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storytellerです。本当に短い物語を書いたり、思い出話や日常の諸々について綴ります。

「ぶんぶく茶釜」のお寺を訪ねる

2024-09-28 06:39:02 | 日記

群馬県館林市にある茂林寺(もりんじ)は、1426年に開山された曹洞宗の名刹である。

埼玉県北部出身のQPさんは小学生の頃、このお寺へ遠足に行ったという。群馬県といっても館林市は埼玉県北部から近く、Bear Valley市からも車で40分ほどだ。今回はQPさんとおとなの遠足を楽しむことにした。

茂林寺はおとぎ話の「ぶんぶく茶釜」のお寺として知られていて、総門から山門に続く参道には21体の信楽焼の狸像がずらりと並んでいる。「ぶんぶく」の漢字は?と思って調べたら、「分福」もあれば「文福」もある。茂林寺の公式サイトによれば、お寺の伝説に基づいて最初に書かれたおとぎ話(巌谷小波作)の題名は「文福茶釜」だそうだ。

「文福茶釜」のストーリーにはいろいろあるが、茂林寺に伝わるものは下記のようなものである。

住職に仕える守鶴は千人法会のために茶釜を用意するが、それはいくら湯を汲んでも尽きることがなく、自らこの茶釜を福を分け与える「紫金銅分福茶釜」と名付け、この茶釜の湯で喉を潤す者は、開運出世・寿命長久等、八つの功徳に授かると言った。しかし、後に守鶴は熟睡した時に本来の狢(狸の説もある)の正体を現わしてしまい、当寺にはいられないと悟って去っていく。

特に悪事を働いたわけでもないのに、寺を去らなければならなかった貉の悲しい物語。なんとも切なく胸に迫る。

総門をくぐると、

参道の両脇にずらり並んだ狸像が目に飛び込んでくる。この像の写真は後ほどお見せするとして、

聖観音の両目から流れ落ちる涙。きっと寺を去っていく貉の守鶴との別れがとても辛かったのだろう(と、わたしは勝手に解釈して満足した)。

総門を入って参道の奥の左側に守鶴堂が建っている。

中には守鶴像が安置されている。穏やかな表情が印象的だ。

守鶴堂の両側には狸の像がたくさん!!

さらに進むと本堂がある。本堂北側の一室には分福茶釜が安置されているとのこと。

クライマックスは、参道両脇に並ぶ狸像の数々。といっても21体全ては紹介できないので、選りすぐり!?のを載せた。みなさんのお気に入りはどれでしょう?像の下には俳句が書かれているが、作者は不明。

茂林寺の公式サイトは↓。

曹洞宗茂林寺の公式ホームページ – 青龍山茂林寺。分福茶釜の寺として知られる当山は、 応永三十三年(1426年)、大林正通大和尚によって開山された曹洞宗寺院です。

小さな旅の締めくくりは、ケーキセット。何があっても甘いものは控えられませ~ん。

 



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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
狸ファン (storyteller)
2024-09-28 20:36:50
fairyさんへ

こんばんは。昔話って奥が深いものが結構ありますよね。
このお寺に伝わる話は、わたしが記憶していた「ぶんぶく茶釜」と
違ったので、いろんな話があるのだなあ、と思いました。

ははは!相変わらずfairyさんは面白い 笑。
この記事って狸ファンを増やす効果ありますかね!?
わたしは狸よりお文具がいいわ~(アニメのお文具さんと
ゼリーさんが大好きなんです♪♪♪)。
fairyさんは隠れ狸ファンだったの?

ケーキ美味しかったけど、高いってどうしてわかったの?
さすが~。

コメントありがとうございました♪
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Unknown (fairy333)
2024-09-28 17:25:19
storytellerさん

こんにちは〜
群馬県の茂林寺は、ぶんぶく茶釜が生まれたお寺だったのですね。
昔話しってホロリとさせられますね。
そして、教訓が含まれてて!
ぶんぶく茶釜は「情けは人の為ならず」といったとこでしょうか。    

たくさんの狸!
狸マニアにはたまらないですね。
storytellerさんの今回の記事を見て、さあ! 茂林寺に行こう! 狸達が待ってる!
という気持ちになった人が多いと思いますよ。
私も近くなら行ってみたいもの。

「狢」ってアナグマや狸のことなんですね。
この夏、アナグマが民家に出没して困ったと言ってた人を思い出しました。

遠足の最後のケーキ🍰が美味しそう!
そして、高そ〜う。🤣
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Unknown (storyteller)
2024-09-28 13:20:07
ally さんへ

おとぎ話としてのぶんぶく茶釜はいろんなヴァリエーションがありますよね。
わたしもこのお寺に伝わる話は初めて聞きました。
あ、でも聖観音の涙の跡みたいなのは、わたしの勝手な想像で、
単に汚れているだけかもしれません 苦笑。

allyさんの生き方、素敵だな~。
わたしもあちこちを放浪しながら残りの人生を楽しみたいです。

コメントありがとうございました♪
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群馬 (storyteller)
2024-09-28 13:13:12
>keiko(けいこ) さんへ

こんにちは。そうでしたね、埼玉と群馬に住んでいらしたことが
あるって以前伺ったような。
やはり群馬、といえば、「分福茶釜の茂林寺」
なんですね!
上毛かるた、もあるんですね。
遊びながら郷土愛が芽生えそうですね 笑。

コメントありがとうございました♪
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オトナ (storyteller)
2024-09-28 13:07:37
xxkaminosizukuxx さんへ

こんにちは。今気づいたんですけど、「おとな」を「オトナ」に変えると、
ちょっと人目をはばかるような雰囲気が出ますね~。文字の不思議。
期待に沿えず申し訳ありませんが、わたしの場合は
健全な「おとなの遠足」でした 笑。

蚊にモテちゃったオトシガミさん、大変でしたね~。
これからは虫よけスプレー持参でお出かけください!

コメントありがとうございました♪
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Unknown (ally)
2024-09-28 11:04:14
こんにちは。
ぶんぷく茶釜の内容をあまり憶えていなきのですが、もっとシニカルだったようなイメージです。でも実際はこんな切ないお話だったんですね。なぜお寺を去らなければならなかったのか、正体がバレてもよいではないか、と悲しくなってしまいます。storytellerさんが仰るように、だからあの像は泣いているのですね。昔話はときに切ないものがありますよね。

狸の像がいっぱいで楽しそう。群馬県はあまり行ったことのない地域なので、そのうち遊びに行ってみたいです。次の日本での滞在先候補にしようかな。^ ^
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Unknown (keiko(けいこ))
2024-09-28 08:39:31
おはようございます。
群馬に住んでる頃に行きたかったと思いつつ 行けませんでした。
ただ 子どもと暗記した「上毛かるた」ふ、は、 分福茶釜の茂林寺 と読まれてました。
懐かしい 上毛かるたを思いだす。

鶴舞う形の群馬県 全ては覚えてませんが(笑)
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Unknown (xxkaminosizukuxx)
2024-09-28 06:53:56
お、"オトナ"の遠足...ですってぇー!?
(;・`д・)タラー

どんな遠足なのか凄く気になりますが(笑)😆
個人的に茂林寺へ行った事がありますが、歩いていただけで蚊という生物に囲まれて何箇所も刺されたという...
(; 'ω'))))ヤベェ
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