梗概小説/兄妹の秘密-夢幻-：Vol.014 聖子はダンスで恋をした

彼の言葉に聖子は、手を差し出し、彼は聖子の手を取り、静かにダンスをはじめた。
聖子は両親の教育の中で、習い事はほとんど熟せるように育てられていた為、彼のリードでダンスをはじめると、周囲の人々はグラスを持ちワインを飲みながら彼と聖子を見つめ観賞していた。

ダンスをしていくと、時々聖子の頬が彼の頬に触れる。

聖子は緊張していた心が優しく暖かく癒されるようになり、ずっとこのままで居られないものかと聖子は思っていた。
今までの彼に対する嫌な気持ちが変わり、聖子の心は彼の心の元にあるような感情を抱いていた。
約三十分程の時間で聖子は彼に一時の恋をしていたのだ。

周囲の人々から盛大な拍手をされると、人々はワイングラスをテーブルに置き、二人と共にダンスをはじめた。
彼の笑顔はとても優しく感じられ、人々もまたダンスをしながら笑顔となり、ダンスをしながら彼と聖子は挨拶を交わすことになる。

「彼はいったい何者なの？」

聖子は初めて空港で出逢ったときの彼の印象を思い出していたが、このときばかりは彼に恋をしていたに違いない。


応援宜しくお願い致します

こちらも^out_point^ポチと