今日は新国立オペラ「さまよえるオランダ人」でオペラパレス。
2022年と同じマティアス・フォン・シュテークマン演出のプロダクション。
この年はまだコロナの影響でオール日本人キャスト。あまり強い印象が残っていません。
楽しみにしていたエフゲニー・ニキティンの降板は残念でしたが、今回は終盤からフィナーレにかけてとても高揚し、強烈な印象が残りました。
なんといってもマルク・アルブレヒト指揮東京交響楽団の奏でたドラマチックで官能的なワーグナーの音楽が素晴らしかった。
エリザベート・ストリッドは美しく、歌も演技もとてもよかった。ジョナサン・ストートンも。
新国立合唱団はホントにすごい。世界最高クラスでしょう。
でもこのオペラ、わたしたち日本人にはあまりピンとこないハナシです。
悪魔に永遠に海をさまよう呪いをかけられたオランダ人が、救済されるために“真実の愛”を誓ってくれる女を探し求める。そして女(ゼンタ)の純粋な愛がオランダ人を救う、っていうのが。
宗教的なバックボーンがあるのでヨーロッパの人には大感動なんでしょうが。
にもかかわらず、今日のフィナーレでこんなにグッときたのは、ワーグナーの圧倒的な音楽の力ですね。
次回は、2年くらい後でしょうが、本格派ワーグナー歌いのオランダ人を観せてほしいです。