Sing Listen Travel 〜歌って、聴いて、旅をして〜

合唱や旅行、オペラ・コンサートの感想等を書いています。

SQUADRのボエームはいい公演だった

2021-10-29 23:00:00 | Opera
今夜はSQUADRのボエームでタワーホール船堀。
山本さんが中畑さん、文屋さんらとやってるオペラグループの3回目公演。初回の仮面舞踏会が良かったので続けて観ている。

新国立がブロードウェイなら小ホールのオペラはオフブロードウェイかもしれないが。
小ホールはハンディとは言えない。歌声は細部までよく聴こえるし、間近で見る歌手たちの表情の変化がぼくらの感情移入を強めるから。
小ホールで観るオペラには、新国立や東京文化では得られないダイレクト感、リアル感がある。

そうは言っても、成否の鍵は構成や演出だが、今日の4幕のボエームは小ホール用によく練られていた。
ドラマはぼくの中にすんなり入ってきて、流れていった。見せ場も、聴かせどころもたっぷりだった。
大ホールで観たボエームって、どんな構成、演出だったんだろう。ちょっと考えたけど浮かんでこなかった。
それだけ自然に流れていたってことだろう。
斎藤さんのピアノも、このホールのボエームならオケよりピアノの方がしっくりすると思えた。

歌手ではロドルフォの高柳さんが、初めてだったから強い印象が残った。いいテナーだ。
今日の文屋さんはしっとりと甘く切なく。逆に中畑さんは力強かった、そしてやはり声は瑞々しく美しい。
代表の山本さんは構成やマエストロとの調整なんかで大汗をかいてきたのだろうが、あの熱演、熱唱はマルチェッロがやりたかったんだろ。

いい公演だった。
やりたいことをやるために集まった歌手たちのパッションと、平野マエストロの力でしょう。
こういう公演なら次も楽しみだね。
そう語りあったのは隣席のオペラともだち、中里エリカ女史。
たぶん山本さんが配慮してくれたんだろう。おかげで休憩時にエリカ女史といろいろ話せて、いっそう楽しい夜になった。

















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