Sing Listen Travel 〜歌って、聴いて、旅をして〜

リタイアしてから鬱憤を晴らすようにできなかったことをやってきた。でもマンネリ化してる。まだやり残してることをやろう。

今日のBCJ、オリーヴ山のキリスト、はすごかった

2021-09-26 23:32:00 | バッハコレギウムジャパン
今日はバッハコレギウムジャパン定演、オリーヴ山のキリスト、でオペラシティ。
その他は、静かな海と楽しい航海、交響曲 第2番のベートーヴェンプログラムでしたが。
ちょっとあまりにすごくって、何をどう書けば良いやら。
この現代では演奏されることの稀なオラトリオは、当時絶賛され80回以上も演奏されたそうです。

序奏に続いて、イエスの苦悩を歌い始めた鈴木准さんがすごいテナーなので先ず驚き。

続いて現れたイエスを慰める天使の中江さんが、これまたすごく。イエスとの重唱でも寒気。金曜日の素晴らしいマーラーの、さらに上をいっていた。

兵士の男声合唱が俄に緊張感を高めたあと、“シェーン博士からタイムスリップしてペテロとなった笑”  加耒さんがすごい迫力で復讐を迫り。

それはダメだというイエス、天使との三重唱でドラマは迫真の展開。イエスの説得にペテロが納得し、終曲へ。
「世界は歌う、感謝と栄光を」と歌う壮大なコーダ。大合唱。これはもう第九のスピリッツではないか。
そして最高潮でのエンディング。
なんというオラトリオ、なんというBCJ、なんというソリストたち。

想像で言うだけだが、稀にしか演奏されなくなったこの傑作オラトリオを、2021年に演奏したのは日本だけではないか。もし演奏されていたとしても、このような素晴らしい内容で聴けた(る)のは、東京と神戸だけに違いない。
偉大な取り組みだ。

前半の、ゲーテの詩に作曲した静かな海と。ベートーヴェンはゲーテに手紙で “この曲は適切だったでしょうか“ と訊いたというが。とても良かった。

あまり聴いたことのなかった第2交響曲も、そのせいもあるだろう、とても新鮮で楽しめた。

そして今日の演奏を創り上げた鈴木マエストロのエネルギー、情熱。無尽蔵に思える。
素晴らしいベートーヴェンプログラム。
すごい日だった。












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