遼、プレーオフで敗れる…小田龍一がツアー初優勝
埼玉県にある武蔵カントリークラブ・豊岡コースで開催されている
国内男子メジャー第3戦「日本オープンゴルフ選手権競技」の最終日。
最年少優勝を目指し5アンダー単独首位でスタートした石川遼は出だしの
1番でバーディを奪い絶好のスタートを切った。
4番でボギーを叩くも5番ですぐにバーディを奪う粘りも見せるが
6番パー5の4打目でバンカーショットを打とうとした瞬間ギャラリーからのシャッター音。
リズムを崩した石川は、このホールダブルボギーを叩きトータル4アンダーに後退。
取り戻そうとした石川は9番パー3で3パットを叩いてしまい、トータル3アンダー。
今野康晴、小田龍一に並ばれて後半のプレーに入った。
トータル6アンダーで並んだ石川遼、小田龍一、今野康晴の3選手がプレーオフへ突入。
1ホール目は全選手パーとし決着がついたのは2ホール目。
2オン成功した今野の長いバーディパットは惜しくも決まらず。
石川はセカンドショットをグリーンの奥につけるが、そこから打った4メートルのバーディパットは
カップに蹴られてしまい思わず苦笑い。
激戦に終止符を打ったのは小田龍一。
ピンの上につけていた約2メートルのバーディパットを慎重に決めて
嬉しいツアー初優勝を飾った。
ハイライト動画
スライドショー
力が抜けちゃってお腹も空きました
遼君長い戦いお疲れ様でした
ハードな日々でふらついてまで挑んだ日本OP
また今年も2位でしたね
でもいい試合を見せてもらいました
それぞれに素晴らしい選手達ですよ
小田龍一選手初優勝がメジャーとは凄いです
おめでとうございます
今晩は8時からch303で「チームセルザワ」の後半が流れますよ
明日の夜は7:30からNHKで遼君特集があるようですね
新聞チェックして下さいね
今日の紙面から
遼65で首位、最年少Vへ王手
石川遼が、ゴルファー日本一に王手をかけた。
首位と5打差の38位から7バーディー、ノーボギーの65と猛チャージし
通算5アンダー211で単独首位に浮上した。
世界選抜の一員として出場した前週のプレジデンツ杯でウッズを観察して学んだスイングを実践。
6番パー5では第1打を池に入れながらバーディーを奪った。
最終日は今季5勝目
1928年(昭和3)大会を19歳で制した浅見緑蔵を抜く史上最年少優勝に挑む。
石川のスケールの大きさをあらためて印象づけるバーディーだった。
6番532ヤードのパー5。
第1打を池に入れ、1罰打でドロップした場所は残り258ヤード。
ラフは長く、周囲は4本の木に囲まれていた。
そんな厳しい位置から5番ウッドでピンを狙った。
「前の高い木を越えて、打てるんじゃないかと。思い切り打ってちょうど良い距離。
結果はちょっと想像できないけど、とにかく良いショットを打とう」
集中力を研ぎ澄ませて放った一打は、乾いた打撃音とともにピンへ一直線。
ピン手前3メートルで止まって、バーデイーとした。
ロングとはいえ、第1打を池ポチャしたホールで、バーディーを奪うという離れ業。
それでも「僕も池に入れてバーディーの記憶はないです」。
興奮することなく、笑顔で淡々と振り返った。
「高い確率でフェアウエーに打てて、そこから高い確率でグリーンに乗せて
というのが当たり前のようにできた」。
パーオン率は1位の83・33%。出場61人中唯一、自身5度目のボギーなし。
スコアの65は73年関東オープンで記録された67を破るコース新。
貫禄すら漂う18ホールだった。
ウッズら世界の一流のスイングを頭に描き、実践した。
世界選抜の一員として出場したプレジデンツ杯。
練習や試合で「何か、自分と違うように見えるな」と、ウッズらを観察した。
そこで
スイングの際、クラブのヘッドが体の回転に先行しない
体が回転後にボールが飛んでいく
その結果、ボールをしっかりコントロールできる。
そんな印象を持ったという。
「なかなか言葉にしにくいんですけど…。
今日はそこを注意してやりました。
直接スイングに結び付いたかわからないんですけど、感触は良かった」と満足げだ。
単独首位で最終日を迎えるのは今季6度目で、過去5戦中4勝。
「明日はこんなにうまくいかないと自信を持って言える」と
自虐的に言って笑いを取るほど落ち着きがある。
81年ぶりの最年少記録での日本一へ、視界は大きく開けている。
石川遼が猛チャージ
ツアープレーヤーたちの贈り物・・谷口徹・・・(07.12)
2007年度の賞金王に輝いた谷口徹。
5年ぶり2度目の快挙達成の日、思いがけない人からプレゼントが贈られた。
といっても本人に、ではない。
谷口が目に入れても痛くないほど可愛がっている長女の菜々子ちゃん。
贈り主は、今をときめくスーパー高校生の石川遼くんだ。
今季最終戦の「ゴルフ日本シリーズJTカップ」最終日は、例年を大きく上回る
9000人以上のギャラリーが詰め掛けて18番グリーンをぎっしりと埋め尽くしたばかりか
クラブハウスに続く通路をはさみ16歳のホールアウトを今か今かと待ちわびていた。
もみくちゃにされながらどうにか引き上げてきて、ようやくクラブハウスに辿りついた遼くんを迎えたのが
谷口の妻・亜紀さんに抱かれた菜々子ちゃんだった。
今年2歳になった菜々子ちゃんが、たどたどしく呼びかける。
「リョウクン~」。
可愛らしい女の子の姿に気がついた遼くんはすかさず愛用のピンクのラインのヘッドカバーをプレゼント。
大喜びの菜々子ちゃんは、これを抱きしめて離さなかったという。
あとで、これを伝え聞いた“パパ”も感激しきり。
「うちの娘も遼くんのこと好きになったのかなあ…」と、父親ならでは(?)の心配をのぞかせたあと
「遼くんならいいけどね」と笑いさっそくお返しを用意して遼くんに手渡したという。
遠征中は毎晩、テレビ電話でおしゃべり。
そのたびに菜々子ちゃんは、「お父さんに会いたがって」泣くという。
それだけに会場に応援に来るのが大好きで、お父さんのラウンドにも一生懸命について歩く。
最終日は15番でチップインバーディ。
大ギャラリーの歓声につられ、菜々子ちゃんもはしゃいで手を叩いて喜んだ。
あとで「お父さんが入れたのを見た?」と聞くと、嬉しそうに頷いたという。
菜々子ちゃんの話になると、もうデレデレ。
「パパに会えるのを楽しみに、応援に来てくれているみたいだからね」と目尻を下げる。
初の賞金王に輝いた2002年は、「ゴルフがすべてだった」。
練習量も情熱も「今の倍以上あった」そうだが、その分、息抜きする場所がなかった。
それが、2005年に結婚して生活が一変した。
「家族が1番、ゴルフが2番」。
練習も、トレーニングの時間も半減したが「家に帰ればすべて忘れられるから」。
7月の「セガサミーカップ」で2週連続優勝をあげてからずっと、ランク1位を走り続けてきた
重圧を癒してくれたのが、家族の存在だった。
「家族がいてくれたから、賞金王になれた」と、てらいもなく谷口は言ったが
今をときめく16歳からの思いがけない“プレゼント”が、喜びに拍車をかけたようだ。