あまりにも好きで
その気持ちを
持ちこたえるのがつらかった
あまりにも好きだと
何も望めないんだね
あまりにも好きで
いっそ嫌いになりたかった
知らないままでいたかった
知らない頃には
もどれないけど
ずっと好きで
今も好きで
この好きは
何も望まないから
たぶん強く
守られる
YouTube
King Gnu - 白日
https://www.youtube.com/watch?v=ony539T0
「母がのこした”壮絶な愛”」
作家の西村滋さんは、母の恩に
ついてこう語っている。
「優しかった母が結核に罹って
隔離された。大人たちは近寄ら
ないようにと言うが、幼時のこ
とで母恋しさに近寄ると、
母は私を見るなりに罵声を浴び
せ、コップやお盆などを手当り
次第にぶつけてくる。
顔は青く、髪を振り乱して荒れ
狂う姿は、鬼としか思えず、次第
に母を憎悪するようになった。
いつか、ぐれて少年院にいた。
そのときに、昔の家政婦さんが
来て告げた。
『私はもっとあの子に憎まれたい。
私はあと一年か二年の命です。
あの子は幼くして母を失うのです。
幼い子が母と別れて悲しがるのは
優しく愛された記憶があるからで、
憎らしい母親なら死んでも悲しま
ないでしょう。
夫もまだ若いから、新しいお母さん
が来るでしょう。
その方に可愛がってもらうためにも、
死んだ母親なんか憎ませておくほ
うが、あの子のためです』と。
それを聞いて、私は立ち直ることが
できた」
なんと壮絶な母の愛ではありませ
んか。
お金とか土地とか家などは、残して
かえってためになりません。
自分のつらさを隠して無償の慈しみと
愛の強さを、心から痛感しました。
パソコンが登場し、僕がま
ごまごしているあいだにみ
るみる普及し、むかし夢物
語のように話していたケー
タイが出てきたらと思った
ら、たちまち、もうこれを
持たない国民はいなくなっ
た。
こうして、人は人とさらに
会わなくなるのだろうか。
これから先も、さらにいろ
いろな通信手段が生まれ、
そのたびあっけにとられな
がらも、いつの間にかちゃ
っかりと事務所の戦力とし
ておさまり、ますます、
会わなくても事がすむ時代
になっていくのだろうか。
そんなことをしんみり考え
たことを覚えている。
「会う、贅沢。」
は、そんな狂奔の時代が
始まるのでしょう。
もちろん、人と人が会う
ことはなかなかに大変
で、今もむかしも贅沢
なことに変わりはない。
ただ、むかしは、交通手段
がおそろしく不便で会えな
かったのに対し、これから
は、通信手段が便利すぎて
会わなくなる。
どう考えても、通信手段
の進化に行き止まりがな
い気がして、心の中に、
小さな不安がポツンと
生まれる。
YouTube
Miles Davis - Kind of Blue 50th Anniversary
https:/
悲しいときは、思いきり
悲しむ。
寂しいときは、思いきり
寂しむ。
それが私のモットーだ。
ほかのことを考えて気を
まぎらわしたり、悲しむ
ことから目をそらしたり
していると、立ちなおる
のが、よけい遅くなって
しまうような気がする。
じっくり悲しみ、とこと
ん寂しいんでこそ、その
辛さから抜けられるので
はないだろうか。
だから、泣きたいときも、
思いきり泣く。そうして
いるうちに、涙が心の
なかのいろんなホコリ
やさらさらを洗い流して
くれる。
あ、抜けたな、と思える
朝がくる。昨日までのこ
とより、明日のことを見
ている自分がいる。
そんなとき、新しい予感
を選ぶように、何かのつ
ぼみを感じたりする。