先日「モスラ」(平和)の記事をアップした際に、コメ欄で盛り上がった「特殊景品」。
確かに、80~90年代のパチンコシーンを語る上で、「メインツール」だった特殊景品について、無視することは出来ない。また、「金地金」が主流になる以前の、怪しい雰囲気さえ漂う換金アイテム(ライター石、香水など)に、郷愁を覚える方も多いだろう。
ライター石(FLINTS)
今回は、さすがに「特集」と呼べるような詳細情報は供出できないが、「昔は、こんな特殊景品もあったなぁ」…とアレコレ思い出しつつ、当時出回った景品をザッと書き出した(「モスラ」記事のコメ欄で、情報を提供した頂いたものも含めて)。
もちろん、特殊景品として採用されたアイテムには、他にも様々なものがあった。「こんな景品も、換金用に使っていたよ」という感じで、どんどん補足して頂ければ幸いである。
(平成初期の景品カウンターをとらえた、懐かしの画像。ここで然るべき特殊景品を受け取ると、路地裏などの小さな換金所に出向いた。その昔は、カバンをガサゴソ探ると、玉やメダルの他、こうした紅白の「サイコロキャラメル」や、ウェハースチョコの「GIGA」などがよく出てきた。余り玉景品のチョコを食べ過ぎて、太ってしまった時期もあったっけ。)
★1990年代に出回った「特殊景品」リスト(今後も、適宜追加する予定)
※同種の景品でも、価格に応じて「大(中)小」とサイズを分ける事が多かった。
※大景品を「ライター石」、小景品を「香水」と、異なる景品を組み合わせる店も多数あった。
※商品むき出しより、ケースに入ったタイプが主流(例…金箔入ケース、ネックレス入りケース、コイン入りケースなど)。
(アイテム一覧)
・ライター石(「FLINTS」のロゴ。マルマン社のロゴが入ったものも。)
・ケンシ香水(透明セロファンに包まれた小箱。「麗」「夢」「杰」など、漢字の入ったもの多数。)
・匂い袋(「香りのパック・フローラ」など。これも香水の一種。)
・ケンシのリップクリーム
・タバコのフィルター、パイプ
・金箔
・レコード針
・コーヒー豆
・高級フカヒレ
・文鎮(大阪等で多く流通。丸型、角型。商品の表面には、判り易く「文鎮」と書いてあった)
・毛バリ(釣具。数個並んでケースに入ったものもアリ)
・ヨリモドシ(釣具。「スーパースイベル」のロゴ入り)
・ボールペン(長細い透明ケース入り。埼玉などでは、統一景品として使われた時期も)
・万年筆
・シャープペンの芯(軸)
・しおり(三重県などで多く流通)
・乾燥剤(ビーズ)
・巻尺
・カギ
・キーホルダー
・コイン(メダル)
・ネクタイピン
・ネックレス
・ペンダント
・ブレスレット
・蝶のブローチ
・マグネットピアス
・ゴルフのマーカー
・ゴルフボール
・人工真珠
・指輪
・ハンカチ
・くつした
・財布
・歯磨き粉
・歯ブラシ(携帯用)
・電卓
・電池
・体温・ストレスチェッカー
・体温計
・櫛 (※「鉄製」のものがあった(島根)との追加情報を頂きました。)
・ボタン(カフスボタン)
・缶詰
・マヨネーズ
・味の素
・頬ハケ(大阪)
・香水用のスプレー容器(大阪)
などなど…(補足歓迎)
★追加情報分
・電子ライター
・コンビーフ缶(昭和55年頃、有楽町)
※参考までに書くと、勝手知ったる「新宿」エリア(西口、東口、歌舞伎町、東南口)では、’93年暮れに、「TSR」(東京商業流通組合)の看板を出した景品ショップが、次々と新規開設。
同時に、「ケンシ香水」「ライター石」「ボタン」「ゴルフマーカー」といった従来の特殊景品や、それらを扱った古い換金所を廃止する店舗が相次いだ。
それまでの換金所は、ビル地下、路地裏、アパート内、店裏手のほったて小屋など、かなり陰鬱な立地が多かったが、新たなTSRは、人の多い表通りに、堂々と看板を出していた。
また、換金ブースもガラス張りとなり、小さな受渡口を介した古い換金所のイメージとは、大きく変貌した(個人的には、変わる前の方が好きだったが…)。歌舞伎町「N拓」チェーンの換金所も、この時期、胡散臭いビル地下から、地上ブースに居を移した。
これら古い景品に代わって勢力を伸ばしたのが、現在も使われている「金地金」だった※(薄型カードタイプや、透明プラスチックケース入りなど)。
※金地金の導入を巡っては、1991年(平成3年)、東京・下北沢(成増や碑文谷に続いて、金景品を早期に導入した地区)で起きた、地元の組合と暴力団とのトラブルが有名。
詳しくは、こちらの記事を参照。
http://blog.goo.ne.jp/selfconfide777mc/e/9744fabb59b21b6979b1a206e207f6a7
(1991年下北沢パチンコ戦争)
これら金景品の中には、偽造防止の為、角度を変えると「般若」の顔が浮き出る、「ホログラム」入りのタイプもあった。しかし、精巧な偽造品だと、こうしたホログラムもしっかり再現していた。当時、そうした「ニセ景品」の持ち込みにより、大損失を被った所も少なくない。
※※当時の景品交換所(換金所)自体に興味ある方の為に、以前書いた過去記事をリンク。
http://blog.goo.ne.jp/selfconfide777mc/e/7a38c4ffe1eefb4302313669c85c8cd5
「南伸坊の景品交換所所ルポ」(90年代初頭の必勝ガイド誌に連載されたコラム。漫画家の南伸坊氏が、末井さんなどと一緒に特徴的な換金所を訪れて、その様子をレポートする企画。実際にその店で打って、特殊景品を受け取って換金するのがお決まりだった。)
四半世紀経て現在の換金所は綺麗で健全(見えるだけ)に進化しましたが、1990頃の風情は無くなってしまいました。
このブログを見ているとたまに強烈な懐かしさに駆られるんですが、今回も『其れ』に該当します。
店や地域、それを取り巻く環境が一つの個性になってたんでしょう。
民家が換金所だったり、換金所が2つあったり、特大ボールペンが景品だったり、其れこそ不健全な雰囲気も立派な個性だったと思います。
この頃、色々な所で色々な機種打って色々な景品あった、なんて事を懐かく思い出させていただきました。
以上、昔話しが似合う年齢になった野郎より
自分の行動範囲の埼玉は歯ブラシから長らくボールペンを採用
市によって微妙に違ったりして越谷でとった景品草加のはじっこの店(越谷と勘違いしてた)の交換所で出したら違うよと言われた思い出
最近の金の高騰で特殊景品の金を売る攻略法がありましたね・・・・等価の店で
交換所の場所ネタでは池袋のホールで大人のおもちゃやの2階ってのがあって入りにくかったな
かなりかさばります。
グレーゾーンでよく問題にされる3店方式ですが元々は893が店の外でたばこなんかを現金で買取しててその対策でできたものらしいですね
知らない連中は3店方式は黒だだのうるさいこといっておりますが
早くカジノ法案が通ってしまえば小うるさい事言われないんですけどね
特殊景品のライター石は粗悪品で、ジッポーに使ったら粉々になってライターが壊れそうになったのを思い出します。
昔の交換所はやたら店から離れてるとこも有ったり、場所を教えて貰っても分からなかったりで、遠征の時は常連さんの後を尾けるのが常套手段でした。
有楽町でパチスロ(当時はスロットマシン)を打ったときの特殊景品は何とコンビーフ缶だった。
またこのスロット、単発のボーナスゲーと小役を繰り返してコインを増やすものだった。よく勝てたもんだ。
両手で抱えて換金所に持って行きました。
結構目立ってました。