のほほん書斎(日高茂和)

磯辺でさらす

煮魚の話です。

子供の頃、特にアラなどの骨の多い魚の煮付けを食べる時に、「磯辺でさらしたように食べよ」と躾けられた。
磯部=波打ち際で水で洗い流したように、骨についた身を残さず食べなさいという
意味だ。
生き物の命を頂いて生きているという感謝の念を忘れるなという、まさに「食育」の実践だった。
当時は「食育」という言葉は使われていなかったと思うが、日常のいろいろなことを通して、当然のこととして正しい食べ方、むだの無い食べ方、体に良い食べ方が伝えられていたのだと思う。

また、教えどおりに上手に食べることができるのは、オトナへの第一歩で、うまくやりとげて褒められるのが嬉しくもあり誇らしくもあった。
これからも魚を食べる時は、箸をマメに使って、丁寧に美しく、「磯辺でさらしたように」頂きたいと思う。

コメント一覧

のほほん
晒すに込められた意味
life-Artistさん

これには、しゃぶるようにキレイニ食べろという意味ではなく、背筋を伸ばし、箸を丁寧に使い、黙々と食べ物と向きあえというニュアンスだったという感懐を抱いています。
Life-Artist
食育の哲学
http://life-artist.cocolog-nifty.com/small_surprise/
磯で晒すとは好い表現ですね。食育にも繋がります。言葉に、哲学がありますね。
のほほん
mitsukoさん マックさん ガタキュンさん
骨付きの魚、なかでも頭の部分が食べ応えありますね。
小骨はなるべく噛み砕いて食べるようにしています。
ガタキュン
骨の多い魚は美味しいんだけど敬遠されていますね。
私はアジ大好きです。荒波に叩かれた魚は美味しいですよね。
マック
なかなかできないですね
俺は小さいときに小骨をのどによく引っ掛けてたから魚がきらいでした

今でも小骨が多い魚は食べれない

mitsuko
猫またぎ・・・
とも言われましたね。
猫もまたいで通るくらいきれいにと。

「食育」と特別かのように言われ出したのは、親の世代がそれを実践して見せなくなったからかもしれません。
親が実践していれば特別な食育はなくとも子供もまねをする・・・それは、「食」だけに限らずですけどね。
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