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今こそ大事「免疫力」 やってはいけないNG習慣とは?

2021-04-11 08:30:00 | 日記

下記の記事は日経グッディからの借用(コピー)です

新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、多くの人が知りたいと思っているのは、ウイルスに対し、体の防衛能力を高めるための方法でしょう。
これについて、大阪大学免疫学フロンティア研究センター招へい教授の宮坂昌之さんは、「過度のストレスを避けること」と「血管系やリンパ系の流れを良くすること」が重要だと言います。
ストレスがたまると免疫細胞を減らすホルモンが作られる
「ストレスを避けること」が大切なのは、ストレスがたまると「コルチゾール」という副腎皮質ホルモンがたくさん作られるからです。
「コルチゾールは免疫系に関わるすべての細胞の数を減らしてしまうホルモンで、コルチゾールが増えるとストレス症状が引き起こされることが明らかになっています。ストレスがあると、口唇ヘルペスができたり、風邪をひきやすくなったりするのは、皆さんも経験があるのではないでしょうか」(宮坂さん)
一方、「血管系やリンパ系の流れを良くすること」が大事なのは、そうすることでリンパ球が全身の隅々までパトロールすることができ、病原体に出会って撃退しやすくなるからです。
「リンパ球は免疫に関わる細胞で、白血球の1つです。リンパ球は、血管とリンパ管を介して、病原体が侵入するリンパ組織(リンパ節や扁桃など)に出たり入ったりを繰り返し、全身をパトロールしています。ということは、リンパ球が病原体と出会う確率が高くなれば、病原体を撃退しやすくなります。そこで、リンパ球が全身を循環しやすいよう、血液やリンパの流れを良くすればいいわけです」(宮坂さん)
適度な運動は免疫に対してプラスに働くが、やり過ぎは禁物
では、血液やリンパの流れを良くするにはどうすればいいでしょうか。ポイントとなるのは、「適度な運動をする」「体温を少し上げる」の2つです。
今さら言うまでもなく、運動が体にいいことは数々の研究によって立証されています。体を動かすと心拍数が増えて血液やリンパの流れが良くなり、免疫に良い影響を及ぼします。それだけでなく、運動をすると、免疫を調節するホルモン、サイトカインが作られます。
「運動すると、筋肉や骨から免疫を調節する物質が作られます。それがサイトカインという、免疫系をうまく働かせる潤滑油のような役割を持つホルモンです。サイトカインが増え過ぎると、免疫が暴走して体に悪影響を及ぼす現象(サイトカインストームと呼ばれる)が起こりますが、適量であれば自然免疫と獲得免疫の両方がうまく働いてくれます。運動によって筋肉や骨を動かすと、サイトカインが適量作られ、免疫の仕組みが潤滑に機能するのです」(宮坂さん)
運動といっても、毎日何時間も激しいトレーニングをする必要はありません。体調や年齢によってはジョギングもストレスになるため、ウオーキングのような、ほどよい運動でOKだそうです。ただ歩くのではなく、軽く息が弾むくらいの強度とし、無理のない時間でとどめるといいでしょう。
なぜなら、せっかくの運動もやり過ぎるとストレスとなるからです。
「激しい運動を長時間続けるのは、身体的にも心理的にも大きなストレスとなります。運動をやり過ぎた人と、適度に運動した人、運動しなかった人では、適度に運動する人が圧倒的に呼吸器感染症にかかりにくいとされています。反対に、呼吸器感染症に最もかかりやすいのが、運動をやり過ぎた人だと言われています」(宮坂さん)
激しい運動をすると呼吸器感染症のリスクが高くなる
運動の量・強度と上気道感染症にかかるリスクはJ型のカーブを描くことからJカーブモデルと呼ばれる。この説によると、激しい運動をする人は、適度な運動をする人や運動不足の人よりも上気道感染症にかかるリスクが高いとされている。(Nieman DC.Med Sci Sports Exerc. 1994;26(2):128-139.)
その原因と考えられるのが、過剰なストレス下で作られる、副腎皮質ホルモンのコルチゾールです。先ほど話した通り、ストレスによってコルチゾールが増えると、免疫細胞の働きが落ちてしまいます。
「さらに、激しい運動は、自然免疫に関わる細胞の中の1つ、『ナチュラルキラー細胞』を激減させるとも言われています」(宮坂さん)
ナチュラルキラー細胞は、病原体などの異物を見つけて撃退する役割を持つ細胞。体内に発生したがん細胞をやっつける細胞の1つであるため、過度のストレスでナチュラルキラー細胞が減ると、がん細胞が増えるスピードに追いつかなくなってしまいます。ストレスがあるとがんを招くと言われるのも、このことが一因ではないかとされています。
「競争性が高く激しいスポーツをする人は、寿命が短いと言われています。何事もやり過ぎないのが一番です」(宮坂さん)
体温を少し上げると、リンパ球の機能が高まる
宮坂さんによると、体温を上げることにも、血液やリンパの流れを良くする効果があるそうです。
「試験管の中でリンパ球がサイトカインを作る能力を調べた研究によると、37度より高い温度になるとリンパ球の能力が高まり、さまざまなサイトカインを作ることが分かっています。例えば、風邪をひくと熱が出ますが、それはリンパ球が作るサイトカインが、脳の発熱中枢に作用して発熱を起こすからです。発熱はリンパ球の働きを高めるための防御反応の1つであり、体温が少し上がると免疫の力は全体的に高まると考えられています。体温を少し上げるためには、適度な運動に加えて、入浴もお勧めです」(宮坂さん)
入浴時に注意しておきたいのは、運動のやり過ぎが良くないのと同様に、体温も上げ過ぎは禁物であること。入浴時の温度は熱過ぎず、ストレスにならない程度にとどめることが肝要です。
「熱過ぎるお湯に長くつかると体内のたんぱく質が傷つくので、体にとってはストレスになります。でも、人によって好みはまちまちで、42度の高めのお湯が好きな人もいれば、ぬるめの37度がいいという人もいます。『何度が適温』と決めることはできないので、自分が気持ちいいと思う温度がいいでしょう」(宮坂さん)
このほか、免疫機能を良いバランスで保つためには、体内時計を乱さないよう、規則正しい生活を送ることも大切です。ストレスをできるだけ避け、適度に運動し、規則正しい生活を送る…。今こそ、こうした “当たり前”の生活を大切にして、体を守る免疫の働きを維持していきましょう。
この記事は、「免疫をうまく働かせ、病原体を撃退しやすくする方法」https://gooday.nikkei.co.jp/atcl/report/20/081100025/082400003/(執筆:田中美香=医学ジャーナリスト)を基に作成しました。



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