キタカゼとタイヨウ

「意識不明の重体」「重症びまん性脳損傷」から奇跡的に回復、社会人になった息子のこと。母の読書記録などなど。

40年も先のこと

2019-02-23 23:17:30 | 交通事故・高次脳機能障害
息子20歳。

来月、形成外科の手術の後、3日間の放射線の治療を受ける予定。
一昨日、放射線科の診察時に

  この治療法が始まってまだ20年しかたっていません。
  弱い放射線を3日しか当てないのだから大丈夫
  とは断言できません。
  20年間の間、この治療が原因と思われる肺や乳腺のがん患者は出ませんでした。
  でも、さらに20年経つと、20%ぐらいの確率で発症すると考えられます。
  貴方が、60前後の時がんになる可能性が上がります、
  その覚悟はありますか?

と問われた。

  お母さん、それでもいいですか?

と。

  それでもお願いします

と答えた後、形成外科の診察を待つ間、息子が

  明日のことだってわからないのに40年後の心配なんてできないよ

と笑った。

  40年後スーパー抗がん剤ができているかもしれないし、
  核戦争が起きて人類が全滅しているかもしれない。
  交通事故だってね。

と。

私たち家族は無敵だ。
あの修羅場を乗り越えたのだから、
何があっても、乗り越えられる
そう思ってる。

病院で、言われたことを帰宅して次女に伝えると

  どんなことが起きたって、あの日以上のことは起きないから大丈夫

とやはり同じ思い。

  僕が心配なのは、全身麻酔が切れる頃暴れないかってことだけだよ

と言う息子に、

  大丈夫、しっかり拘束してもらうから

と親とは思えないセリフ