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梗概小説/兄妹の秘密-夢幻-:Vol.013 お嬢様、踊りませんか

2012-11-30 09:20:28 | 梗概/兄妹の秘密
二度目のオークションにも彼の姿はなかった。
聖子が彼と逢うのは食事の時だけだ、彼はいったい何処で何をしているのだろうか、彼の役割を知ったのは三度目のオークションが終わってからの晩餐会であった。
イタリアナポリのジェンナ・ミシェル邸へ来て、二十六日目、三度目のオークションは午前中に終わり、昼食はパーティー会場、夕食後はダンスホールへ向かう。
聖子は、お手伝いさんにドレスを用意され、ダンスドレスを着てパーティーダンスホールへ執事によって案内される。
その部屋の壁には壁画が描かれ、天井には大きなシャンデリアと天井画が描かれ、壁には昔ながらのランプが灯されていた。
ジェンナ・ミシェルは、日本のおもてなしの心を母から学び、ヨーロッパ風いやジェンナ・ミシェル風のおもてなしの心であった。
聖子は日本では考えられない光景を瞳に映し出していた。
辺りを見回すと静かに笑顔を見せ、オークションに来ていた人々に挨拶を交わす彼の姿があった。
これまで見た事もない彼の姿に聖子は驚きを隠せなかった。
彼は真っ直ぐ歩き、聖子の目の前で足を止めた。

「お嬢様、踊っていただきませんか」
聖子は、この時、初めて彼の言葉を聞いた。

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