<利尻島>
礼文島から利尻島へはフェリーで40分くらいだったと記憶している。船は鴛泊(おしどまり)港へ着く。そこから姫沼はすぐだ。バスは時計回りに島を一周する。
MapFan の地図です。
姫沼
姫沼を一周する。
ラナルド・マクドナルド---私が現役の頃発表した「私の蔵書」の記事から一部を下記に抜粋する。
《ラナルド・マクドナルド--日本における英会話教師第一号》
泰平の眠りをさます上喜撰 たった四はいで 夜もねられず
(上等の茶である上喜撰を蒸気船にかけてペリー来航の状況を皮肉っている。船も一っぱい、二はいと数える。)
幕末の日本にやってきたペリー艦隊に、時の幕閣は右往左往。日米友好通商条約は明らかに不平等条約であるが、このときの日本側通訳が森山栄之助。彼はその後日本に降り懸かる数々の外交交渉に、通訳(主席通詞)として重要な役割をはたす。彼のオランダ語はオランダ人より美しい発音だったそうだが、英語の方はいまいちで、辞書を片手になんとく役目をはたしていたようだ。
それでも、当時としては、英語において彼の右に出る者はいなかった。その彼に英語を教えたのが、インディアン系アメリカ人、ラナルド・マクドナルドであった。幕末の外交交渉は森山がいなかったら不可能であったと言ってもよく、わが国における英語利用の歴史はラナルド・マクドナルドに始まる。その意味で、彼の評価はあまりにも低い。
その功績をたたえて、(正式名称は忘れたが)日本マクドナルドの会というのがある。元小岩高校の I 教諭はその会員で、マクドナルドの研究者である。実は、そのI教諭から教えをいただくまで、私はマクドナルドの存在すら知らなかった。マクドナルドに関する研究書や諸々の資料を記した膨大な記録のコピーを先生からいただいた。それによると、最近ようやく、中学や高校の英語教科書にもマクドナルドが紹介されるようになった。
そして、吉村昭著『海の祭礼』(文春文庫で入手可能)の誕生となる。我が国の英語史・英語教育に関心のある人にはぜひ読んでもらいたい本である。『マクドナルド「日本回想記」--インディアンの見た幕末の日本』(富田虎男訳、刀水書房・刀水歴史全書5、310p、1,854、ISBN4-88708-005-0、1993年)も所有してます。
オタトマリ沼
仏法志御崎
鴛泊港へ向かうバスの中から
ペシ岬--最下段のスクロールバーを右にスライドすると、隠れた部分が出てきます。
鴛泊(おしどまり)
宿の前で
島との別れ---以下の2枚は稚内へ向かうフェリーの中から撮影した。