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第2弾:蒼い時のドリームキャッチャー2話

2020-10-08 10:32:56 | 第2弾:蒼い時のドリームキャッチャー


直也が真一と初めて出会ったのは、幼少期の頃で海辺で仲間達と遊んでいた時のできごとからでした。本来なら家族が付き添うべきですが幼少期の頃から直也は海が好きで車では40分ですが自転車でサイクリングロードを走り2時間もかかるというのに夏場はほとんど仲間達と海に行って遊んでいました。海水浴から自宅へ戻ると両親に何度も叱られても、めげずに海へ行っていて両親は叱っても無理だと諦めていました。仲間達は、直也にいつもくっついて海が好きかどうかではなく大島直也という存在が友達から多くの仲間を作り出していた。ボディーボードを小さい身体で、自由に操る直也は同じ海の上にいるサーファー達からも拍手が出るくらいです。小さな身体でボディーボードを自由に操り時には波にのまれたりもしましたが、そんな直也は、とても輝いていた時期でもありました。直也と同じように無理してでもボディーボードを友達は両親に買ってもらうくらいで友達はボディーボードが好きかどうかは全く関係はなく、ただ同じように直也と遊びたかったのです。いつも態度を変えない、いつも自由で直也はいつも助けてもらえる、そんなことも思っていたのかもしれません。直也には、いったい何をもっているのか、誰もわからないが、ただ一緒にいて自由を感じたし楽しかったし、とにかく一緒に同じようにしていたかったのです。どこかに、人を引きつけるオーラのようなものが直也にはあったのかもしれません。いつも一緒にいるのは、直也を含めて6人の同級生です。この6人組で色々な遊びを見つけては、楽しく遊んでいました。
海に行くと最初はボディーボードで軽く波に乗る程度でありましたが、直也は、あんなこと、こんなことって、面白い波乗りの仕方を自分で見つけていきました。そんな直也の姿を見ているだけでも楽しく、5人は、あっけにとらわれるほどでした。5人の心は直也と一つになっているようです。直也は、ボディーボードで楽しいと思える事はスポーツに関しては何でも殆どこなし、そんな直也の姿を見てるだけでも良かったのかもしれません。
「すげぇよなー、直也って、何でもできんじゃねぇか」
「おまえちびったろ、臭いするぞ」
「バカ、お前よ、なに言ってんだよ、恥ずかしいだろ」
浜辺で見ている仲間達との会話です。
仲間達の中には、一人で小便をしにいけないものもいました。
どんなに馬鹿にされてもくじけない気が強い仲間達でした。仲間達は直也の感受性と運動能力や個性的な雰囲気を持つ姿に見とれてしまう事もあります。直也には仲間達にはないオーラようなものを持っていたのでしょう。海の近くのコンビニに入ると直也はまずサーフィンやボディーボードの雑誌を読んで知識をつけていきます。直也の好奇心は異常なほどで、興味津々何でも出来ると思いこむ事があり、どんな事でもやり遂げてしまいます。そんな直也には、どうしてもやりたい憧れている事がありました。サーフィンとボディーボードは事故が起きないように場所が決まっています。直也がボディーボードに乗りながら荒波を待っている時には、いつもサーフィンをしているお兄さんお姉さんを眺めていました。でも、まだ小さい身体だから、直也はもう少ししたらサーフィンボードに乗ってみたいと思っていたようですが、あるとき直也と同じくらいの子供がサーフィンをしてる姿をみて、その子に憧れている直也でした。小さい身体で大きなサーフボードを操る子供の姿は直也の競争心と目を輝かせていたのです。何度も何度も海の波で倒れてもサーフィンを続け乗れたら休むという彼の姿に何かを感じていたのかもしれません。友達もなく、たった一人で海の上で波に乗る彼の姿は直也の仲間達はスポーツマンタイプの直也を見てるようでした。
「お前の名前は?」と直也は彼に声を掛けます。
「お前ら生意気だな」と彼は直也に答えます。
「お前こそ生意気だよ」と直也と仲間達は喧嘩腰に声を掛けます
「僕の名前は加藤真一、お前らみたいに仲間なんていらねえよ」
「僕の名前は大島直也、また会いたいね」
直也達と会話をしている事から、直也と加藤真一は知り合いになります。会話が続くと直也が憧れていた相手の名前は加藤真一で父親は転勤族で転校と住まいを転々としていた男の子で真一との出会いでした。小さい身体でサーフボードに立って波乗りをしてる姿は直也にとって夢にまで出てくるほどの憧れの姿だったのでしょう。
「あんなに大きいボードに乗って操るなんてすげぇな」
直也と仲間達は深く聞かず彼の事は何も言わず心の中で思っていました。
直也達は海に行き砂浜ではバーベキューをするのが、いつもの事でした。
まだ幼少期の子供がバーベキューをするというと近くにいる大人というかサーファーの兄ちゃん達によく声をかけられました。
「お前ら、火には気をつけろよ、後始末もだぞ」
直也は率直に素直に「はいっ!」こんな感じで答えると、その「素直さ」に声をかけてくれる相手は首を縦に振り苦笑いします。直也は仲間達と砂浜でバーべキューをして騒いでいた時には真一はサーフボードを持ち直也達の前を歩っていました。彼「真一」は直也達の方をチラチラ見ながら見下した様子で目の前を通っていくのです。いかにも直也達を馬鹿にしたような顔つきでの真一です。真一の行動にちょっと頭にきた友達の一人が、真一にからんで行きました。その友達は、出逢った時には真一の事が気に入らなかったみたいです。直也達は、そのやり取りを笑みを浮かべながら、ただ見てるだけでした。直也は友達を止めようとしません、友達は皆気が強い事を知っていたからです。
「何こっち見てんだよ!このやろう!」
「見てたら悪いの?もしもだけどケンカするならいいよ、でもさぁ、これで勝負しようよ」
真一は通常の喧嘩ではなく「勝負」という喧嘩を仕掛けていたのです。真一に声をかけた友達は「波乗りなら同じだ」といって勝負をしましたが、結局、仲間達は真一に何も言えなくなります。数回乗ろうとしたもののサーフボードに乗る事が一回もできませんでした。体育すわりして、ちょっと涙目になってる友達を直也は見ても友達は直也の方を向いて悔しがっていても声をかける事はしません。直也は冷静に友達の涙を見ているだけで真一のことを考えます。
「どうして、あいつ声かけてきたんだろう?」
真一は何も言わず、海のほうを向きながら波の状態をみています。
「今年の夏休みは面白くないよなぁ、何の刺激もないや」
涙目をしている友達は、よほど悔しくて悔しくてどうしようもなかったのだと思います。泣きはじめそうになる友達の姿と真一の姿を見つめた直也が動きはじめます。直也は、サーフィンに乗ったことはなかったが、雑誌を見たり実際に載ってる姿としぐさを見ていると、何故かできるような気がしていました。
「ボクと、もう1回波乗りで勝負しようよ」
真一は、不思議そうな顔をしながら、直也に言ったのです。
「いいよ、いくらでも勝負してあげるよ」
結構、負けず嫌いな直也、でも、もっと負けず嫌いなのは、一も一緒であった。まるで似たもの同士のように、そして戦場に行く武者のような顔つきでした。友達は闘争心むき出しの直也を見るのは初めてだったのです。直也は友達に悪いが本当に戦える相手にめぐり会えたとでも思っていたのかもしれません。
「じゃぁ、乗るとこ見てなよ、その後で乗ってみな」
真一は、ほほ笑んで、直也に言います。
「すっげぇなぁー。ところで直也、大丈夫なの?」
直也のそばにいた友達は、直也に声をかけます。
「よっしゃー、バランスじゃ。バランス、バランス」
ボディーボードでも直也は小さなボードでも立ちながら波に乗ることができていたのです。自信があったかどうかは分かりませんが、きっと直也はやってみたい、やれるチャンス到来という感じだったのかもしれません。
「わかったぁ、やってみな、もしホードに立つことができなかったらバーベキューの肉もらうからな」
真一は笑みを浮かべながらも直也の顔を見て強気な姿勢でいました。直也との会話の中で真一は自分と同じような思いで直也の姿を見ていたのかもしれません。


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