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翻訳:難民自立支援ネットワークREN
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2014年12月号 ソマリア難民の本国帰還

2015年03月21日 | 人道支援
ソマリア生まれの本国帰還者94名が、が世界最大の難民キャンプでの長期亡命生活を終えて本国に向かった。

ケニアのダダーブ難民キャンプに住むソマリア難民の第一陣が本国に帰った。帰還した難民は、1991年にシアド・バーレ政府が部族による民兵組織に倒されソマリアが崩壊した時からずっと、ケニアに滞在していた。

国際移住機関(IOM)と国連難民機関は、2014年12月8日、最初の自発的本国帰還を開始した。

この二つの主要機関はおよそ15000人のソマリア難民を帰国させることを目標としており、そのうち500人を12月末までに帰す予定である。UNHCRによると、この帰還は6か月の試験的事業の最初の帰還で、帰国する難民は支援を受けられる。本国帰還パッケージには医療、食糧配給、食品以外の物品とテントなどが含まれる。

「この取り組みの目的は、2012年から我々が注目してきた自発的本国帰還運動を支援することと、祖国に戻り新たに生活を立て直す選択をした帰還難民に、より良い支援をすることである」と、UNHCRケニア代表のバウフ・マゾウ氏は語っている。

しかし、UNHCRのソマリア代表、アレッサンドラ・モレッリ氏は、ソマリアが大規模な本国帰還を受け入れるのは時期尚早だと警告し、帰国を決めた人々は、この地域の不安定な情勢を認識しておく必要があると述べている。。

帰還者の中には帰還手続きに疑問を呈し、帰還までの手順について、充分な情報が得られないと言っている者もいる。「我々はどこへ行ったらよいのか、何をしたらよいのか、さっぱりわからない。家族がどの程度の支援を得られるのかもわからない」と、ダダーブのIf02キャンプのアリ・イブラヒム・モハメド はカネレに語った。

帰還事業が始まったのは、は2013年にケニアとソマリア政府、UNHCRの三者が合意案に同意した結果である。その同意書には、ソマリア難民の帰還は品位ある人道的手続きにより自発的に行われるべきだと書かれている。

2014年9月、ケニアはソマリア難民の帰還に関して88億ケニアシリング(9930万ドル)の資金を要求した。しかし、難民省によれば、この資金要請への返答は期待を下回るものだったという。

民族不和に基づくソマリア内戦で非常に多くのソマリア人が国境を越えることを余儀なくされ、アフリカ大陸に限らず遠くはアジアやヨーロッパまで、多くの難民や移民が渡って行かざるをえなくなった。


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