DON'T CRY-becouse I'm looking for... recorded on 1992
10代(16歳~)の僕は、とにかく「宅録」にはまりまくっていた。曲を作っては、深夜~早朝までずっとMTRでレコーディングをしていた。夢見て。。。
1992年というと、まだヴィジュアル系という言葉もあったかなかったか、という時代で、なんとなく、ただなんとなく、そういう系の音楽に憧れて、そういう系のバンドがしたいと思っていた。
当時から、あんまり技術とかテクニックには興味がなくて、歌詞を書いて、曲を書いて、レコーディングをして、それを聴いて、というサイクルが大好きだった。自分で完成させた曲を聴くのがすごく気持ちよくて、ひたすら曲を作っては、録音していた。
その当時使っていたMTRが壊れ、しかもそのMTRの生産はすでに停止されているので、当時録音した音源を再生することができず、、、
他にもいっぱいレコーディングしたんだけどね。。。
この曲は、たしか人生で3番目にレコーディングした曲だった気がする。ギターの音もしょぼいし、演奏もしょぼいし、歌もしょぼいし、バランスもしょぼい。でも、なんかすごい新鮮。新鮮というか、単純に好きな曲。
「becouse I' m looking for…」というサビがすごい好きだったなぁ。
当時は、全日制の高校に行かず(行けず)、ただなんとなく夢を見て、夢を追いかけて、何をどうしていいか分からず、もんもんとした日々をただ過ごしていた気がする。まともに音楽を習っていたら、そんな風に迷うこともなかっただろうけど… でも、僕にとっては、「目指すべき職業」じゃなくて、「人生を考えるツール」として音楽があった気がする。
僕にとって、音楽ってテクニックじゃなくて、生き方、というか、人間形成のためのツールだったんだな、と、今考えると、思う。ただただ、自分のために作っていた気がする。演奏が巧くなりたいとかって、中学生くらいの時は思ったけど、この頃は、全然そんなこと、考えてなかった(汗)。むしろ、「歌が上手くなりたい」って思ってたくらい(苦)。ギタリストなはずなんだけど、ギターよりも、録音が好きだった。
なんだかんだで、およそ20年くらい前の曲なんだな。自分で言うのもなんだが、今聞いても、曲自体はいいわー。(ただし、演奏力とかは問わないでね)。作曲についての先入観がないから、結構気持ち悪い、、、
今はこういう曲は書けないし、こういう展開にはしないと思うんだな。無茶というか、変というか、デタラメというか、、、 ただ、変わらないのは、POPさかな。退廃的な音楽が好きなのに、自分が作る曲はどうしてもPOPになっちゃってた。で、希望に溢れていた。基本、僕は「希望」と「未来」で成り立っていたようだな。
…こういう録音した音があるっていうのは、幸せなもんです。当時の自分の魂が残っている感じで。この声も、紛れもなく10代の僕の声だしね。「生きた痕跡」があるというか、「ルーツ」が見える、というか。声も今に比べて若々しいしねー。今の若い高校生バンドマンたちは、PCがあるから、それなりにすごいいい音を作れるだろうし、音楽環境も整っているから、しっかり勉強していて、僕のこんな音源よりもはるかにいい音、確かな演奏を吹き込めるんだろうな。でも、自分にとっては、僕の曲が最強☆ 必死さがあるし、たしかに音を楽しんでた。それでいいじゃないか、と。
僕は、売れることはなかったけど、演奏力もそんなに上達しなかったけど、だけど、こうやってカタチになって当時の声、音、魂が残っているというのは、幸せなことだよな、と思う。で、何よりも、今も音を楽しんでいるし、音楽を愛しているし、音楽と共に生きている。(ぶっちゃけ、一番やりたいのは(昔から)ボーカルなんだけどね。歌だけはどうしてもダメ。習えばいいだろうけども…)
よければ、聴いてやってください。1992年当時の僕が喜ぶと思います☆
まさか20年後にこうやってネットでupされることになるとは…