
今夜は「反田恭平 × 小林愛実」(若手ピアニストによる競演)で東京芸術劇場。
最初のモーツァルトは1が小林さんでぼくの席からはよく見えた。しなやかでしっかりとした指の動きと強いタッチ。右側の反田さんは表情だけ。2人は視線で合図しての出だしだったが最後まで息はぴったり。。1楽章は軽快に力強く。2楽章はレガートにうっとり。3楽章は華やか。
全体として力強く、美しい。バレンボイムが1だったアルゲリッチとのデュオを聴いているが、実演とは比較にならない。
次のシューマンは幼い子供たちのために作った作品。連弾で1が小林さん。
前半最後のルトスワフスキーは一転して現代音楽。迫力があり、聴き応え満点。1が反田さんになり、力強い指さばきがよく見えた。
後半はシューベルトがピアノを教えた姉妹の姉に恋心を抱いて献呈した作品。物悲しいイントロは耳に残る。だんだんと高揚していく展開は、激情や葛藤を思わせる。連弾で1が小林さん。
最後のブラームスはどっしりと荘厳な雰囲気。堂々たる演奏は1が小林さん。
アンコールにソロ2曲、連弾2曲もやってくれたのはもちろん拍手喝采に応えてのことだろうけど、2人で弾くのを楽しんでいるようにも思えた。
良かった。
ピアノのコンサートって、実に美しいもんだと思った夜でした。
この2人はこれからたくさん聴くことになるでしょう。
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[プログラム]
モーツァルト/2台のピアノのためのソナタ ニ長調 KV448
シューマン/『小さな子供と大きな子供のための12の連弾小品 作品85』より
第3曲「庭園のメロディ」
ルトスワフスキ/パガニーニの主題による変奏曲
シューベルト/幻想曲 ヘ短調 作品103 D940
ブラームス/ハイドンの主題による変奏曲 作品56b












