野田佳彦首相(民主党代表)と自民党の谷垣禎一総裁が2月25日に都内で会談していたらしい。
その日の首相動静をみると、「11時50分、東京・虎ノ門のホテルオークラ。日本料理店『山里』で藤村官房長官と食事。0時53分、公邸」と書かれている。
両人は公式には否定しているが、政治の世界であるのでなかなか額面通りには受け取るのは難しい。
今の民主党と自民党の執行部は、消費税増税で一致している。一方、それぞれ党内には消費税反対の勢力がいる。民主党では小沢一郎グループの他にも、内心は反対している者は少なくない。自民党内でも、消費税反対の勢力がある。
この意味では、消費税増税のために野田首相と谷垣総裁が協力関係を持ちたいというのは自然である。もっとも、国会が開かれている時に、「密会」したとなれば、国会でのオープンな議論を避けて、密室で談合という話になる。
解散については、両者の思惑は微妙だ。野田首相にとっては、国会の解散は総理の権限であり、最後の最後まで態度を明かさないのが権力の維持になる。
小沢グループには新人が多く、解散・総選挙になると多くの議員は落選する可能性が高い。このため、野田首相は「解散カード」を小沢グループの牽制に使うが、本心はどうかわからない。
谷垣総裁としては、一刻も早く解散に追い込みたいところだ。自民党の総裁選が9月にあり、このままでは再選は無理だ。菅政権の時にも不信任案が不発に終わった。自民党内の消費税増税反対グループも早期解散については賛成である。
この観点から見ると、今回の「密会」がばれたのは、野田首相のほうが痛いだろう。小沢グループから、「なぜ小沢氏に会わないで、谷垣代表と会うのか」という感情論が出てくる。
4月に予定されている小沢裁判の判決では、無罪という予想が多いが、どうなるかわからない。無罪になれば小沢氏の党内影響力は増し、消費税増税反対が強くなるだろう。
その時は、野田・谷垣増税大連立で、消費税法案を通し、総選挙を前提とする話し合い解散になるかもしれない。ともに財務省官僚を共通のブレーンとする増税一直線の2人だ。これまでにも会談したことがないとはいえない。
今回の「野田・谷垣増税大連立」では、総選挙がある。民主党の執行部と自民党の執行部がそろって増税ということになると、議席を増やせるかどうか怪しい。
一方、民主党内の反増税派は壊滅状態になるが、自民党内の反増税派や橋下氏らの第三極は勢力を増すだろう。もっとも、第三極を含めてどこが第一党になるのかは予想ができない。その混沌の中で政界再編の可能性が出てくる。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)
なにぃ~選挙だぁぁ!!
その前に遣ることあるだろうぅ!!
まあ、その前に「里」で宴会してからにしてちょうだい!!
いろんな魚用意してるからさぁ!!