不動産登記規則の一部を改正する省令案の概要に関する意見(日本司法書士連合会)
不登規則の改正の概要
不登規則第72条第2項第2号に規定する申請人の本人確認等の方法に関し、
①健康保険証等及び②特別児童扶養手当証書の提示を削除するとともに、
①資格確認書の提示を追加する改正を行う。
【意見の要旨】
本文につき、「2 不登規則の改正の概要」なお書き以下の経過措置を設けることを前提に、賛成する。
【理由】 特別児童扶養手当証書及び健康保険証等は、いずれも、法改正によって既に廃止され又は廃止される予定であり、不動産登記規則72条2項2号所定の本人確認の書類として適切ではない。
なお、番号法等改正法等の一部の施行の際、現に交付されている健康保険証等について、一定期間は引き続き本人確認情報として用いることができる旨の経過措置を設ける。
【意見の要旨】
なお書き中の「一定期間」は、できる限り長期間とし、できるだけ国民に負担を生じさせないようにすべきである。
【理由】 本改正は、既存の健康保険証等につきいわゆるマイナ保険証への切換えが行われることを前提とするものであるが、当該切換えは、国民の負担が避けられず、また、切換えに係る医療現場での混乱もある。そのため、当該混乱を避けるため、当面の間、従来の健康保険証を利用する国民も出てきている。 そうすると、従来の健康保険証に有効期限がある場合はともかくとして、そうでない場合まで利用期間の期限を設けることは、国民をいたずらに当該混乱に巻き込むこととなりかねず、弊害が大きいと考える。
【その他の論点】
【意見の要旨】
当該省令の変更に伴い、健康保険証による本人確認ができなくなることについては、十分な周知広報をすべきである。
【理由】 マイナンバーカードの普及率は上昇している一方で、それを本人確認のために利用するという慣習がいまだ根付いているとはいいがたい。運転免許証やその証明書を所持していない高齢者等に対しては、本人確認に関する運用が変更となったことについては、十分な周知徹底を行うことにより、様々な本人確認の現場において、混乱を避けることが期待されると考える。
健康保険証の取り扱いについては、2024年12月2日から始まります。
本人確認をする際の対応について基準をしっかり検討して利用していかなければなりませんね。
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