Dr.keiの研究室2-Contemplation of the B.L.U.E-

☆★夏の勉強会★☆

今日は、公立保育士の試験のための勉強会。
今年はやめようかと思ったんだけど、
何人かの学生たちから、やってほしいと言われて。。。

先週は30人くらい来たんだけど、
今回はたったの4人。。。(汗)
もうニーズがないのかな・・・(涙)
明日人が来なければ来年は絶対にやらないぞ。。。

とはいえ、普段あまり学生たちとお話しないので、
こういう機会があるといろいろ学生事情が分かって面白い。
(昔は結構色々話していたんだけどなぁ~・・・)

その中で聞いた興味深い話。

ある女子学生の話。
どんな話で出た話かは覚えていないのだが、
こんなことを話してくれた。

 「私は自分の興味のある話しか聴きたくないです。
 興味のない話は聴いていません。
 興味のあることはサッカーです。
 サッカーの話以外は聴きたくないですね」

すごい・・・(汗)

けれど、少し考えてみたら、僕自身もそうだよなぁって思った。
僕だって、バンドとラーメンとドイツと哲学の話以外は、
聴きたくないし、面白いとも思えない・・・

だから、この学生の話を聴いた時に、
そのまま、普通に共感できたし、その意見に同意した。
「そうだよな。その通りだよな~」、と。

けれど、少し時間をおいてよくよく考えてみると・・・

それでいいのか??とつっこみたくなった。

自分の興味のあることだけを聴く。
それはそれで楽しいかもしれない。

でも、現時点での自分の興味ではないかもしれないが、
今後の自分の興味になるかもしれない話というのもあるのではないか?!

また、人とかかわる仕事、人を育てる仕事に就く人が、
「他人の興味に、興味はない」、と言い切っていいのだろうか?

人にかかわらない仕事の人ならそれでもいい。
でも、対人援助職、教育職の人間が、
「自分の興味のある話以外は聴かない」、と
言ってしまっていいのだろうか?

逆に、それじゃ駄目なのか?

教師や保育士は、ある意味、子どもの話を聴く仕事でもある。

が、しかし、どれだけの教師や保育士が、
真剣に子どもの話を聴こうとしているのか?
子どもの話をしっかり聴ける人というのはどれだけいるのか?
(事実、子どもの話は大人からすればかなり聴くのが辛い)

他人の話に興味をもって(もったふりをして)聴くことは、
本当に大変なことである。
普段から行っていない人が突然
人の話を聴けるようになることはない。

とはいえ、「相手の話に興味をもって耳を傾ける」、
というのは、そう簡単に誰もができることではない。

教師や保育士だからということで、
彼らが他人の興味に関心を向ける義務をもつわけではない。
(とりわけ教師は生徒の話を聴くことが仕事の本質ではない、と)。

興味のない話を無理に聴く義理は、
教師や保育士にあるわけではない。
むしろこの学生の言うように、
「自分に興味のないことは聴きません」、
と潔く割り切ることも、あっていいのではないか?!

でも!!

やっぱり、人を育てる仕事に就く人は、
他人の興味に興味がもてる人であってほしいな、と思う。
人を育てる、というか、支援する仕事の場合、
やはり相手との信頼関係(通常の信頼関係よりも作りにくい関係)
を築きあげることが必要不可欠だ。

そのためにも、やはり相手の興味に興味をもたなければならない。
しかも、タテマエじゃなくて、好奇心が動かなければならない。

好奇心がとまらない、というか。
そういう精神を身につけてもらいたいなって思った。

難しいけれども・・・

なかなか悩ましい発言をしてくれたもんだ・・・

今日は勉強会、5時間半もよく頑張りました

コメント一覧

kei
透さん

こんにちは。するどいコメントで(汗)

>事柄だけではなく、「なぜその言葉を口にしたか?」という風に、理由を考えて、意図を理解出来るかが肝ですよね

そうですね。いわゆる「メタレベルで聴く」ということですね。事柄を聴くのは、完全に素人。事柄を語るその背景(メタ次元)を把握すること、これが大切だと僕も思います。

>日頃から、周りの人の行動や雰囲気に目を配らせて、どれだけ想像力を働かせているかがキーになる

これも全く同感です。

素人が一夜漬けでできるようなものではないと思います。

想像力、構想力、空想力、あらゆる判断力を使って、理解しようと務める。それでも「理解の失敗」があることを常に忘れない。

そういう厳しい態度は絶対的に必要だと思います。

ただ、それをどこまで学生たちに伝えられるのか。。。そこでいつも苦しんでいます。

常識の範囲内でしか相手を理解してこなかった若者に、メタレベルの理解を求めるのは結構厳しいです。

社会に出て分かるかといえば、そうでもないですし。。。事柄の背景に目が向く実践者は本当の意味でテオリア(理論的生)を全うしているのだと思います。


yukisukeさん

こんにちは!

バーテンダーをやられていたんですね!?
ちょっとビックリ☆
でも意外じゃないかも。。。

他者への好奇心、これがなければ、やっぱり人には(プロとして)関われないかなって思いますね。

日常の人間関係であれば、相手の興味や関心に触れなくても十分にコミュニケーションできます。というか、ほとんどの日常の会話がモノローグになっていますよね。相手の話に興味をおもって、質問をしたり、尋ねてきたりする人は実に実に実に少ないです。

モノローグの嵐、、、

だからこそ、僕らのフィールドにいる人間は、もっともっと意識的に相手に近づいていかなければならない、そう思います。

教育や保育や福祉の道に行かず、一般の道を歩むなら、好きな話だけしか聴かなくてもいいでしょう。いや、一般の社会の方がシビアかもしれません。凄腕の営業マンの人は、本当に真摯に相手の言葉に耳を傾けます。

分からなくてもいいんです。分かろうとしているその姿に、人は心打たれるんですよね。

分かろうともしない人には、僕らは絶対に口を開いたりはしないわけで。。

その辺が、どうも核心のような気がしてきました。

人間の探究、

これからも地道に続けていきましょうね。

最近ブログではあまり書いてませんが、ますます人間の探究には力を入れて研究しています。

やっぱり基本は、「人間って何だ?」ですよね。。。
kei
招き猫さん

こんにちは!またまた興味深いコメントをありがとうございます。

「相手に興味が持てる自分」を育てるのって、半端なく難しいです。学生たちは、基本的に「自分本位」で動いています。相手に興味をもつ学生は50人に1人いるかいないかだと思います。

「相手に興味が持てる自分」って、大人にならないと無理なのかな、と思う反面、相手に興味をもてる学生もいないわけではないわけで。

閉じた心を開くのはとにかく大変です。高校までで、心を閉じて、相手に触れないで、うまくすりぬけることを強く学習しています。その学習を解除するのはとても難しいです。

いつか招き猫さんに講演してもらいたいくらいです。。。

人のために動くことの大切さを教えるのは半端なく大変です。。。(汗)
yukisuke
介護の現場では、、。
お久しぶりです、Dr.kei

私は障害児学童保育→高齢者介護の現場に変わっていますが、以前はバーテンダーのような仕事をしていました。もっぱら聞き役ですけど。


対人援助(福祉もサービス業も)は、まずは利用者様のニーズに応えるのが本懐だとおもいます。

そこに専門知識が加わって、各々の職のスペシャリストになるのだろうと思っています。

興味・関心・好奇心を大事に。

これは以前の職場で教えて頂いた言葉です


対人援助において、その対象における人の人柄を知らなければ、的確な、劇的な効果を出すのは難しいでしょう。

それは人全般に言えることでは?と思います。

言葉が上手く発せない障害児も、認知が進んでいる高齢者も、精神的な病によってふさぎがちな人も、そして、普通に飲みにに来ている人も
驚くほどに、興味があることには関心がよってきます。

そこから「この人はなにを知っているんだろう」という好奇心が生まれるのではと、記事を読んでいて感じました。


そう、思うと対人援助技術は幅の広い大変な仕事なんだろうとも感じました。


上記の方がおっしゃっているように
>「人間を知りたい」心の変化1つで分泌されるホルモン量も変化する。

のように日々の身体の調子の変化にも

>日頃から、周りの人の行動や雰囲気に目を配らせて、どれだけ想像力を働かせているか。

が重要になってくるのですよね。


学生さんのように、サッカーの話しに強い人でも良いと思いますが、言い切るのは、はたしてどうなのだろうか?と思います。

他にフォローできる人が居ての、強みですよね。

まぁ、長くなりましたが、自分の器を広くしなければ難しい職業なんだなとも思いました。

その代わり、その人から教えて頂いた時の感動も大きいですけどね!

お互い「解釈学」「人間の探究」頑張りましょうね!

哲学が築いた「人の幸せとは?」
の解明に全力をかけて探究しましょう!

いつもダイジナコトにきづかせてくれて真に
Danke schön です。

お疲れ様です!



こんばんは、keiさん。

教師や保育士の様に、人間と直に接する職業においては、
「人の話を聞く」というのは、一番重要な事だと思います。

しかし、話を聞くといっても、事柄だけではなく、「なぜその言葉を口にしたか?」という風に、理由を考えて、意図を理解出来るかが
肝ですよね。

口にするのは易くても、実際に相手の意図と気持ちを理解した上で、
相手が求める答えを伝えるというのは、一朝一夕では上手くいきませんし…。

日頃から、周りの人の行動や雰囲気に目を配らせて、どれだけ想像力を働かせているかがキーになると思います。
招き猫
お疲れ様です
人と関わることで成り立つ仕事に就こうと思うなら
やはり「相手に興味が持てる自分」で居ることが大切かと。

自分の目の前に居る人が何を思い言葉を発しているのか?
とか
どんな気持ちからこの行動に至っているのか?
とか
常に考えながら接していかないとならないワケですよね。

自分の興味のあるものが相手も同じであって
そこから広がっていく人間関係…
理想ですけど、実際はそうもいきません。

私が看護師になろうと思ったきっかけは
「人間を知りたい」
という漠然としたものでした。
人間を知る→人間の身体を知る→身体の機能を知る
→その意味を知る→自分の身体の仕組みを知りたい
っていうような。

身体の機能って、心も入ってるんですよね。
心の変化1つで分泌されるホルモン量も変化する。
相手を知りたいという気持ちも、そういう身体の機能が上手く働いてないと沸いてこないのかな?っておもいます。

健康な身体に健康な心!って感じでしょうか(笑)

だから私、病気しないのかもしれません。
いつもいつも、誰かの役に立つ自分で居られるために
相手の言いたいことや思ってることを感じようようと必死なので。
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