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ストーリー 天才数学者でありながら不遇な日日を送っていた高校教師の石神は、一人娘と暮らす隣人の靖子に秘かな想いを寄せていた。彼女たちが前夫を殺害したことを知った彼は、二人を救うため完全犯罪を企てる。だが皮肉にも、石神のかつての親友である物理学者の湯川学が、その謎に挑むことになる。ガリレオシリーズ初の長篇、直木賞受賞作。
映画を先に見ていたので何となくトリックは覚えてたんですけど、、。ラストの肝心なところは覚えていなくて、、、衝撃的だったわ。映画では石神が堤真一さんだったんです。でも実際のイメージは温水(ぬっくん)がもっとガッシリとした感じの人なんです。だいたい先に映像を見てしまうと原作を読んでもその人のイメージがずっと付きまとってしまうっていうマイナスを発見したんです。立て続けに原作&映画の形で見てきたのでその対比が興味深ったんです。実際、湯川助教授はもう福山雅治のあの声とイメージでしか浮かんできませんでした。そして靖子も松雪さんがピッタリなので彼女のイメージで想像できました。しかし、この石神はちょっと違うと思います。もっともっとブサイクでないとこの主人公の心情は思い図ることはできないのではないかと。タイトルは献身ですが、まさに、純愛なんです。恐いほどの。石神がこれほどの犯罪を犯す本当の気持ちがずっと隠されていたのです。最後まで。靖子が工藤という男と接近していったとき、工藤に靖子にかかわるなと手紙を送ったのは彼の本心じゃなかった。こんな秘密を靖子との間に持ってしまった負い目で一生、靖子の近くに石神は居続けたいっていう下心というかそんな気持ちも潜んでいるのではと想像していたのです。本当に石神はただただ、靖子を愛してただけだったんです。生涯で最初で最後といってもいい人。決して決して靖子を手に入れたいとかそんな先の事も何も望んでいなかったのです。石神のトリックは天才数学者らしく本当によくできていました。湯川がその謎を解き、真実を靖子に伝えてしまったらやはりそういう展開になります。面白い、、とは言い難いです。石神の気持ちが重すぎてなんだかどんよりしてしまうんです。湯川の言う通り、石神の数学に対する情熱や才能をこんな形で失うのは残念ですが、しかし、石神はほんのわずかでもこんな形でも靖子の心に忘れられない思い出を残せたという点については満足していると思う。読んで損はありません。サクサク読めます。先が気になりますし。ただこれはミステリーじゃありません。容疑者Xつまり石神の純愛なんです。最後の数ページで彼の本当の気持ちがわかります。靖子の隣人であるということがどんなに石神にとって大切な幸せだったのかヒシヒシと伝わってきます。あの3通の手紙はいつから書いていたのかしら。石神は靖子を守りきったと満足かもしれないけど、靖子とは逆に一生、今後石神に負い目を抱えて生きて行くことになります。それが幸せにつながっていく?とは思えないのであんな最後になるんだろうけど。ラストに向かうほど衝撃度が上がってきます。映画を見ていない方にお勧めです。