淡々と描かれる、山桜の季節から翌年の山桜が咲くまでの物語に、自分の人生を重ねて思う。
心の旅をしたからである。
この映画の原作である、藤沢周平の小説は、とても短い話らしい。
山桜。
私にはこの言葉を聞くたびに、二つの記憶が蘇る。
ひとつは、かの有名な平家物語に語られる薩摩守忠度の歌。
そしてもうひとつは、今思えば「精神の贅沢病」ともいえる高校卒業ごろの思い悩んだ日々の鮮烈な映像記憶。
人は、皆、詩人なのである。
念々刻々、心には詩が生じている生きものである。
この映画とともに、見る者に流れる時間は、それぞれに生きて流れ行く、それぞれに流れいく詩である。
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