令和6年4月からの雇い入れ時交付書面の追加項目です。有期雇用者の5年を超える部分がある雇用期間に対し交付する労働条件通知書には、無期転換後の労働条件について、雇用期間以外は同一ならその旨ですみますが、異なる箇所が多岐にわたるなら別紙にて明示せねばならず、その別紙記入例です。厚生労働省サイトに通知書別紙見本が掲載されています。更新後の労働条件通知書と一緒に渡しますので、別紙を同一あるいは似通った様式で渡すなら、峻別できるようにしておかねばなりません。
労働契約法18条に定められた無期転換権ですが、労働者の権利行使そのものが雇用主の承諾を兼ねていて、雇用主のリアクション必要としません。権利行使受けた有期雇用期間の終了翌日から無期雇用となります。しかも、労働者から宣言受けたなら直ちに雇入れ時交付書面をわたす義務が発生しますので、このタイプの別紙を作ってあれば表題「(別紙)」と冒頭文言を削除してしまえば、そのまま流用して交付できるでしょう。下記は別紙記載例で、空欄としている箇所は、無期雇用向けを参照ください。以下は施してありませんが、有期時と異なる条件部分は網掛けする、あるいは下記見本のように変更とある部分だけを記載する(その場合は冒頭文句にはっきり言及)なり工夫されるといいでしょう。
凡例
白文字 |
灰色文字 |
無期転換前
契約期間 | 期間の定めなし 無期転換開始日 〇年〇月〇日 |
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就業場所 | 雇入れ時 | 本社営業部法人営業課 |
変更の範囲 | 本社ほか、全国支店営業所 | |
従事業務 | 雇入れ時 | 法人営業および営業事務 |
変更の範囲 | 営業全般(官庁営業、個人営業を含む) | |
就業時間等※ | 始業・終業時刻 | |
休憩時間 | ||
所定時間外労働 | ||
休日 | ||
休暇 | 年次有給休暇 | 転換前の保有日数、勤続年数を引き継ぎます。 |
代替休暇 | ||
その他休暇 | ||
◎詳細は就業規則〇条参照 | ||
賃金 | 基本給 | |
諸手当 | ||
所定外賃金 | ||
賃金締日 | ||
支払日 | ||
賃金支払方法 | ||
昇給 | ||
賞与 | ||
退職金 | ||
労使協定による支払賃金からの控除(あり) | ||
退職に関する事項 | 定年制 | あり(60歳定年) |
継続雇用制度 | あり(70歳まで) | |
創業支援等 | □なし、□あり( 歳まで ) | |
自己都合退職の手続き(2週前に届け出る) | ||
解雇事由及び手続き(就業規則参照) | ||
◎詳細は就業規則第 章参照 | ||
労働者負担に関する項目 | ||
安全衛生に関する項目 | ||
職業訓練に関する項目 | ||
災害補償及び業務外傷病に関する項目 | ||
表彰制裁に関する項目 | ||
休職制度 | ||
その他 | 社会保険適用(雇用保険(有)、健康保険(有)、厚生年金(有)) 雇用改善相談窓口:総務部長 その他詳細は就業規則による |
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就業規則の周知方法 | 配付PCより社内LANにて閲覧 |
※:シフト制、変形労働時間制、フレックスタイム制、裁量労働制といった勤務体系をとる場合は、厚労省記入例にならい、詳細に記載しなければなりません。
無期転換後
契約期間 | 期間の定めなし 無期契約開始日 〇年〇月〇日より |
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(2023年12月1日投稿、2024年1月26日編集)