【気象庁HPより抜粋】
■8月の天気傾向
今年は,エルニーニョ現象が発生していることにより,日本列島に夏空をもたらす太平洋高気圧の勢力の弱い状態が続いています。本来,梅雨前線を押し上げて,日本列島を覆うはずの太平洋高気圧の勢力が弱いため,8月を迎えても,夏らしい晴天は続かない可能性があります。
冷夏・日照不足により農作物の生長への影響も心配されます。また,太平洋高気圧が弱いと寒気が流入しやすくなるため,ゲリラ雷雨発生の可能性も高く,台風が発生した場合も日本に接近しやすくなります。
海や山など,夏のレジャーやアウトドアスポーツには十分な注意が必要です。全国的に夏らしい日が少ない予想ですが,お盆休みの頃は比較的晴れる日が多く,夏空に期待できそうです。
■エルニーニョ/ラニーニャ現象
エルニーニョ現象とは,太平洋赤道域の日付変更線付近から南米のペルー沿岸にかけての広い海域で海面水温が平年に比べて高くなり,その状態が1年程度続く現象。逆に,同じ海域で海面水温が平年より低い状態が続く現象はラニーニャ現象と呼ばれています。エルニーニョ現象やラニーニャ現象が発生すると,日本を含め世界中で異常な天候が起こると考えられています。
■エルニーニョ/ラニーニャ現象に伴う太平洋熱帯域の大気と海洋の変動
・平常時の状態
太平洋の熱帯域では,貿易風と呼ばれる東風が常に吹いているため,海面付近の暖かい海水が太平洋の西側に吹き寄せられています。西部のインドネシア近海では海面下数百メートルまでの表層に暖かい海水が蓄積し,東部の南米沖では,この東風と地球の自転の効果によって深いところから冷たい海水が海面近くに湧き上っています。このため,海面水温は太平洋赤道域の西部で高く,東部で低くなっています。海面水温の高い太平洋西部では,海面からの蒸発が盛んで,大気中に大量の水蒸気が供給され,上空で積乱雲が盛んに発生します。
・エルニーニョ現象時の状態
エルニーニョ現象が発生している時には,風が平常時よりも弱くなり,西部に溜まっていた暖かい海水が東方へ広がるとともに,東部では冷たい水の湧き上りが弱まっています。このため,太平洋赤道域の中部から東部では,海面水温が平常時よりも高くなっています。エルニーニョ現象発生時は,積乱雲が盛んに発生する海域が平常時より東へ移ります。
・ラニーニャ現象時の状態
ラニーニャ現象が発生している時には,東風が平常時よりも強くなり,西部に暖かい海水がより厚く蓄積する一方,東部では冷たい水の湧き上がりが平常時より強くなります。このため,太平洋赤道域の中部から東部では,海面水温が平常時よりも低くなっています。ラニーニャ現象発生時は,インドネシア近海の海上では積乱雲がいっそう盛んに発生します。
■エルニーニョ・南方振動(ENSO)
南太平洋東部で海面気圧が平年より高い時は,インドネシア付近で平年より低く,南太平洋東部で平年より低い時は,インドネシア付近で平年より高くなるというシーソーのような変動をしており,南方振動と呼ばれています。南方振動は,貿易風の強弱に関わることから,エルニーニョ/ラニーニャ現象と連動して変動します。このため,南方振動とエルニーニョ/ラニーニャ現象を大気と海洋の一連の変動として見るとき,エルニーニョ・南方振動(ENSO:エンソ)という言葉がよく使われています。
■冷夏:エルニーニョ現象とは,全く関係ありませんが

窓から屋上を見上げると(我が家は5階建てマンションの最上階),怪しげな物体が・・・なんだこれは・・・
蝉のヌケガラでしたか・・・しかも仲良く2つも

下の花壇から40m登ってきたのでしょう
でも,こんなヤツもいました。。。
コイツラには冷夏は関係ないのでしょうか?雨があがれば蝉の声は例年どうり聞こえてきます。近年,温暖化の影響で暑さに強い「クマゼミ」が圧倒的な数を占めていると聞きますが,涼しげな「ヒグラシ」の声が一番ですね
いずれにしろ,早く梅雨明けして,海に山に行きたいものです