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大塚 せつ子~白神の風

白神山地から発見された『白神こだま酵母」が、いつか世界中の大空に羽ばたくように、これからも新たな技術の開発を目指します

サラのレーズンパン~2

2006-12-25 18:14:39 | 徒然に
サラのレーズンパンには、本当にたくさんのエピソードが
あります。

もちろん、一番多いエピソードは「白神」(ソフトフランス)
ですが、レーズンパンには思い出深いエピソードがあるのです。

もう、ずいぶん前のことになりますが、あるお客様のお母さま
が、胃がんになられて食道から胃まですべて切除されました。
その後、まったく食欲がなくなってしまったそうですが
「サラさんのレーズンパンだけは、本当に小鳥がついばむほどしか
食べないけれど、おいしいねって食べてくれるんです」
と、おっしゃっていただきレーズンパンを買いに来てくださいました。

「あぁ・・・パン屋をやっていて良かった」
本当に、そんなときは心からそう思うのです。

世間のパン屋さんの常識は、サラの非常識で、サラの常識は世間の
パン屋さんの非常識ということもたくさんあります。
そして・・・それは今でも変わりません。

万人にうけようとも、きらびやかなものにしたいとも思いません。
サラのパンはサラのパンであれば、それでいいと思っています。

「白神こだま酵母は、今までのパンのレシピのまま使えばいいんです。」

そんな言葉を良く聞きます。

まったくその通りです。
そのままのレシピで、酵母を変えるだけでおいしいと思えるパンはできます。

でも、それでは何故こんなにシンプルなパンを、心からおいしいと思って
いただけるのでしょうか。

何を信じても自由です。
何を求めても自由です。

だからこそ、私は白神こだま酵母のサラのパンを求め続けたいと思っています。

先日、最近教室を始めたMさんと話したときに
「生徒さんの御主人が、本当にあまりにもおいしくて泣いたそうです」
という話を聞きました。
それは「ソフトフランス」でしたが、今までに出会ったことのない
自然なおいしさに出会った、素直なお気持ちだったのだと思います。

求めていらっしゃる方がいる限り、この信念とともに「サラの引き算の
パン作り」を伝えて行きたいと思っています。

そして、実はこのレーズンパンが銀行を動かしたこともあるのです。

だから・・・今日のサラ・ブレッドがあるのかも知れませんね。

このお話はまたいつか・・・。



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