ホテルなどでメニューの表記と異なる食材が提供されていた問題で、名鉄グランドホテル(名古屋市中村区)は1日、ホテル内の洋食レストラン「アイリス」で、伊勢エビを使ったと表記した料理「伊勢海老のテルミドール」(3500円)にロブスターを使用していたと発表した。
山本輝幸総支配人は「伊勢エビとロブスターはほぼ同種だと思っていた。職場の慣例で使われており、認識が薄かった」と説明。「伊勢エビだと期待させていたので、お客さまからすると偽装と言われても仕方ない」と謝罪した。
ホテルによると、このほかクルマエビを使ったとするカレー(1700円)やフライ(2500円)にブラックタイガーを使ったり、和牛フィレ肉ステーキ(120グラム5千円)に国産牛を使用したりしていた。中華料理店では芝エビと表示しながらバナメイエビを使うなど、計6種類で表示に誤りがあった。
表示の誤りは中華が2008年1月、洋食が11年9月からで、いずれも今年6月の調査で判明していたが公表せず、メニューの表記を改めたり使用食材を変更したりしていた。
また、ホテルのラウンジで販売していた食パンは無添加と表記しながら、増粘剤やビタミンCなどの添加物が使用されていたことが先月の調査で分かった。
いずれも食材費を計算して差額の返金に応じる。問い合わせは土日祝日を除く午前10時~午後5時に、名鉄グランドホテル総務担当=電052(582)2220=か経営企画担当=同(715)3314=へ。6日からはフリーダイヤル(0120)330814へ。
この問題は、阪神阪急ホテルズ(大阪市)が食材の表記に誤りがあったと発表。その後、「ザ・リッツ・カールトン大阪」(大阪)や近鉄系のホテルなどにも飛び火した。名古屋では名古屋観光ホテル(名古屋市中区)で、加工肉を使ったステーキを加工肉と記載していなかったことが判明している。
これが伊勢海老です