聖名の変化に戸惑いつつも、俺はいつも通り、部屋着で布団に入った。聖名の方も部屋着だ。
布団に入ると意外にも聖名は俺には背を向けて灯りを消すと無言だった。
あれ?
合宿を提案してきたのはお前の方だったよな?
(疲れて、話すのが面倒になったのかな)
不思議なことに、俺の視線を感じて身を固くしたようにも見えて、俺は声をかけるのもやめ、俺の方も迷惑にならないように彼に背を向け、眠りについた。
…気がつけば、朝だった。
トイレの付き添いには起こされなかったようだ。
隣を見ると、もう聖名の布団は畳まれていた。
驚いて辺りを見まわすと、聖名はキッチンの丸椅子に座り、あらぬ方を見てぼーっとしていた。何と声をかけたものか迷った。
やっぱり二人暮らしは憂うつなのかな、とまた思えたからだ。