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セイネンキレジェンド10話

2024-03-03 07:16:56 | 小説セイネンキレジェンド


中学年になると直兄ちゃんの家の裏の木戸から裏口から縁側にいる直にいちゃんに会いに行くようになりました。久美子は家族で海へ出かけた時、この先々直兄ちゃんに試練を与えてしまうとは思わずアクセサリーを買ってもらってしまったのです。眠れぬ子供を眠らせる昔シャーマンが使用していたという悪魔よけのドリームキャッチャーというものでした。久美子は、いつもドリームキャッチャーを見ると何故か直兄ちゃんを思い浮かべていました。クーコは手先が器用だと良く言われたものです。きっと直兄ちゃんも器用だったと思います。綺麗な手で綺麗な長い指先を見ていて思いました。ドリームキャッチャーをたくさん作って直兄ちゃんのお仲間さんへ渡して直兄ちゃんを守ってもらおうと思っていました。ただとにかくたくさん作って守ってもらっていたお返しにドリームキャッチャーをお守り代わりに渡していきました。直兄ちゃんには内緒で秘密だからと一言の言葉を残して直兄ちゃんの周りには、すごく良い人ばかりが集まっていました。久美ちゃんは直兄ちゃんが好きなの?と良く友達に聞かれることが多かった。久美子は、そんな気持ちは一切なくて、ただ一緒にいる事が当たり前と思っているだけだった。高学年になると学校へ行くのが楽しかったよ。でも家には帰りたくなかった。いつの日もお金の話ばかりをして親戚の叔父叔母が頻繁に東京からやってくるようになり来れない時は電話をかけてくる。幼い頃の事だったから、どういう事だかわからなかったけど大きい婆ちゃんは久美子を包み込んで両手で耳をふさぎ話を聞こえないようにしてくれました。でも直にいちゃんと一緒にいる時が久美子が一番安心できた一時でした。久美子が小学校の高学年の時に家族で唯一助けてくれた大きい婆ちゃん。遮断機のない2メートル幅の踏み切りで自殺を事故扱いされました。本当は違う本当は違うって何度も胸の中で思いました。でも誰にも言えなかった直にいちゃんにも言えなかった。直にいちゃんの両肩にドリームキャッチャーに似せた絵柄を入れ墨みたいに油性マジックのマッキーで描きました。マッキーの色が消えてくると直兄ちゃんの家の縁側でまた描いていました。中学に入ると直にいちゃんは水泳部の顧問の先生から水泳部に入るよう言われたようですが久美子が描いたものを優先し部活には入部する事はなかった。久美子が両肩に描かなければ水泳の選手になっていたかもしれません。「ごめんなさい、本当にごめんなさい」もしかしたら直にいちゃんは水泳部に入部したかったのかもしれません。直兄ちゃんは小学校の時には水泳部で背泳の選手で記録を持つ選手でもあったもの。直兄ちゃんの人生を狂わせてしまったのかもしれない。「直兄ちゃんごめんなさい今更誤っても許されないよね」
直也は久美子の思いになって久美子の声を心の中で聞こえていたのかもしれない。
亡き久美子の声は続く。


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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
おはようございます。 (セレナ)
2024-03-07 10:43:16
お久しぶりです。
お変わりないですか☺️
いつもありがとうございます。
これからも宜しくお願いします。
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