木曜日、『十一月吉例顔見世大歌舞伎』昼の部を観てきました。
十三代目 市川團十郎白猿襲名披露・八代目 市川新之助初舞台になります。
【演目】
一、祝成田櫓賑(いわうなりたこびきのにぎわい)
二、歌舞伎十八番の内 外郎売(ういろううり)
八代目市川新之助初舞台相勤め申し候
三、歌舞伎十八番の内 勧進帳(かんじんちょう)
祝成田櫓賑の舞台は、江戸の深川不動。
成田屋の新しい門出を祝っての、華やかでおめでたい踊りと獅子舞。
存じませんでしたが、現役最高齢92才の歌舞伎俳優、市川寿猿さんも町役人役で出演されていました。
外郎とは、お菓子のういろうではなく、口や喉に効能のある丸薬のこと。
それだけに、外郎売りに扮した市川新之助の長台詞・早口言葉・口上には注目が集まります。
よくぞここまで・・と思う堂々とした落ち着きと凛々しさに目を見張りました。
今年の七月に「夏祭浪花鑑」の市松・「雪月花三景」の男蝶の精をつとめた可愛らしい勸玄ちゃんとは違いました。
この外郎売、実は蘇我五郎。仇討相手の工藤祐経(尾上菊五郎)の貫禄も良かったです。
歌舞伎十八番の勧進帳。
主君義経を守る弁慶役が新團十郎。
市川海老蔵改め十三代目市川團十郎白猿。
襲名披露公演はぜひ観たいと思っていたので感激しました。
姿形の良さは天性のものですが、この迫力は日々の鍛錬でしょう。舞台から目が離せません。
檜舞台をだん!だん!とふむ音も心地よかったです。
冨樫役の松本幸四郎が醸し出す気品もさすがで惚れ惚れします。
見どころ満載でした。
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歌舞伎座に行くと、格調高い季節の緞帳を見るのも楽しみの一つです。
今回は『春秋の譜(しゅんじゅうのふ)」(中島千波画)でした。
また、幕間に思いがけず ↓ 素晴らしい祝幕を見ることができました☆☆☆☆☆
手がけたのは世界的なアーティスト、村上隆さん。
幅約32mの祝幕には、成田屋のお家芸である「歌舞伎十八番」の演目がすべて描かれていて圧巻!!ヽ(゚o゚;)ノ
「ひと睨みされれば無病息災」と言われる「睨み」の目がずらり・・
新團十郎にここまで睨まれれば、私も当分元気でしょう。
外郎売の新之助も、弁慶の横で睨んでいました♪ (^。^)
今回、これが見られただけでも歌舞伎座に行った甲斐があります。
襲名披露公演@歌舞伎座は11月と12月ですが、この祝幕が幕間に御目見するのは11月いっぱいだそうです。
幕間に30分ずつ休憩時間を挟みます。
その間は、館内を見学したりお弁当を食べたり。
3階に掲示されている ↓ 歴代の歌舞伎名役者一覧写真の一部を撮ってきました。
せっかくなので、予算オーバーでしたがちょっと小贅沢に襲名弁当を買って食べました♪
今回の鑑賞は一人で。
終演後、歌舞伎座入口横のここは写真を撮りたい人で大混雑・・
しばらく時間をおいて人がまばらになってから戻り、他に一人で写真を撮っていらした方にお願いして、お互いのカメラで写真を撮り合いました。↓
今回は勧進帳を意識して、粋な感じでコーディネートしました。
弁慶の着物柄:弁慶格子ではありませんが、私も格子(二重格子)の伊兵衛織に。
羽織はお召でまろび瓢(ひょうたん)柄。
羽裏には実家の父の大島についていた宗達の風神雷神をつけています。
帯は、昔の丸帯から名古屋帯に仕立て直したもの。
帯の左に紅葉の帯飾りをつけました。(鏡に写して自撮りしたので逆に写っています)
2017年12月に京都寺町通りの清課堂で購入したものです。
この年は京都を堪能した年でした。
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