばやはり白河ラーメン。


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