Sing Listen Travel 〜歌って、聴いて、旅をして〜

リタイアしてからできなかったことをやってきた。もうオペラなどは程々で。人生のリストに書いたことがまだ残ってるから。

今日は「辻井伸行日本ツァー」でグルーンホール。

2022-02-21 18:00:00 | 辻井伸行
今日は「辻井伸行日本ツァー」で相模大野グルーンホール。
プログラムは子供の領分、くるみ割り人形、ショパンの船歌、ソナタ3番。
 
ソナタ3番1楽章をしばらく聴いていて、ああ、今日のコンサートは、このソナタのためにあった。ドビュッシーから船歌まではその準備だったという気がしてきた。
作曲された1844年当時は、ジョルジュサンドや家族との諍い、自身の健康問題などでつらい状況だったという。
長い長い第1楽章で形を変えて出てくる主題に、作曲家の葛藤、苦悩など心の風景が浮かび。
短い2楽章はそれをふっ切ったかに思えたが、さらに壮大な3楽章は作曲家が乗り越えたかに思えてはまた沈み、また挑み続ける姿を想像した。
ピアニストにはショパンが乗り移ったかのようで、彼の両手は神の手に思えた。
魂が叫んでいるようなコンサートではないか。
 
ソナタが終わり、拍手は鳴り止まず、4度アンコールに応えたこの人には、ピアノと聴衆に対する深い愛情が溢れていた。
 
ピアノ独奏の実演はそんなに聴いていないが、その醍醐味が今日わかった気がする。ショパンの偉大さも少し。
 
今夜はこれからオペラシティで諏訪内晶子さんとN響のコンサート。ハシゴはしない主義だが、都内開催の辻井さんのチケットを取るのは至難の技なのに、地元のグリーンホールで取れたから今日は特別。
 




















 


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