久留米ラーメン巡りが続きます。
「丸久」→「麺のツボ」と続いて、
遂に「久留米ラーメン」を代表するお店にたどり着きました(;;)
その名も、
清陽軒
であります!!
1952(昭和27)年創業、屋台から生まれた久留米の老舗の超名店であります。
(*なお佐賀の一休軒が1955年創業なので、それよりも古いお店なんですね!)
…
注目すべきは、こちらの清陽軒、一度全て閉店している、という点でありましょう。
創業者の香月浩さんが1994(平成6)年に「引退」し、その12年後の2006年に全閉店。
その後、「清陽軒復活プロジェクト」が開始され、2009年に復活。
そんな歴史をもつのが、この「清陽軒」であります!!
大砲ラーメンの社長さんの父親は、ここの香月浩さんの弟さん、、、(;´・ω・)
社長さんがネットで、この復活プロジェクトについて語っています!
清陽軒も、また大砲も、久留米を代表する有名人気店!
場所は、、、
わりと地方にありがちな典型的な郊外型の人気ラーメン店って感じの場所でした。
こういうところにある有名人気店、見かけるよなぁ、、、と。
驚くのは、お店の入り口。
分かりますかね!?
入口が、ラーメンの屋台みたいになっているんです。
1951年頃、まだ店舗がなかった時代に「屋台ラーメン」として登場した精養軒。
その「屋台」をイメージした店舗の入り口に、まず魅了されます。
「屋台ラーメン」は、戦後日本のシンボルとも言えるものですからね…
最初の入り口を通ると、こんな「モニュメント」が目に入ってきます。
そうか、「戦後屋台ラーメン」も、今や「記念碑」なんだ…。
千葉の銚子の屋台文化もほぼ無くなってしまいましたもんね…。
(屋台に変わって登場したのが、キッチンカー文化か…)
なんか、見入ってしまいました。
当時使われていた器なのかな!?
しばし、「妄想」して、「タイムスリップ」します(;´・ω・)
昭和25~26年頃の久留米で、夜な夜な屋台が出ていたのかぁ~、と。
どんな風景がそこにあったんだろう??
この「釜」で、どんな風にしてスープを作って、どんなお客さんに差し出していたのだろう?
まだ、日本が敗戦の空気が広がっていて、みんなが貧しくて、、、
そんな時代の日本人は、いったいどんな気持ちで、ここのラーメンを食べていたのだろう?
…
店内は、ファミレスみたいな感じで、めっちゃ広いです。
リバイバル店ということもあって、当時の面影みたいなものはないんだろうな…
メニューも、かなり立派です。
(風情は全くといってないけど、、、(;´・ω・))
おお。色々と書いてあります。
一度、姿を消した清陽軒。その歩みや歴史や具材の説明など書いてあります。
それより、、、
香月浩さん、めっちゃイケメンなんですけど、、、(;´・ω・)
ほら!!
この香月浩さんと弟さんの昇さん、どちらも「イケメン」だったんですってね。
ま、それはあまり「味」とは関係なんでしょうけど、、、
でも、この方が、久留米ラーメンの黎明期の立役者だったんですね。
その後、日本は空前の豚骨ラーメンブームを迎え…
きっと、色んな事があったんでしょうね…。
こちらでまず食べるべきは、
かつての味を再現した「屋台仕込みラーメン」みたいですね。
大砲ラーメンでいう「昔ラーメン」に当たるのかな!?
それから、「すっぴんラーメン」なんていうのもあります。
老舗店のわりには、なんか軽いネーミングだなぁ、、、(;´・ω・)
こっちは、屋台仕込みラーメンよりもさっぱりとしたラーメンなんだとか。
更には、「ほっと!トマト麺」なんてものもありますし、
また、「学生ラーメン」なんかもありますね。
で、ラーメン以上に(!?)評判がいいのが、「久留米焼きめし」です。
焼きめしかー。いいなぁー。。。
こちらも頑張って食べるか、と思ったのですが、ミニサイズはなし、みたいで…
三杯目で、四杯目も考えているので、こちらは断念、、、(;´・ω・)
無念ですけど、しょうがない、、、
あと、こちらのお店の最大の<特徴>でもある「カリカリ」。
豚の背脂を揚げた自家製ラード、と書いてあります。
「油かす」とか「肉かす」とか「揚げカス」とかとも呼ばれたりする「あれ」。
これを入れて、清陽軒のラーメンになる、って感じかな!?
もちろん、お願いいたしました。
ジャジャーン!!!
こちらが、屋台仕込みラーメン、です!!
スープは、なんとなんと、水と豚頭のみ。
で、スープは、いわゆる「継ぎ足し製法」と言いまして、
古いスープに水と豚頭を継ぎ足していくスタイルのスープになっています。
スープは、あっさりとしていて、臭みもあって、「これが、久留米ラーメンか!?」、と。
日本の元祖の豚骨ラーメンは、こういう味だったのか!?、と。
誤解を恐れずに、敢えて言えば、
長浜ラーメンよりも、臭みや獣臭はなくて、
博多ラーメンよりは、クセがあって、臭みもあって、
佐賀ラーメンよりも、クセも強くて、甘さもなくて、強烈で、
熊本ラーメンよりは、ストレートで、シンプルで、ライトで、
…って感じかな!?
色んなお店があるので、そう単純に区別できるものではないですが…
ここ、久留米から豚骨ラーメンが広がったと考えると、なんか感慨深いものがあります。
表面に見える茶色い固形物が「カリカリ」ですね。
…カリカリって、そう言えば、昔「福ヤ@麻布十番」で食べたラーメンにも入ってたな…
これが、なかなか強烈なアクセントになっています。
いわゆる「背脂チャッチャ系」の背脂とは違って、実に強く香ばしいんです。
このカリカリを口の中で噛むと、独特の味が口中に広まります。
なるほどなぁ、、、
その効果はかなり大きそうです。
で、チャーシューは、ベラベラっとした感じで、普通な感じでした。
あんまり印象に残ってない、、、(;´・ω・)
麺は細麺。
細麺なんだけど、博多のあの細麺よりは太い感じ!?
わりとパサパサっとした麺になっていて、「へー」って感じでした。
熊本や佐賀の麺の方が、関東人には口に合うかな!?
ただ、逆に、こういう麺こそ、こっちで食べないとなぁ、、、とも。
異文化の麺って感じが少ししました。
(まぁ、異国のラーメンと比べれば、日本の美味しい麺になるんですけど…)
卓上には、各種調味料がいっぱい!!!
こがし一味に、にんにく醤油。
にんにく醤油を入れると、若干「熊本ラーメン」っぽくなったかな!?
でも、なんといっても、「からし高菜」でしょう!!
こんな感じになります!!
やっぱ、豚骨ラーメンには、高菜ですよね! ねっ! ねっ!!
味の雰囲気ががらっと変わって、よりスパイシーで刺激的になりました♪
***
さて。
全体的には、「シャバっとしたスープ」の豚骨ラーメンだったかな。
これは、総じて、「マニア向け」というよりは、「久留米市民向け」かな、と思います。
長年愛してきた屋台ラーメンを、後世の久留米の人に伝えていく、みたいな。
文化継承的なお店だったかな、、、と。
「久留米ラーメン」を知り、学びに来た僕には、いい経験になりました。
「これが、久留米ラーメンなのか~~」、と。
一つ、思ったのは、博多にせよ、長浜にせよ、久留米にせよ、、、
豚骨ラーメンって、首都圏にも全域にあって、既に食べている味なんですよね。
だから、なかなか「純粋に味わえない」、という課題があるかな、と。
既に知っている味だし、どこかで食べたことがある感じがするし、
なかなか、「久留米のラーメン」を先入観なく食べられない、というか。
どうしても、「どこかで食べた味」になってしまう、というか。
そういう問題があるなぁ、、、と。
現在は、清陽軒は6店舗ほどあるみたいです。
熊本にもあるみたいですねー♪
これからも、どんどん店舗拡大していくのかな??
どうなるんだろう!?、、、
「継ぎ足し製法」っていうのも、すっかり認知されましたもんね。
ラーメン漫画でも、この「継ぎ足し製法」が取り上げられたりもしました。
でも、普通に考えれば、焼き鳥のタレとか、秘伝のタレとかって、全部継ぎ足しですよね!?
それを「スープ」でやった、っていうのが「画期的」だったのかな!?
というわけで、「久留米ラーメン」を代表する清陽軒のレポでした!!
なんというか、とっても書きにくいラーメンだったかなぁ、、、
どう書けばいいのか、、、って。
書くのが難しい、というのもまた、久留米ラーメンの特徴かもしれません。
続けて、こちらのお店の創業者の弟さんの息子さんのお店に向かいます!!
…
PS
ちなみに、都内でも「久留米ラーメン」が食べられるお店はあるみたいですね。