Archaic Smile

私的な備忘録です。

日本の製造業に必要なもの

2012-02-09 00:00:47 | Weblog
十数年前の話であるが、H社のバイクのデザイン部門の人と仕事をさせてもらう機会があった。世間話で売れるバイクのデザインは何かという話をしたら社内できまって聞こえてくるのは、大友克洋のアキラのバイクだそうだ。期待通りの回答であったが、あのデザインはエンジンでは構造上成立しないそうだ。

しかしながら、そう、もうモーターも外殻のカーボンの技術もちょうど漫画の世界に追いついてきている。そそるデザイン、高性能、高付加価値で他にならぶものがなければ、値段は好きに決められる。

経産省がたしかクールジャパン戦略なんてのをやっていたと思う。メディア戦略が中心なのだろうけど、国をあげて日本メーカの技術の粋を集めて、デザインもふくめてアキラバイク(高性能?レース用?高級スポーツ電動バイク)のコンペでもやったらどうだろうか。(単に個人的に市販車が見たいという願望なのだけど・・・・)

有機ELは、ソニーが最初に市販化したように思うが、大型の普及TVは元提携先?の外国企業から先に発売されるようだ。次は日本製カーボンをつかった普及価格の自動車が、日本より先に外国から発売される日も近いのかもしれない。

生産設備、素材・部品、アッセンブリーと日本メーカーの連携のなさは、なんとかならないのだろうか。アッセンブリーメーカーが取引先(下請け)を変動費扱いして粗末にしすぎなのだろうか。技術者を簡単にリストラして情報を海外のライバルメーカに流出させすぎなのだろうか。

スマートフォンもそうだ、日本には恐ろしく付加価値の高い技術や部品や才能がそろっているのに、それらを上手にコーディネイトするイマジネーションが足りないように思う。経営者も含めてみんな目先の損得ばかり気になりすぎなのだろう。

新興国のニーズも重要になってくる。生産者は、もっと普遍的?グローバル?な意識をもって世界の消費者と同じ夢を見ない(共有しない)といけないと思う。

昔は欲しいものがいっぱいあった。テクノロジーとデザインに未来を感じ、僕らをワクワクさせる新しいジャンルの製品が、今後も日本から生まれてくることを切望する。

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