長崎の「おくんち」の時に、和服の正装した女性が、石畳に正座して音曲を奉納するときの、凛とした風格と風情を思い出す。 天領時代に貿易の余禄で特殊な経済環境にあった長崎の町人気質。 身分は町人ながら、武士のような役割を果たした「町役人」が多数いた町の気質は今日にもなごりを感じさせる。 そんな、長崎の香りがただよう映画だ。